合同会社ネコリコ様

コンパクトで扱いやすいデバイスが、
高齢者の一人暮らしにそっと寄り添い
負担のない「見守り」を実現。

業種:IoTサービス
ニーズ:設置が簡単、設定不要、早期導入
製品:GPSマルチユニット

合同会社ネコリコ 営業企画部 山下 晃信氏(写真右) 合同会社ネコリコ 営業企画部 西田 修平氏(写真左)
合同会社ネコリコ 営業企画部 山下 晃信氏(写真右)
合同会社ネコリコ 営業企画部 西田 修平氏(写真左)
    【背景・課題】
  • ●高齢者の一人暮らしの増加を背景に、「見守り」のニーズが高まっている
  • ●高齢者宅に設置することから、1つの筐体にセンサーや通信機能を内蔵していること
  • ●ネコリコ社で利用している株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)(以下、IIJ社)のクラウドや回線と連携するため、カスタマイズにも対応可能なデバイスを必要としていた
    【施策・成果】
  • ●京セラのGPSマルチユニットを見つけ、品質・機能性・カスタマイズ性の高さから採用を決定
  • ●コンパクトで設置や操作が簡単なことから、利用者から高い満足度を得る
  • ●仕様のカスタマイズによって既存システムとの連携が叶い、適切なデータ取得が実現された

合同会社ネコリコ(以下、ネコリコ社)が提供する高齢者見守りサービスに、京セラの「GPSマルチユニット」が採用されました。その経緯や、デバイスの評価、そして今後の展望などについて、ネコリコ社の山下晃信氏と西田修平氏に話を伺いました。
※2021年10月現在

一人暮らし高齢者とその家族の不安に、IoTでそっと寄り添う

家庭向けIoTサービス事業やIoTインフラサービス事業を展開する、ネコリコ社。ユーザーファーストの開発とスピード感のあるサービス展開を強みに、生活の質の向上と社会課題の解決を目指しています。

「我々がIoTによって実現したいのは、単に“便利でかっこいい暮らし”ではなく、“ちょっとした不安や心配ごとに寄り添い、一緒に解消していく”こと」(西田氏)

昨今、ネコリコ社が注力しているのが「高齢者の見守り」サービスです。核家族化の進展などを背景に、年々増加している高齢者の一人暮らし。新型コロナウイルスの影響で、離れて暮らす家族のもとに足を運ぶことが難しい状況の中、特に一人暮らしの高齢者を心配する声が高まっています。

あなたに代わり、そっとみまもるおまもりです
高齢者見守りデバイス『まもりこ』
『まもりこ』誕生の経緯を語る西田氏
『まもりこ』誕生の経緯を語る西田氏

そこでネコリコ社は、法人向けのみまもりセンシングサービス「独居ケアアシスタント」を開発。冷蔵庫に設置したセンサーがドアの開閉を検知し、一定時間動きがない場合に異変を通知する仕組みで、自治体や賃貸住宅オーナーなどと家族が連携した見守りを実現しました。さらに、ニーズの高まりを受け、一般家庭向けの同サービス「まもりこ」も提供を開始しています。

『まもりこ』誕生の経緯を語る西田氏
『まもりこ』誕生の経緯を語る西田氏

品質への信頼感と機能性の高さが採用の決め手

GPSマルチユニット
GPSマルチユニット

「独居ケアアシスタント」と「まもりこ」は、見守る家族と見守られる高齢者の双方にとって負担なく、普段通りの生活を送る中で見守りができるように、という設計思想からスタートしました。

まずはプライバシーを守るためにも、カメラやマイクを用いずにさりげなく見守る形を目指し、方法とデバイスの検討が進められます。また通信環境の準備やセットアップの難しさが利用のハードルにならないよう、「インターネット回線やWi-Fi®がない環境でも利用できる、通信機能を内蔵したデバイスであること」「設置が簡単でメンテナンス性が高いこと」が求められます。これらの条件を満たすデバイスを探すなかで出会ったのが、今回採用されたGPSマルチユニットでした。

着目されたのは、GPSマルチユニットのメイン機能であるトラッカーではなく、内蔵された加速度センサーです。このセンサーが毎日触って動かすもの、例えば冷蔵庫のドアの開閉を検知することで、カメラで行動を「監視」することなく異変の有無を確認できます。また通信手段をLTE-M方式とし、SIMカードとセンサーがコンパクトな機器一つに内蔵されることで、電源を入れるだけで簡単に利用を始められるのも魅力の一つでした。

GPSマルチユニット
GPSマルチユニット
GPSマルチユニットと『まもりこ』との相性の良さを語る山下氏
GPSマルチユニットと『まもりこ』との相性の良さを語る山下氏

京セラに問い合わせを行って実際にデバイスに触れ、すぐに「これでいこう」と心が決まったそうです。「GPSマルチユニットは業種業界を問わずに利用されており、そのような信頼性が高く使い勝手も良いデバイスであれば、安心感を持って利用させていただけると感じました」(山下氏)

仕様の柔軟なカスタマイズで、既存システムとの連携が叶う

独居ケアアシスタントのサービスイメージ
独居ケアアシスタントのサービスイメージ

導入にあたっては高齢者の宅内での実証実験を重ね、適切な使い方や設置場所などを検討。またネコリコ社で利用しているIIJ社のクラウドや回線とデバイスを連携させ、データの送信回数や形式など細かな部分まで仕様をカスタマイズしながら、製品化が進められました。

「GPSマルチユニットは品質が高く、ハード面での不良はほぼ一件も起きていません。また、ソフトウェアのチューニングにはエンジニアの方が迅速かつ丁寧に対応してくださり、非常に助かりました。私たちが大切にする“スピード感のある開発”を支えていただいています。」(西田氏)

検証後、2020年4月に「独居ケアアシスタント」、ついで2021年8月に「まもりこ」の販売が開始しました。「端末の設置が簡単。また設置はしてあるものの、意識せず普段通りの生活が送れている」「リーズナブルな利用料ながら、親子でお互いに安心感を得られる」「有事の際にのみ通知が届くことで、自治体が人手不足の中でも負担なく見守りができる」など、高齢者と家族、そして法人のそれぞれから好評を博しています。

データ活用や外部連携で、新たな「安心」の提供を目指す

高齢化が進む中で、高齢者の身体、精神にまつわる健康の維持・改善や、防災の観点など、対応すべき課題が山積しているのが現状です。両サービスをリリースして終わりではなく、今後も高齢者とその家族にさらなる安心を提供していく必要があると、ネコリコ社では考えています。

「現状のサービスで取得している冷蔵庫の開閉データをはじめ、多様なデータを活用した新たな見守りの形を生み出し、展開していきたいと思っています」(西田氏)
「例えば災害時の避難情報を届けられるような仕組みをつくるなど、非常時においても見守りのサービスが役立てられるような取り組みをしていきたいです」(山下氏)

今後、機能の充実や新サービスの開発を図るにあたり、見据えるのは「見守りを考えるきっかけ」を生み出すこと。親の病気やけがによる入院などを機に見守りを始めるのではなく、親子でお互いに歳を重ねていく中で、自然と親のことを気にかけて行動を起こせるような仕組みづくりが目指されます。利用者の声を大切に、スピード感を持って展開されるネコリコ社のサービスが、やがて家族や社会のあり方を変え、新たなつながりを生むのでしょう。

まもりこ端末を冷蔵庫に設置したイメージ(側面の目立たない場所へ設置することもできます)
まもりこ端末を冷蔵庫に設置したイメージ(側面の目立たない場所へ設置することもできます)

京セラ担当者より

通信機器事業本部 IoT営業部 IoT営業課 細川 喜玄
通信機器事業本部 IoT営業部 IoT営業課 細川 喜玄

実証実験などを通して高齢者見守りの現場について勉強させていただき、非常に学びの多い事例となりました。日本の社会課題に向き合う、重要な社会的意義を持つサービスにデバイスメーカーとして携わらせていただいていることに、感謝しております。

GPSマルチユニットは位置情報取得に限らず多角的な活用ができ、また柔軟なカスタマイズも可能です。自社サービスに合致するデバイスがなく悩まれている際は、ぜひご相談いただければと思います。

お客様の概要

社名 合同会社ネコリコ( necolico LLC )
本社所在地 〒101-0031 東京都千代田区東神田2-1-8 秋葉原クロスサイド6階
事業内容 家庭向けIoTサービス事業、IoTインフラサービス事業を手掛ける
WEB サイト https://www.necolico.co.jp
※LTEは、ETSIの商標です。
※Wi-Fi®はWi-Fi Allianceの商標または登録商標です。
※その他の社名および商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。

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