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ファインセラミックスは、最先端技術の進歩発展を支える高機能材料です。

熱とファインセラミックス③

熱が伝わりやすい「熱伝導率」

熱が物質の中をどれだけよく伝わるかを示すのが「熱伝導率」です。ファインセラミックスには、この伝導率が高く、熱をよく伝える素材と、熱伝導率が低く、熱を伝えにくい素材があります。窒化アルミニウム、炭化ケイ素は特に熱をよく通す素材です。窒化アルミニウムは、発熱が大きく熱がこもっては困る半導体部品のパッケージなどに使われています。反対に、ジルコニアは熱をよくさえぎり、熱伝導率はステンレス鋼の10分の1の小ささです。高温になる炉の壁などに用いられています。

gifアニメーション:熱伝導率

用途 : ICパッケージなど(熱伝導率高)、炉壁(熱伝導率低)

解説

熱伝導率

物質の中の熱の流れやすさを示す物性が熱伝導率です。常温での最も高い熱伝導率をもつ物質はダイヤモンドですが、ファインセラミックスの場合、内部の気孔、粒界、不純物なども影響します。これらを制御した高い熱伝導をもつ材料もあります。

ファインセラミックスの熱伝導率

熱伝導は電子の移動や格子振動の伝達により生じます。電気抵抗が低い金属や格子振動が伝わりやすい結晶、例えば、格子点に質量の近い原子やイオンが存在する結晶や結合が強い共有結合性の結晶は高い熱伝導率を示します。

熱伝導率 (常温)グラフ
図:熱伝導率 (常温)グラフ ファインセラミックス・窒化アルミニウム150W/m・K、炭化ケイ素60W/m·K、アルミナ32W/m·K、窒化ケイ素20W/m·K、ジルコニア3W/m·K 金属・超硬合金8.5W/m·K、鋼(炭素鋼)41W/m·K 保温・断熱したい場合は、熱伝導率の低い材料を、また、放熱、灼熱したい場合は、熱伝導率の高い材料を選定する必要がある。 (測定方法/JIS R1611-1997)

※グラフ値の引用については「グラフ値の引用について」よりご確認ください。

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