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安定した高速通信で多くの利用実績
利用者の要望に応じ迅速に機能追加

月刊ニューメディア(2022年8月号)の掲載記事を、
株式会社ニューメディアの許諾を得て転載しています。

5G対応デバイス「K5G-C-100A」
5G対応デバイス「K5G-C-100A」

商品企画から設計、販売、アフターサポートまでを国内で展開する「JAPAN MADE」を掲げ、堅調に事業を展開する京セラ。その象徴的な製品として導入事例を伸ばしているのが、エッジコンピューティングやルーター機能などを持つ5G対応デバイス「K5G-C-100A」だ。ローカル5Gおよびそれを活用したIoT展開において必要な各種機能を兼ね備え、昨年5月の発売以来、ケーブルテレビ事業者などさまざまな業界で多く採用が進んでいる。(取材:渡辺元・本誌編集長、文:高瀬徹朗・ITジャーナリスト)

安定と信頼、コストメリットも高い
「K5G-C-100A」の特長

「K5G-C-100A」は、IoT機器や監視カメラ、ドローン、各種ロボットなどさまざまなエッジデバイスを5Gで接続し、その利点を最大限引き出すことで新たな社会価値を生み出すことを目指す5G対応デバイス。各通信キャリアの持つパブリック5G回線はもちろん、ローカル5Gの自営網を持つケーブルテレビ事業者などのパートナー企業との接続性も有するなど、主要な5G回線とあまねく接続性を担保している。
その最大の特長は、安定した5G高速通信の実現だ。5G活用最大の課題の一つである「発熱問題」に対し、排熱用の空冷ファンを筐体に搭載することで解消。筐体が規定温度を上回ると自動的に稼働して発熱によるクロック停止を抑止し、スループットを安定させる。
エッジ処理・解析によるクラウド負荷軽減は、ランニングコストを軽減する上で重要な機能だ。特にケーブルテレビのように大容量の動画データを取り扱う映像関連事業者の場合、クラウド利用のランニングコストは大きな課題。デバイス上で取り込んだ映像をエッジ側で解析し、ピンポイントに必要なデータだけをクラウドに上げる機能は高い利便性を誇る。

【図1】 エッジと5Gルーターの
両方に使える「K5G-C-100A」

【図1】 エッジと5Gルーターの両方に使える「K5G-C-100A」

加えて、デバイス自体がアプリケーションCPUを搭載しているため、さまざまなアプリを実装させることで機能性の幅を広げることができる。映像関連事業ではUSBカメラのアプリはもちろん、エンコーダ/デコーダ機能も持たせることが可能で、実際に多くのユーザがエンコーダとして利用している実績があるという。
保守サポート負荷軽減の観点から重宝されているのが電波ログ取得や稼働監視の機能。突発的な事態や要領がつかみにくい不具合、事前の運用チェックなどの対応が求められる際、強いビジネスサポートを期待できる。端末ディスプレイ上で各種サポートを受けられることも含め、使い勝手にも優れた体制だ。
本体機能としては多様なインターフェイスに対応しているほか、DHCPやPortForwardingにも対応しているため本格的なルーターとしても使用可能。実際、エッジとしてデバイスを利用するケースに加え、5Gルーターとして導入している事例も少なくない。
また、本体には2枚のSIMを挿入できるため、ローカル5Gと公衆網をハイブリッドで連携させることも可能。実際、ローカル5Gと公衆網5Gを連携させた実証もすでに行われ、その実用性が確認されている。

【図1】 エッジと5Gルーターの
両方に使える「K5G-C-100A」

【図1】 エッジと5Gルーターの両方に使える「K5G-C-100A」

ケーブルテレビ事業者による
ユニークな活用事例も

ケーブルテレビ事業者によるユニークな活用事例も

エッジとして、または5Gルーターとしてすでに多くの実用実証が重ねられている「K5G-C-100A」。5GのIoT活用として一般的な遠隔作業指示、定点カメラ映像などの遠隔監視などの事例に加え、映像事業に特化した展開も増えてきた。
最も有名な事例は、2021年8月にミハル通信と共同で行われた「商用5Gによる低遅延8K映像伝送」実用化実験だ。ミハル通信の8K超低遅延映像圧縮伝送システム「ELL8K」との組み合わせで実現したもので、映像事業のみならず医療や自動運転などさまざまな分野に活用が期待できる成果として高い評価を受けた。
ケーブルテレビ事業者によるユニークな実証事業として展開されたのが、宮崎県のケーブルメディアワイワイが行った「5G×ドローン×360度カメラ」の映像配信だ。コロナで落ち込んだ観光地の集客増を目指した取り組みで、ドローン撮影した「普段見ることのできない」景色の映像をWi-Fi経由で「K5G-C-100A」で受け取り、訪れた観光客の持つスマホ・タブレットなどの端末にローカル5Gを介して配信を行った。
ドローン活用関連ではこうした映像関連の取り組みに加え、上空の電波測定に利用するケースもある。電波情報を端末アプリで取得し、事前にエリアを3次元的に確認することで、電波の有効エリアを的確に把握することができるようになる。

ケーブルテレビ事業者によるユニークな活用事例も

さらなるリリース予定
ハイペースで進んだ機能追加

実証事例が増加する中で、京セラが積極的に重ねてきたのが「K5G-C-100A」の機能追加(メンテナンスリリース:MR)だ。販売開始後6カ月後の昨年11月にリリースした2回目の機能追加「MR2」以降、およそ3カ月に1回程度のハイペースでMRを重ねている。 「ご利用いただく中で生まれたユーザニーズをフィードバックし、機能性をアップさせています」(京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信事業戦略部 IoT・ビジネスユニット 事業開発課 小倉久忠氏)というMR展開によって、わずか1年の間に多くの機能が追加されてきた。

京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信事業戦略部 IoT・ビジネスユニット 事業開発課 小倉久忠氏
京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信事業戦略部 IoT・ビジネスユニット 事業開発課 小倉久忠氏

「MR2」では複数台カメラの映像配信に対応していたが、音声は単体のUSBカメラのみ。それが今年1月の「MR3」ではすでに、複数音声配信に対応している。
とりわけ大きなバージョンアップが行われたのが、今年3月の「MR4」だ。セルラーサポート範囲の拡張として、B39(sXGP)周波数帯への対応、ローカル5GのSub6アップリンクをMIMO(2×2)に対応させた上り速度倍増、準同期サポートによる上り速度優先対応の実現を実装。またスライシングID設定や電波取得ツールなどのサポートツール拡充、NV12やYUYVなど映像伝送対応フォーマットの追加など、特にケーブルテレビを含む映像関連事業者にとって有効な機能が多く追加された。
今年5月の「MR5」では、サポートツール拡充としてアプリインストール機能を実装。また映像伝送機能拡張として、遅延バッファ設定や映像伝送中のバックグラウンド動作対応を追加、SRTパスフレーズ対応による受信側認証の効率化も図られた。 また、次回のバージョンアップを予定。サポート対応力の強化につながる遠隔ログの取得(有償を検討中)、ルーターとして利用する際にVPNルーターなしでシンプルにカメラ映像を取り込めるようになるルーター機能の拡充を追加する計画だという。 「当初はこんなにMRを行う予定はなかったものの、フィードバックを受ける中で結果的にこのような形になりました。ご利用いただく中で、必要な機能を求めてもらえるのは我々としてもありがたいことで、それを反映していくのは企業として当然の姿勢」(小倉氏)。
5G事業をリードする存在として、これからも「K5G-C-100A」の活躍に期待が高まる。

京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信事業戦略部 IoT・ビジネスユニット 事業開発課 小倉久忠氏
京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信事業戦略部 IoT・ビジネスユニット 事業開発課 小倉久忠氏

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