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次世代の光源を実現する京セラ独自のGaN基板と新工法

Technology

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近年、AR/VR/MR等の技術が発達し、我々の生活がより豊かになりつつあります。これらの技術の更なる発展には、既存の光源よりも小さいサイズである微小光源(micro-LED/micro-レーザー など)の実現が不可欠です。京セラは、微小光源を作製するための独自のGaN基板(EGOS※1)と、本基板を用いて優れた微小光源を作製できる新工法からなるプラットフォーム技術を開発してきました。本プラットフォーム技術は、様々なデバイスを高品質に作製することを可能にします。
※1 EGOS:Epitaxial lateral overgrowth GaN on Substrate

京セラは、本プラットフォーム技術とそれに関する保有特許およびノウハウのライセンスを提供することで、本基板を利用した微小光源の開発、およびその応用展開に取り組むパートナーとのコラボレーションを推進しています。


CEATEC2023 アドバンストテクノロジー部門グランプリ受賞

「微小光源用の独自基板と新工法」は、Society 5.0の実現に向けた新たな技術として評価され、CEATEC 2023において、栄えあるアドバンストテクノロジー部門グランプリを受賞しました。

会場では、micro-LEDを二次元的に配列したmicro-LEDアレイが、特に大きな注目を集めました。
例えば、このmicro-LEDアレイを自動車用のヘッドランプに採用した「配向可変ヘッドランプ」は、歩行者を避けるように照射範囲を制御することが可能となり、強い光で歩行者が眩惑される可能性を低減し、交通安全に貢献できます。

micro-LEDは、配向可変ヘッドランプの他、透明なディスプレイ、3Dプリンタなど、様々な応用展開が期待されています。


micro-LED/micro-レーザーの作製

京セラは、独自のGaN基板を用いたmicro-LEDアレイの作製に成功しています。
具体的には、本基板上に複数のmicro-LEDを形成し、配線が形成されたサブマウントに一括転写することで、高品質なmicro-LEDが二次元的に配列されたmicro-LEDアレイを作製しました。

また、京セラは、本基板を用いて、共振器長が100 µm以下であるGaN系端面発光型のmicro-レーザーを作製しました。従来、レーザーの共振器長は短いもので300 µm程度が一般的でしたが、本基板を用いることで、従来よりも短い共振器長のmicro-レーザーを作製することができます。京セラは、本基板を用いたmicro-レーザーにより、シリコン基板上に形成した共振器長が100 µm以下のGaN系端面発光型のレーザーとしては世界初※2となる、室温での連続発振を実現しています。
※2 2023年9月京セラ調べ

京セラは、これらの微小光源の作製にあたって、本基板上への微小光源の形成や、GaN層の剥離、配線基板への実装など、微小光源を作製するための新工法の開発も行っています。


微小光源の作製に求められる3つの特長

京セラが開発した独自のGaN基板は、①低コスト、②高品質、③GaN層の剥離容易性 の3つの特長を兼ね備えています。

本基板は、比較的低コストのサファイアやシリコンといった異種材料の基板をベースにGaN層を成長させているため、同種材料の基板をベースとした場合と比較して、低コストで作製することができます。また、本基板は、特殊な結晶成長技術を用いているため、広範な低欠陥領域を有する、高品質な基板を実現することができます。更に、本基板はGaN層が基板から浮いた独自構造を有しており、基板からの剥離が容易になります。

京セラは、パートナーとのコラボレーションを推進し、より便利で快適な社会の実現に取り組んでいきます。

■独自のGaN基板に関する特許の一例

■独自のGaN基板を用いた新工法に関する特許の一例

※本ページは、掲載時点の情報に基づいて作成しており、特許の権利状況等は最新の状況とは異なる場合があります。

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