セミナー・講演会・イベント 開催レポート

第37回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会 ランチョンセミナー開催レポート

第37回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会 ランチョンセミナー開催レポート

この度当社は、さる 2019 年 1 月 24 日(木)、25 日(金)の両日にわたり、長崎ブリッ クホールにて開催された「第 37 回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会 がんばらんば―口腔 がん治療-」において、学術セミナーを共催させて頂きました。 長崎大学生命医科学域 口腔インプラント学講座 准教授 黒嶋伸一郎先生に演者を担って頂 き「腫瘍に起因した劣化型骨質患者へのインプラント治療-新規インプラントデザイン FINESIA の 提案」について発表致しましたが、ご参加頂いた先生方との闊達な討議を目の当たりにし、実りあるセミナーとすることができましたことを実感しており、ここに改めて御礼申し上げます。

さて改めて本セミナーを振り返らせて頂きますと、まず始めに、口腔がんは今後増加することが
予測され、それに従い顎補綴装置の需要の増加も予測されることを提議させて頂きました。そして、
広範囲顎骨支持装置にインプラントが保険収載され、顎顔面欠損患者への補綴治療が可能となる
こと、それにより、患者の口腔関連 QOL の向上に寄与できること。そして実際の臨床例にとして広
範囲顎骨支持装置に適応している京セラ EMINEO インプラント症例を演者よりに供覧頂きました。
次に、米国国立衛生研究所が 2000 年に骨の緻密性を主体とした骨質の概念を一新し、骨質は
骨密度とは完全に独立した概念で骨構造、骨代謝回転、損傷の蓄積ならびに石灰化等から構成
されると定義されていることについて述べさせて頂きました。そして、その科学的なエビデンスとして
骨関連細胞やコラーゲン/生体アパタイト結晶複合体の優先配向等が構築され、さらに、骨への
荷重がこの骨質が変化される重要な要因であるということを、ご報告させて頂きました。
そして、総括として広範囲顎骨支持装置の症例においては、骨の状態は健常と異なる場合も多
く、「骨質(≠本密度)」が変性/劣化している場合が相当数考えられ、通常の顎骨に埋入されたイ
ンプラントの生存率と比較して、放射線照射が行われた顎骨に埋入されたインプラントの生存率は
有意に低いと示唆されており、顎顔面欠損患者へのインプラント治療は、通常のインプラント治療と
は様々な条件が異なり、「骨質(≠骨密度)」が患者の治療経過や結果に大きな影響と及ぼすとの
知見を演者よりご報告致しました。
このような患者背景と、新規概念の「骨質」に対する科学的な根拠を基軸に、荷重による骨質の
適応変化させることができるインプラントデザインの考察について、多くの研究データより解説させ
て頂き、これらの研究を元にデザインされた「FINESIA インプラント」の有効性についてご理解を深
めて頂けたものと感じております。

当日、ご講演頂いた内容を解説した文献を用意しておりますので、ご興味がおありの方は当社
営業担当者までお申しつけください。

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