医療DXを支える
京セラ
人にやさしい スマートホスピタルの実現に向けて
“共に生きる(LIVING TOGETHER)”
京セラグループは事業活動を通じて
社会課題を解決し、持続可能な社会の実現を
目指しています。
近年、医療機関は、人手不足や労働環境の改善、
災害時の対応など、さまざまな課題を抱えています。
これらの課題に対して、医療分野での
DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じた
サービスの効率化や質の向上が求められています。
このような背景から、ITを活用した
「医療サービスの質向上」「医療従事者の業務効率化」
「患者様の利便性向上」を目的とした医療のDX、
「スマートホスピタル」の必要性が高まっています。
京セラは、創業以来培ってきた多種多様な独自技術を
活かした製品やサービスの提供を通じて、
「スマートホスピタル」の実現に貢献していきます。
医療従事者の方、患者様やその家族、
そして地域の方たちに対し、人とのつながりや
安心感を提供し、最新技術とやさしさを
融合させることで、誰にとっても快適で効率的な
「やさしいスマートホスピタル」の実現を目指します。
スマートホスピタルの実現に向けた
京セラの取組み
より快適で
働きやすい病院
IT人材の不足、予算やセキュリティ対策に対する不安などを理由にDXが進んでいない医療現場は少なくありません。
京セラでは、さまざまなデバイスの提供やネットワーク環境の構築を通じて、医療従事者の負担を軽減し、効率的かつ効果的に業務を進められるようなシステムとサポートを提供していきます。
医療従事者が働きやすい環境を整備することで医療現場の業務の質を高め、患者様へのサービス向上にもつなげていきます。
- #業務効率化
- #病院DX
- #働きやすい職場
- #病院経営改善
病院 医療DX+京セラのソリューション 働きやすい病院
Cotopat®(字幕表示システム)※
- ※「Cotopat®」は京セラドキュメントソリューションズ株式会社の登録商標です。
字幕表示で患者様とのコミュニケーションを円滑にし、スムーズに情報を伝えることにより、医療スタッフの負担を軽減。対応時間の短縮にもつながり、働きやすい環境を実現。
ことばをぱっと、伝えあう「Cotopat®(コトパット)」は、音声をリアルタイムで認識し、字幕・図解・動画の情報を表示する多言語対応のシステムです。会話の聞き取りづらさを解消し、双方向でのコミュニケーションを円滑化します。テンキーのみの簡単操作により、幅広い年代の方たちに安心して使っていただけます。
導入事例
京都市役所
スマートシティの実現を目指し、窓口サービスの利便性向上の取り組みとして「Cotopat® Screen」を導入いただいています。高齢者や聴覚障がいのある方とのコミュニケーションの円滑化や、窓口業務の効率化を支援しています。
導入事例
株式会社池田泉州銀行
銀行窓口の利便性向上を目的として、 池田泉州銀行 ときわ台支店に「Cotopat® Mobile」を導入いただいています。タブレットに字幕や図解を表示させ、専門的な金融用語や商品、手続き方法についてのスムーズな説明に貢献しています。
sXGPネットワーク
高品質な通信の提供により、院内での音声通話や情報共有を円滑にサポート。内線・外線通話やナースコールシステムとの連携、電子カルテなどの共有も可能になり、働く人にとって快適な環境を構築。
PHSの後継サービスである「sXGPサービス」は、4Gを活用した自営通信方式です。医療機器への安全性も確認されており、Wi-Fiに比べ、SIM認証による高いセキュリティ性を持ちながら、音声品質も高く、移動しながらの通話でも切れる事はありません。また、オンプレミスでの提供により、災害拠点病院でも安心して利用可能です。
スマートフォン/高耐久スマートフォン
用途ごとに使い分けていた複数の機器をスマートフォン1台に集約。業務効率を向上させ、より働きやすい環境に貢献。
京セラのスマートフォンは、1台で内線/外線電話、ナースコール連携、電子カルテ連携が可能で、「いつでも・どこでも・誰とでも自由なコミュニケーション」を実現します。PHS後継のsXGPにも対応しています。高耐久で衝撃に強く洗浄も可能で、指紋認証に加え、マスク着用時の顔認証など、医療現場に適した機能を多数搭載しています。
5G対応/NFC対応タブレット
多様な業務をタブレット1台に集約し、デジタル化をサポート。機能性と安心のセキュリティで、業務の負担軽減と働きやすい医療環境を実現。
京セラのタブレットは、5Gに対応しているため外出時及び患者様などの訪問先でも利用可能です。また、NFCによるマイナンバーカード読み取りやクレジット決済などの受付業務・会計業務、インフォームドコンセントや入院案内などの説明業務をタブレット1台に集約可能です。
ミリ波を用いた離床センシング
患者様のプライバシーに配慮しながら、状態(動き/姿勢/バイタル)を把握。医療従事者の業務負担を軽減し、患者様、医療従事者にとってやさしい見守り環境を実現。
ミリ波センシングは、電波を人やモノに向かって送信し、反射した振動情報を解析することで、存在やバイタルデータ、動きなどを感知します。京セラ開発の信号処理技術により、高精度に患者様の状態を検知し、寝ている、座っている姿勢に加え、ベッドからの立ち上がり、転倒といった動きの検知が可能です。また、プライバシーに配慮し、病室に加え、カメラが設置できない浴室やトイレにも対応可能です。
患者様とその家族に
やさしく来院しやすい病院
医療現場においてIT化やDXが進んだとしても、最終的に患者様やその家族に安心を提供するのは「人を介した温かなサービス」だと考えています。
京セラは、医療DXを活用して検査や待ち時間の短縮を図り、医療従事者がより質の高いケアを提供できる環境を整えることで、患者様が安心して通える「来院しやすい病院」を目指します。
- #遠隔医療
- #遠隔診療
- #患者ファースト
- #介護DX
- #福祉IT
病院 医療DX+京セラのソリューション 来院しやすい病院
しらせあいコール※
- ※「しらせあい」は京セラみらいエンビジョンの登録商標です。
自宅からでも遠隔診療や見守りが可能。患者様とその家族が病院と簡単に連絡できることにより、来院が難しい場合でも安心感を提供し、病院とのつながりを強化。
しらせあいコールは、テレビ電話特化型のタブレット型コールサービスです。ワンタッチでテレビ電話を可能とした簡単な操作性に加え、患者様の応答がない場合の自動応答機能や、すぐに応答できない場合のスマホ専用アプリへの再発信機能によって、いつでも簡単に家族や医療従事者と患者様をつなぐことが可能です。
しらせあいライフ※
- ※「しらせあい」は京セラみらいエンビジョンの登録商標です。
在宅療養中に計測するバイタルデータを遠隔で確認できるため、自宅からでも遠隔診療が可能。来院が難しい場合でも在宅療養者やその家族に安心感を提供。
しらせあいライフは、在宅療養者のバイタルデータを遠隔で定期的に確認できるツールです。複数メーカーの機器と連携することで、経過観察や診察前のバイタルチェックを効率的に行うことができ、体調変化を迅速に察知することが可能です。また、しらせあいコールとの連携により、在宅でも質の高い医療が受けられる環境を整えます。
導入事例
青森県青森市 あおもりヘルステックコンソーシアム
あおもりヘルステックコンソーシアムに参画し、「IoTを活用したみまもりサービス」事業において、しらせあいライフを提供・実証中です。在宅療養者のバイタルデータを活用し、みまもり看護師による遠隔みまもりを支援しています。
脳トレアプリ(脳トレ 紡+)
アプリの活用により認知症予防に向けた取り組みに貢献。患者様やその家族が健康を意識しやすくなることで、安心して来院しやすい病院を実現。
脳トレアプリ「脳トレ 紡+(つむぎプラス)」は、地域の介護予防事業に向き合ったサービスです。AIを活用し、50種類以上の問題からユーザーに最適な認知トレーニングメニューを提供します。高齢者に使いやすいデザインに加え、日々の習慣化に向けた継続の仕組みが豊富です。また、ID認証を設けており、利用ユーザーの管理が可能です。
導入事例
徳島県小松島市
「80歳を超えても元気でつながりあえるまちへ!」を掲げる小松島市とともに地域住民の健康意識醸成に向け、住民自身のスマホを活用し、脳トレアプリを導入・利用いただいています。150名を対象に2023年7月から、現在も継続中です。
先進技術活用による
業務効率・医療の質の向上
慢性的な人手不足の影響で、現場の医療従事者にかかる負担は年々増加しています。京セラは、AI技術を活用した医療機器やデジタルツール、ドキュメントソリューションを提供することで、診療や治療に要する時間の短縮に貢献します。
これにより、医療従事者の負担を軽減し、患者様へのケアを充実させることで、より安全で効率的な医療環境を構築することを目指します。
- #業務効率化
- #医療DX
- #AI医療
- #業務プロセス改善
病院 医療DX+京セラのソリューション 業務効率・医療の質の向上
医療向けスキャン・ペーパーレスソリューション
(TrustScanシリーズ )※
- ※「TrustScan」は京セラドキュメントソリューションズ株式会社の登録商標です。
医療現場で発生する「紙文書」をバーコードを活用して自動的に分類し、各システムへ効率的に保存。電子ファイルへのタイムスタンプと電子署名(原本化)も可能で、業務効率化やペーパーレス化に貢献。
「TrustScan for Medical Documents」では、スキャン時にバーコードを自動認識し、患者データを迅速かつ正確に分類し、上位システムへ連携します。また、「TrustScan 長期署名システム」では、スキャンデータへ電子署名・タイムスタンプを付与することで原本化し、紙文書の破棄が可能となります。ガイドラインに基づいたスキャンの運用支援も行います。
細胞分離デバイス
従来の遠心分離法より細胞にダメージが少なく、質の良い細胞を効率的に簡便に分離・回収が可能。煩雑な作業を自動化し、専門技術がなくても、誰でも簡単に安全に作業ができるため、業務の効率化と安全性、質の向上に貢献。
京セラの「細胞分離デバイス」は、フォトリソ技術と流路設計技術を活用した流路デバイスで、水力学的濾過法により高純度で高生存率の目的細胞を回収します。細胞に負荷をかけずに回収することで、細胞分析や細胞培養の向上が期待できます。さらに、デバイスの差し替えにより、装置1台で異なる細胞に対応できるため、さまざまなニーズに応えることが可能です。
食事管理サポートシステム
スマホに接続したカメラで患者様が食べた食事量と栄養摂取量を把握し、電子カルテとも連携。管理栄養士が入院患者様の毎回の食事の際に行う業務を支援して、業務効率化に貢献。
3次元測距技術と認識AI技術の融合により、食事前後の料理の体積を測定し、実際に食べた量と栄養摂取量を高精度で記録します。独自の物体認識AIアーキテクチャと学習データ生成技術の組み合わせにより、大量のメニューを高精度・瞬時に認識し、短時間で新たなメニューの追加登録も可能なため、効率的な運用が可能です。
歩行解析システム
独自開発のセンサーとスマホアプリを使用して歩行状態を簡単に計測。 これにより、歩行速度やストライドなどの歩行指標を提示・可視化することができ、データの蓄積も可能。 また、ストップウォッチ機能による歩行速度の計測も行える。
ウエアラブルセンサーを装着し、スマホとBLE(注1)で接続します。センサーが計測したデータは、スマホアプリで可視化され、歩行速度、ストライド、左右足上げ高さ、左右立脚時間の割合、着地時の足向き角や、足部の移動軌跡を1歩行サイクルごとに表示します。また、ストップウォッチ機能により、SPPB(注2)やTUG計測(注3)からスコアを自動的に算出します。
- 注1 BLE(Bluetooth Low Energy):Bluetooth技術の一種で、低消費電力でデータを送受信
- 注2 SPPB(Short Physical Performance Battery):高齢者の身体機能を評価するためのテストで、歩行速度、立ち上がり、バランスの3つの要素を測定
- 注3 TUG(Timed Up and Go)計測:主に高齢者の運動能力、バランス、歩行能力、転倒リスクを評価
導入事例
株式会社ワコール
百貨店の婦人靴売り場で「フットコンシェルジュ~歩き姿チェック~」として活用いただいています。多くの方が自分の歩く姿を気にしているという課題に対して、歩行解析システムを活用したセンサーとアプリを開発し、導入・利用いただいております。
薬剤認識システム
薬剤現物を確認する機会が多い医療現場において、スマホのカメラをかざすだけで薬剤を特定し、個数を数え、電子カルテに連携可能。日々の業務効率化に加え、確認ミスを防ぎ医療スタッフの精神的な負担軽減に貢献。
AI物体認識技術を活用することで、院内スマートフォンだけで、単品の薬剤のみならず、一包化された薬剤も数秒で一括特定が可能です。机に包装された状態の薬剤を並べて、スマホのカメラをかざすだけの簡単操作に加え、京セラ独自の高ロバスト性により、専用の撮影台無しで高精度に薬剤を認識します。
レーザープリンター(ECOSYSシリーズ)※
- ※「ECOSYS」は京セラ株式会社の登録商標です。
高耐久性、高生産性を兼ね備えた、低ランニングコストで運用可能なプリンター。本体・パーツの長寿命化により部品交換頻度を低減し、医療現場の負荷軽減に貢献。
ECOSYS(エコシス)プリンターは、高い品質を持つ京セラのアモルファスシリコンドラム/PSLPドラムにより、高耐久性と低ランニングコストを両立しています。部品の長寿命化により交換の頻度が少ないため、持続的な運用をサポートします。また、廃棄物も少ないためCO2排出量を低減した環境にも優しい設計です。ラインアップも豊富で、現場に合わせた配置の最適化もご提案します。
導入事例
日本赤十字社 深谷赤十字病院
「品質を保持した上でコスト削減」という深谷赤十字病院の方針に基づき、2019年より導入いただいています。印刷品質保持とコスト削減に加え、最適配置を行うことで集約化を実現し、電気使用量やスペース削減にも貢献しています。
地域社会と共生し
緊急・災害時にも強い病院
日本では地震や台風、豪雨などの自然災害が年々増えています。医療機関は地域社会と共生し、防災拠点としての体制を整えて、非常時にも医療サービスを提供できる環境を構築する必要があります。
京セラは、太陽光発電システムの提供などを通じて、有事でも迅速に対応できる強い医療体制の構築をサポートします。
- #地域医療連携
- #緊急時対応
- #地域連携システム
- #災害対策
病院 + 京セラのソリューション 緊急・災害時に強い病院
EV充電モニタリング(EMOVision)※
- ※「EMOVision」は京セラみらいエンビジョンの登録商標です。
病院がEV充電を効率的に監視し、地域住民や来院者にも利用しやすい充電環境を提供。災害時には、非常用EVの充電を安定的に管理するため、災害時にも強い医療体制の構築に貢献。
EV充電モニタリングは、EV充電器の稼働状況や充電状態をリアルタイムで監視するプラットフォームです。通信規格OCPPに対応した充電器であればメーカーを問わず利用でき、ダッシュボードでエラーや充電状態を遠隔で確認可能。デマンドコントロール機能により充電効率を最適化します。
オリジナル多機能ポール(みらいポール)※
- ※「みらいポール」は京セラみらいエンビジョンの登録商標です。
災害時に必要な情報を迅速に発信し状況把握が可能となることで、地域社会との連携を強化。医療機関の緊急時対応力を向上させ、災害時にも強い病院を実現。
みらいポールは、公衆無線設備やセンサー、カメラ、街灯、サイネージなどを搭載可能な多機能ポールです。院内情報をサイネージで配信し、カメラや人流センサーを通じて病院内や駐車場の混雑状況をリアルタイムで可視化します。
導入事例
北海道更別村
「100歳までワクワクして暮らす」スーパービレッジ構想を掲げる更別村と共に、デジタル化の一環として切れないネットワークの構築に取り組んでいます。その一環で、インフラの整備として「みらいポール」を設置しました。
ソーラーカーポートシステム Roofill®
発電機能を備えたソーラーカーポートシステムとして、病院駐車場を利用される患者様の利便性を向上。地域に降り注ぐ太陽エネルギーを有効活用することで、地域社会との共生の実現に貢献。
「Roofill®(ルーフィル)」は、太陽光発電を活用したソーラーカーポートシステムで、同じ駐車面積の場合でも従来製品に比べて最大33%※の発電量の増加を期待できます。建物の屋上に設置できない場合でも、駐車場スペースを活用して設置可能で、高耐久性と長期的な信頼性が特徴です。また、駐車場を利用する患者様の利便性向上も期待できます。
- ※駐車場形状によりアップ率は異なります。(京セラ調べ)
導入事例
京セラ野洲工場
京セラ滋賀野洲工場内の社員駐車場に設置・導入しています。ソーラーカーポートシステムにて発電された電力は、工場敷地内の蓄電池生産工程において、全量自家消費されており、工場内負荷の約15%を賄っています。
患者様のQOL向上を支える医療製品
京セラ 医療
京セラは、医療DXに向けた先進技術だけでなく、
超高齢社会における患者様のQOL(Quality of Life)向上にも貢献できる事業活動をおこなっています。
京セラ独自のファインセラミックスと金属を
ベースとした技術を活用した
「人工関節」や
「デンタルインプラント」など、医療現場で活用
される医療用機器・製品も数多く提供しています。
患者様一人一人のQOL(Quality of Life)向上と
健康寿命の延伸に貢献しています。
人工関節
京セラの人工関節は、変形性関節症や関節リウマチ、大腿骨頭壊死などの痛みの緩和や歩行能力の改善を目指し開発されています。日本発の摩耗低減表面処理技術「Aquala®」※は、関節内の動きをスムーズにして摩擦を抑えることで、人工股関節の長寿命化が期待されます。また、抗菌性付与技術「AG-PROTEX®」※は、バイオフィルムの形成抑制または阻害が期待できます。
- ※「Aquala®」は東京大学と京セラが医工産学連携にて開発、薬事承認を取得した技術です。
- ※「Aquala®」、「AG-PROTEX®」は京セラ株式会社の登録商標です。
デンタルインプラント
京セラのデンタルインプラントは、失った歯の部分にチタン製の人工歯根を埋め入れることで、歯本来の機能や審美性の回復を目指して開発されています。京セラ独自のスレッド形状※により、インプラント周囲の骨質の改善が期待されます。
- ※「FINESIA」のスレッド形状には、長崎大学と大阪大学、京セラが医工産学連携にて開発した「配向性」技術が使用されています。