京セラのフレア低減型
ガラスリッド4つの特長
自動車に求められる機能は、
年々進化しています。
先進運転支援システム(ADAS)や自動運転(AD)などで自動車を走行させる際には、安全・安心を担保するために、
人や他車、障害物などの正確なセンシングが必要不可欠です。
センシングの高精度化が求められる中、車載カメラのノイズ(フレア等)がリスク要因の一つとなっています。
京セラではこのリスク要因を排除すべく、印刷技術を使用した遮光膜樹脂付きのガラスリッドを開発しました。
フレア低減型ガラスリッド( 遮光膜樹脂付きカバーガラス )
光を透過しにくい遮光性と反射しにくい吸収性
京セラでは、イメージセンサモジュールのフレア対策に有効な、フレア低減型ガラスリッドを提供しています。
光を透過しにくい遮光性と、 光を反射しにくい吸収性を有する遮光膜を、ガラスに印刷しています。
また、別途、金属遮光板を実装する必要がないため、工数の削減、トータルコストの削減にもつながります。


イメージセンサに入射する光は、必要なものばかりではなく、ときに不要な光も入射してしまい、フレアというノイズを発生させ、それがセンシングの障害となってしまうケースがあります。
京セラでは、イメージセンサの受光エリアに入射する不要な光をカットし、かつ、イメージセンサのデバイス内で乱反射して、受光エリアに入射してしまう光を吸収する機能を兼ね備えたフレア低減型ガラスリッドを提供することで、自動車の安全性能の向上に努めています。


※画像はいずれもイメージです。
フレア対策の技術比較
フレアは、本来想定していない光がさまざまな入射角でイメージセンサに感光された場合に発生するといわれています。
有効な対策は、不要な光を遮断する機能をデバイス内に追加することです。

何も対策されていない場合と金属遮光板の場合
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1
何も対策されていない場合
不要光(ノイズ)が入り、正確なセンシングを阻害必要光以外から反射して入射する不要光や、斜めから入射する不要光など、本来画像には必要のないノイズまで、イメージセンサが取得するリスクがあります。
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2
遮光コンセプト(金属遮光板)
金属遮光板を設置しても十分な対策にはならない金属遮光板を設置してもある程度の反射が発生するため、結局、イメージセンサに反射光が入射してしまいます。
このことから、金属遮光板を設置しても十分な対策にはならないことがわかります。
遮光コンセプト(遮光膜)は反射光を削減


京セラの遮光膜は、金属遮光板よりも低反射率の為、不要な反射光を低減することができフレア低減を実現します。
京セラ独自の材料による良好な遮光性


京セラのフレア低減型ガラスリッドは、遮光機能を持たせた樹脂がガラスの表面に形成されています。フレア低減型ガラスリッドは400-2500nmのレンジにて、透過率0.1%以下の実測値となります。
封止も安心、アウトガスの発生極少
TG-DTA分析結果にて、アウトガスの検出量が非常に少ないことが確認され、半導体デバイスの中の構成部品として、安心して使用できます。
※TG-DTA分析:
ひとつの試料で、熱重量測定(TG:Thermogravimetry)と示差熱分析(DTA:Differential Thermal Analysis)を同時に行う手法

省スペース化によるデバイス低背化
金属遮光板を使用する場合はパッケージ内に搭載スペースが必要ですが、遮光膜はガラスと一体化しているため、搭載スペースが不要となり、デバイスを低背化することができます。


UV樹脂封止に対応、カスタムARコート
イメージセンサにおいて一般的なUV接着剤を用いて封止する場合、硬化用のUV波長(365nm程度)を透過する必要があります。
通常のARコート製品のUV波長域の透過率は20%程度ですが、京セラのカスタムARコートでは透過率を50%程度に向上させることが可能です。
それによりUV封止工程の生産性向上につながります。
また、民生用ハイエンドカメラや、産業用マシンビジョン向けのガラスリッドを製造してきた実績をもとに、ガラスリッド表裏面に反射防止膜(ARコート)や、赤外光をカットするIRカットフィルター、特定波長のみを透過するバンドパスフィルターなど、使用されるアプリケーションに応じた光学薄膜を設計し、成膜することが可能です。



ぜひ一度京セラに
お問い合わせください。
ニーズに合わせた
フレキシブルな対応を
行っています。
- 被着体に最適な
ガラスリッド材料を選定 -
使用する被着体の情報をもとに、京セラで提供が可能なガラスリッド材料の中から最適なものを選定します。
- 出荷形態などもご相談ください
-
個片出荷や大判出荷など、使用する封止設備や環境による出荷形態の変更などにも柔軟に対応します。