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5Gで変わるドローン&AGV(無人搬送車)活用の現場
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5Gで変わるドローン&AGV(無人搬送車)活用の現場

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これまで5G対応デバイス「K5G-C-100A」は、様々な実証実験で利用頂いています。中でも、ドローンにカメラやセンサーを設置してその情報を伝送するプラント点検や物流ソリューションで、積極的に採用されています。

今回はドローンだけでなくAGV(無人搬送車)も含めたロボティクス分野に視野を広げ、物流・生産・建築・建設などさまざまな現場での業務改革のヒントやアイディアをご提供していきます。

すでに実用レベルに達しているものもあれば、まだまだ実験段階のものもありますが、実際にどのような課題解決が行われているか、詳しくご紹介します。

5Gで加速する京セラのソリューション提案とは

ドローンやAGVがどこまで人の作業を担えるか

物流や製造などの現場では、これまでもAGVなど作業用ロボットの導入が行われてきましたが、超高速、超低遅延、多数同時接続*、といった5Gの特長が発揮されることで、ロボット活用の可能性は飛躍的に上がります。例えば、生産現場のロボットにカメラを接続することによって、撮影した部品を即座に分析。不良品の自動判別を素早く行ったり、遠隔地からARグラスを通じて作業現場をチェックしリアルタイムで指示を与えることができます。さらには同時に複数台のAGVを動かし連携して作業させる、といった自動化・効率化の実現が可能です。

*3GPP Rel-16以降で順次導入

エッジコンピューティング×5Gで生まれる価値

システム本体に対する処理の負荷軽減や、通信遅延を解消するためにエッジデバイス側(ロボット、ドローン、カメラ、ウェアラブルデバイス等)で処理を行う「エッジコンピューティング」という技術の活用が様々な分野で広がっています。5Gの登場により4Gの約10倍の高速通信が可能となり、エッジコンピューティングは飛躍的に進化することでしょう。

「K5G-C-100A」はエッジデバイスとして機能できるよう高性能CPUを搭載。例えば、接続されたカメラや各種センサーから読み取ったデータを、デバイスにインストールしたAndroidアプリ(GMS非対応)のAI機能により処理・選別。必要なデータのみを5Gの超低遅延性を活かして瞬時に転送できます。

IoTの課題を解決する
「エッジコンピューティング」3つのカギ

現場から離れた場所にあるコンピュータで一括処理を行う「クラウドコンピューティング」に対し、現場にあるエッジデバイス(ロボット、ドローン、監視カメラ等)の近くのサーバーで処理を行うことで、高いリアルタイム性と負荷分散を実現する手法が「エッジコンピューティング」です。

現状、IoTは3つの改善課題を抱えていると言われています。
その1つ目はネットワークへの負荷です。大量のデータをクラウド等に送信する機会が増えれば増えるほどネットワークに掛かる負荷は大きくなり、維持するためのコストは膨らみ続けてしまいます。

2つ目は通信の遅延です。リアルタイム性を求められるIoTでタイムラグが生じることは致命的です。

そして3つ目はセキュリティの担保です。エッジコンピューティングにより、クラウドにプラントや工場内のデータを常時接続してアップデートする必要がなくなるため、必要最低限のデータをデバイスに保存することでセキュリティ対策にもなります。

エッジコンピューティングのしくみ

物流・生産・点検の現場が京セラに期待すること

私たち京セラには、物流・生産・点検のあらゆる現場から、日々さまざまな改善課題が寄せられています。それぞれの現場で細かい課題は異なりますが、深刻なのはどこも人手不足であり、テクノロジーによる自動化・無人化が急務の状態であるということ。そのため多くの企業は5Gによる課題解決に大きな期待を抱いており、ソリューションの提案を今か今かと待ち望んでいる状況なのです。

京セラは、数年前から現場の声に寄り添って実証実験を重ねてきましたが、5G対応デバイス「K5G-C-100A」の登場によって、いよいよ実用的なソリューション提案の段階に入ったと考えています。

物流の現場が抱える課題を解消する5Gの特性

物流への需要拡大と作業員の人手不足解消が急務

ネットショッピング市場がここ数年成長の一途をたどり、さらにコロナ禍による巣ごもり需要の影響でその勢いに拍車がかかったため、物流業界に対する社会的インフラとしての期待値は年々高まりを見せています。

しかしその一方で、人的リソースの問題は現場管理者にとって大きな悩みの種になっています。

そもそも物流の現場は作業エリアが広いうえに、多層階に分散していたり、見通しも悪かったりと、働く人たちへの負荷が大きく、効率面でも安全面でも業務改善が課題になってきました。熟練スタッフの高齢化が進んだことによる技術の継承も急がなければならず、教育の面でも早急なソリューションが求められているのが現状です。

搬送の効率化を図るAGVの稼働制御

すでに物流での実証実験では、5G対応デバイス「K5G-C-100A」が利用されています。以前からフォークリフト型AGV(無人搬送車)を制御してのコンテナやパレット移動の自動化を実現していますが、5Gの性能でさらにグレードアップ。広大な倉庫内を人に代わってAGVが動き回り、センサーで障害物やAGV同士の衝突を避けながら、バーコード・ICタグで管理された指定の荷物を識別・搬送を行うことも可能です。

また、AGVに搭載されたカメラで作業状況は常に認識され、AIによって機器そのものが学習していくため、稼働するたびに搬送の精度が上がっていく、というメリットも見逃せません。

ドローンの安全な運用への貢献

さらには、広大な物流現場を素早く移動し、従来のAGVでは届かない高所の荷物にもスムーズに対応できるドローンの導入も業務効率化の要といえます。

物流現場でのドローン運用では、離発着エリアであるドローンポート周辺の安全確保や、飛行時の監視が求められます。ドローンポート周囲を監視しているカメラ映像をリアルタイムで航空管制室に伝送しAIで解析することで、安全な離発着、飛行を確保できます。

これらの技術を活用することにより、ドローンの飛行経路のプランニングを自動で行うことができるようになるほか、4G / 5G通信の双方を利用できる機能を活かすことで、屋内だけでなく屋外での運用も実施していく予定です。離島や山間部への物流や広大なイベント会場での運搬をドローンが担うようになるのもそう遠い未来ではありません。

ドローンとドローンポート
ブルーイノベーション社のドローンポート安全確認自動化ソリューション
ブルーイノベーション社のドローンポート安全確認自動化ソリューション。ドローン飛行の経路作成から着陸まで自動化することが可能に。

生産・建設・インフラ点検でも高まる5Gへの期待

ARやロボットによる生産現場の業務効率化をサポート

工場など生産現場でもローカル5Gの活用は期待されています。
AGVの動きをリアルタイムで制御し、効率よく物品を移動したり、作業用ロボットからデータ収集を行って製品の異常を検知したりすることも可能に。さらにはAIによって常に学習が行われることで、異常検知の精度がどんどん上がっていく点も大きな特長です。

もちろんAR技術を応用して現場内の点検箇所を確認したり、3Dのマニュアルで作業を支援したりすることも可能です。この他にも、カメラ映像を用いて生産・製造現場の効率化を図れないか、など課題解決を目指す様々なプロジェクトが日々進行しています。

インフラ点検の精度を「視覚」から向上させるために

橋、鉄塔、トンネルなどインフラの点検にも京セラのK5G-C-100Aは活躍の場を広げています。
点検には、点検箇所の劣化状況を自動車やドローン等に搭載したカメラで撮影することで、異常箇所を認識してデータを伝送していく手法が用いられていますが、4Gなどこれまでの回線環境では半日がかりでデータをサーバーへアップロードしなければならず、非効率でした。この問題はローカル5G導入で大きく改善され、30分〜1時間でデータ転送が可能となっています。

また、点検箇所の画像認識も大幅に精度が向上し、少しの凹凸まで検知できるようになっただけでなく、AIによる学習で異常パターンを認知し、素早く確実な点検を行えるようになりました。

このソリューションは他の分野でも応用され、プラントの油漏れを匂いのセンサーで検知する、あるいはドローンを建設現場の上空に飛ばして設計通りに工事が進んでいるか検証するといった活用も期待されています。

ドローンによる自動点検
京セラと協業するパートナー会社ではドローンを活用した点検ソリューションを開発。5G対応デバイス上でエッジ処理後、異常のあった映像のみをローカル5Gでデータ転送することで点検の高速化、クラウド負荷軽減が可能に。

映像業界の「5Gは使えない」を覆すソリューション

5Gは映像業界からも熱い注目を集めています。4K・8Kなど映像が高精細になればなるほどデータ容量は大きくなり、既存のネットワーク回線では遅延や画質の劣化につながるため、リアルタイム配信などのニーズに応えることができませんでした。

5Gのサービス開始でようやくその問題が解消されると現場の期待は高まりましたが、5G対応のルーターを使った放送関係者からは、「すぐに熱をもってしまい、使えない」という声が上がり、実用に耐えうる機器の登場が待たれていました。

そのような課題を一掃したのが、京セラの5G対応デバイス「K5G-C-100A」です。放熱構造で冷却ファンを備えているため、大容量データを長時間伝送することが可能に。そのため放送だけでなく、高精細映像の伝送やイベントのライブ配信など、さまざまな用途で導入が始まっており、映像業界からの高い評価を京セラ内でも実感しています。

  • TDD通信方式を使用する5G電波の上空利用については、今現在、認められておりません。5Gを活用した将来的な発展を目指しての記事となります。

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