株式会社ACCESS様 インタビュー

「シンプルな仕様、確かな品質」の端末が
サービスの利用価値を、さらに高める。

業種:ソフトウェアサービス
ニーズ:測位, 低コスト, 早期導入
製品:GPSマルチユニット

    【背景・課題・ニーズ】
  • ● ACCESS社では、スマートフォンを利用した、人やモノの位置情報管理サービスを提供。
  • ● しかし、スマートフォンでは端末価格や情報管理が課題に。測位専用機器の導入を検討。
    【施策・成果】
  • ● 取引があり、製品力で信頼の高い京セラから、新しいGPSトラッカー製品の紹介が。
  • ● 課題をクリアでき、ACCESS社のサービスがさらに活用してもらえる可能性が拡大。

全国で約5,000*もの企業が利用している株式会社ACCESSのビジネスチャットサービス「Linkit®(リンクイット)」。これに、屋外の人・モノの位置情報や移動履歴を管理する機能を組み合わせたGPSコミュニケーションサービスが「Linkit® Maps(リンクイット・マップス)」です。アプリケーションをインストールするだけで、スマートフォンにより位置を測定して情報を発信、取得・記録・閲覧できる仕組みです。

今回、この測位・発信のための端末(GPSトラッカー)に、京セラの「 GPSマルチユニット」を採用いただきました。これまではスマートフォンだけだった対応端末にGPSトラッカーを加えられた狙いや、その中でもGPSマルチユニットを選定いただいた理由などを、同社開発本部サービス開発部の小松田薫様にお伺いしました。
* 2020年11月現在

Linkit® MapsのPC画面(動態管理機能)

スマートフォンに代わるもっと手軽な端末を

Linkit Mapsによる動態管理の対象には、大きく分けて「人」の移動と「車両」の移動の2つがあります。ACCESS社がGPSトラッカーを導入しようと考えられたキッカケは、「車両」を測位する現場に目を向けたことでした。車両内にスマートフォンが置かれたまま利用されていたのだそうです。

車両の位置情報だけを取得できれば良いなら通話やメールなどの機能は不要で、スマートフォンはオーバースペックです。OSのバージョンアップや、利用者・利用状況の把握が必要なだけでなく、紛失などによる情報漏洩リスク等もあり、厳重な管理が求められます。GPSトラッカーなら位置情報を発信するだけなので、そのようなリスクを心配する必要がありません。

また、例えば会社でスマートフォンを支給していない場合などには、高価なスマートフォンではなく機能を絞ったGPSトラッカーであれば、端末の調達コストを抑えることができます。「より低コストで、安定的に、簡単に、車両の位置情報を計測したい」という顧客ニーズに応えるため、サービス開発部門ではGPSトラッカーの導入を検討し始めていたのでした。

お客様の要望に応える性能、お客様へ自信をもって提供できる品質

GPS SLIM

時をほぼ同じくして、ACCESS社のハードウェア部門に京セラがご紹介していた新製品がありました。両社は以前から取引があり、京セラがACCESS社にソフトウェアの開発を依頼してきた経緯があります。今回は逆に、京セラのハードウェアをACCESS社のサービスで利用いただく相談をしていたのでした。こうしてハードウェア部門から小松田氏の所属するサービス開発部門へ紹介されたのが、「GPS SLIM」のベースとなるGPSマルチユニットです。

タイミングよく持ち込まれたGPSトラッカーの話、しかも性能や安定性が高く、サポートも確かな京セラの製品であったため、さっそく社内で導入が検討されます。他社製品も比較検討したものの、もっとも費用対効果が高いと判断したGPSマルチユニットの導入を決定。小松田氏も「コストだけで選ぶようなことはせず、総合的に見てお客様へ自信をもってご提供できる製品を選ぶべきと、私どもの部署なりの意見を選定者へ進言しました」と振り返ります。

仕様や性能の判断について、具体的には「LTE-M対応で広いエリアがカバーできること」や「加速度センサーで起動できること」「測位間隔をより短く設定できること」などがポイントになりました。特に、バッテリー消費のことを考えて10分程度の間隔で設定していたスマートフォンとは違い、5分間隔で測位できるGPSマルチユニットはお客様のニーズにも、よりマッチしたものでした。

また、サービス化に向けてあまり準備期間がなかったため、Linkit Mapsとすぐに連携させられるハードウェアであることが重要でした。その面でも小松田氏は「京セラ様側から、GPSマルチユニットの活用ノウハウのアドバイスやサポートがあり、かなり時間を節約できた」と評価されています。GPS SLIMとしてお客様へ販売する際にも、通信用のSIMの挿入と、簡単なキッキング作業を施すだけであるため、ACCESS社のニーズにも合った使い勝手のよいデバイスだったようです。

株式会社ACCESS 開発本部サービス開発部
小松田 薫 部長

人と車両それぞれに、より適した仕様でサービス拡大に期待

GPS SLIMは、企業やご家庭へ定期的に訪問を行うような業種・職種での利用や、ライフラインに関わるようなインフラ系事業者のメンテナンス業務などでの導入が期待されています。どちらも、場所や目的、測位したい車両に応じて、適宜、人が持ち出して利用するという使われ方が多いと考えられます。そして、必ずしも同じ人や車両だけを測位したいというわけでなければ、手軽に受け渡しが可能で携帯できるのは便利です。従って給電に縛られないバッテリー内蔵タイプが適しており、Linkit Mapsの運用においては今後も主流になっていくのではないかと予想されます。

一方、車載に特化した利用が予想される業種では、給電式が積極的に利用されるのではないかと考えられます。電池切れを心配することなく、長距離移動でも安心して測位を継続できるからです。物流や建設の現場などでの利用拡大が期待でき、ACCESS社のサービスと、京セラのIoTデバイスによって、人・モノがさらにスムーズかつ活発に移動する社会が実現されそうです。

京セラ担当者より

通信機器事業本部
IoT営業部 IoT営業課 鶴見 崇哉

GPSマルチユニットという製品は、もともと様々な用途に対応でき、導入が簡単なIoT機器として設計されています。今回も特別なカスタマイズなどはせず、すぐに導入でき、コストも抑えられました。
導入に際しては京セラのサポートがもっと必要かと考えていましたが、ACCESS様は技術力をお持ちでしたので、すぐにサービスをつくられました。
京セラでは、技術力に不安をお持ちのお客様でも、技術面から導入をサポートさせていただきます。ぜひご相談いただければと思います。

お客様の概要

社名 株式会社ACCESS
本社所在地 東京都千代田区神田練塀町3番地
事業内容 「すべてのモノをネットにつなぐ」を企業ビジョンに、IoT事業・電子出版事業・ネットワーク事業をグローバルに展開する独立系・企画研究開発型のソフトウェア企業。世界で初めて“ケータイ”をインターネットにつないだ実績を誇り、組み込みをはじめとする卓越した技術を持っている。
WEB サイト https://www.access-company.com/
※LTEは、ETSIの商標です。
※その他社名および商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。

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