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ニュースリリース

新開発の特殊クランプ構造と新インサート形状で高能率・安定加工を実現

自動盤用 突切り工具「KGZ」を発売

専用のPVDコーティング新材種も同時発売

 
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京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、小物部品加工用旋削工具の新製品として、自動盤用 突切り工具「KGZ」を開発し、本年4月5日(金)から発売しますのでお知らせいたします。

【京セラ】KGZ群像.jpg

製品名 自動盤用 突切り工具「KGZ
型番数/希望小売価格(税抜き) 【インサート】129型番/1,3203,110円
【ホ ル ダ】
内部給油対応 :24型番/29,700~35,200円
標準タイプ  :70型番/15,300~20,400円
サブスピンドル対応:18型番/15,300~17,500円
最大突切り径 51 mm
刃幅 1.3/1.52.02.53.0 mm
チップブレーカ 【切りくず処理重視】PFPMPH
【切 れ 味 重視】PG
推奨被削材 炭素鋼・合金鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、
アルミニウム合金、黄銅


自動盤の突切り加工は、刃幅数ミリのインサートで被削物の中心部まで加工するため工具への負荷が大きく、びびりの発生やホルダの破損などが大きな課題になっています。また、自動盤の狭い機内で短時間かつ正確にインサートを交換・装着するには熟練したスキルが求められるなど、その作業性にも課題がありました。

「KGZ」は、3つの独自機構を備えた新開発のクランプ構造ホルダによって、インサートを強力に固定することでびびりを抑制し、安定加工を実現。また、加工負荷がかかりやすいホルダの拘束面は、応力を分散させる形状で耐久性を向上し、高能率加工を実現します。さらに、新形状のインサートは、上面に施しているV溝の構造を刷新し、拘束力と装着時の作業性を向上します。

インサートの材種ラインアップには、KGZに合わせて新たに開発した突切り加工用の新PVDコーティング材種「PR20シリーズ」を発売。切削熱による酸化や摩耗に強い新コーティング「MEGACOAT® NANO EX」(メガコート ナノ イーエックス)の特性によって、鋼やステンレス鋼、鋳鉄の高精度・長寿命・安定加工を実現します。

※「MEGACOAT」は、京セラ株式会社の登録商標です


■ 新製品「KGZ」の特長(詳細)

1.3つの独自機構を備えたクランプ構造で安定・高能率加工を実現
新設計のホルダは、(1)スリット部、(2)上面クランパ部、(3)ストッパ部 の3つの独自機構によって、インサートの拘束力とホルダ耐久性を向上させています。

3つの独自構造.jpg

(1)スリット部:インサートを真上方向から押さえつけ、強力に固定
一般に突切り工具ではインサートを真上方向から押さえつけて固定することが構造上難しくなります。そこで、スリット部分を斜めにカットしたテーパースリットにすることで、締結用ネジを締めた際に、インサートに対して真上方向から拘束力が加わり、強力に固定します。

スリット部特長.jpg

(2)上面クランパ部:インサートを内側に引き込み、拘束力を向上
インサートをクランプした際に、内側に向かって力が加わるように形状を設計したことにより、前後方向のインサートのズレを抑制します。

上面クランパ部.jpg


(3)ストッパ部:大きな面で応力を分散し、ホルダの耐久性を向上
インサートからの負荷や衝撃を受けるストッパ部を鈍角にして大きな面にすることにより、ホルダにかかる応力を分散させ、ストッパ部の摩滅量は他社品比で約1/3以下1に低減。ホルダの耐久性向上によって、加工負荷の高い高能率加工にも対応します。
※1. 10万回切込み後のホルダ損傷状態を比較(当社比較)

ストッパ部.jpg



2.
独自のVフィット形状でインサートの拘束力と装着作業性を向上

インサートの上面に設けたV溝は、両端部と中央部で溝の角度や形状を変えており、これにより拘束力と装着作業性の向上を実現しています。

(1)インサート両端部
両端部は、V溝の角度を中央部よりも鋭角にしています。これにより、インサートの装着時のがたつきを押さえ、インサートとホルダが正しく篏合しやすい設計にしています。インサートの誤装着を防止し、狭い機内での作業性の向上に寄与します。

(2)インサート中央部
中央部は、V溝の角度を大きくし、上面方向からのクランプの力を大きな面で受けることでインサートの拘束力を向上させています。

インサートVフィット形状.jpg

3.特殊ナノ積層コーティング「MEGACOAT® NANO EX」 採用の新材種「PR20シリーズ」を開発。鋼やステンレス鋼、鋳鉄の高精度・長寿命・安定加工を実現

溝入れ/突切り加工に特化した新PVDコーティング材種「PR20シリーズ」を同時発売します。PR20シリーズ向けに新たに開発した特殊ナノ積層コーティング「MEGACOAT® NANO EX for Grooving / Cut-off」は、当社の独自成膜プロセスによって誕生。コーティングの主成分で、高温硬度や耐摩耗性に優れるアルミニウム(Al)の特性を引き出したことで、鋼の加工比較では、他社品と比較して耐摩耗性が約2倍2に向上しています。PR20シリーズは、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄の突切り加工用のメイン材種として、高精度・長寿命・安定加工を実現します。

※2. S45Cの加工比較において(当社比較)

ナノコーティング.jpg



耐摩耗性比較.jpg

※「PR20シリーズ」は、PR2015、PR2025、PR2035の3材種をラインアップ


■製品紹介URL

製品詳細ページ:https://www.kyocera.co.jp/prdct/tool/product/s_tool/kgz/

製品動画   :https://www.youtube.com/watch?v=gZG70O3Lp_w

特設ページ  :https://toolsp.kyocera.com/showroom/product/detail/140.html

記載されている内容は、報道機関向けの発表文章であり、発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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