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ニュースリリース

脱炭素化、レジリエンス向上、地域経済の循環に貢献する

鹿児島県沖永良部島(おきのえらぶじま)でのマイクログリッド構築などに関する包括連携協定の締結について

 
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鹿児島県知名町
鹿児島県和泊町
京セラ株式会社

鹿児島県知名町(ちなちょう)(以下知名町)、鹿児島県和泊町(わどまりちょう)(以下和泊町)、京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫、以下京セラ)の3者は、鹿児島県沖永良部島での持続可能で活力ある個性豊かな地域社会の形成と発展を目指し、マイクログリッド構築や再生可能エネルギーを活かしたモビリティ活用などに関する包括連携協定を、本年9月17日(金)に締結しましたので、お知らせいたします。

3者は本協定を通じて、沖永良部島での再生可能エネルギーの地産地消による地域の脱炭素化や、災害時の電力供給、また地元の雇用創出などによる地域経済循環の拡大に貢献する電力需給技術の構築などを目指してまいります。

※「マイクログリッド」とは大規模発電所の電力供給に頼らず、コミュニティーでエネルギー供給源と消費施設を持ち地産地消をめざす、小規模なエネルギーネットワークのことです。


■包括連携協定の概要

3者は、沖永良部島全域を対象区域として、太陽電池や蓄電池などで構成するマイクログリッドの構築について、本年度に導入プランを作成し、事業性を確認したのち、来年度以降にマイクログリッドの構築を開始する予定です。なお、本年度の導入プラン作成は、経済産業省の「令和3年度 地域共生型再生可能エネルギー等普及促進事業費補助金」に採択されています。

本マイクログリッドは、自営線の新設は行わず、配電網ライセンス制度により既存配電網を活用することで、島を複数の領域に分けた構成でつなぎ、島全域をカバーします。

各領域は、再生可能エネルギーを発電する太陽電池や風力発電機、電力の需給バランスを整えるエネルギーマネジメントシステム(EMS)や蓄電池などを導入する予定です。

これにより、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを主力電源とし、蓄電池やEMSなどを導入することで、島での脱炭素化や、災害時の電力供給を可能にしたレジリエンス機能も向上させる計画です。また、島での地域電力会社の設立や、電力設備などのメンテナンス事業による、地元の雇用も創出する計画です。

沖永良部島におけるマイクログリッド構築の構想.png

■背景

知名町と和泊町は島全体での脱炭素化に対する意識が高く、カーボンニュートラルに向けた取り組みを積極的に進めています。しかし、現在、島内の主力電源はディーゼル発電機などの内燃力機関であるため温室効果ガス排出量が多く、さらに再生可能エネルギーの導入には系統への連系可能量に限界があるため、脱炭素推進が難しい状況です。

また、島内では台風などに起因する停電が頻繁に発生しており、復旧までに数日を要する場合があることや、天候不良による高波などで海上が荒れると、ディーゼル発電機の燃料である重油の輸送が困難になるなどの課題があります。

これらの課題を島全体で解決するために、再生可能エネルギーを主力電源としたマイクログリッド構築などに関する本協定で島全体の脱炭素化、レジリエンス機能の向上、地域経済の循環、発電コストの削減などを促進する構想を立て、実現に向けて3者で協力してまいります。

※知名町では2020年9月に「知名町気候非常事態宣言」を宣言し、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指しています。

■今後の計画

・2021年9月~2022年3月 島内でのマイクログリッド導入プランの作成

・2022年以降      マイクログリッドの構築、太陽電池、蓄電池、EMSなどの導入      

記載されている内容は、報道機関向けの発表文章であり、発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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