京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫、以下京セラ)は、かねて開発を進めてきたAIと3Dビジョンで協働ロボットを知能化するクラウドサービス「京セラロボティックサービス」を、2023年11月6日(月)から提供開始しますのでお知らせいたします。
■京セラロボティックサービス概要編動画:https://www.youtube.com/watch?v=Vc9qd-CmblI
<京セラロボティックサービスの概略>
●京セラは、協働ロボットをAIと3Dビジョンで知能化するクラウドシステムを開発し、「京セラロボティックサービス」として提供開始。生産年齢人口の減少による生産現場における労働力不足問題の解決に貢献します
●クラウドへの常時接続により協働ロボットの運用状況を常に管理するので、安定した継続運用を実現します
●本サービスは、サブスクリプション形式で提供。利用状況に応じた柔軟な料金プランにより、生産現場への協働ロボットの導入を容易にします
■京セラロボティックサービスの特長
安全柵なしで人と作業空間を共有することができる協働ロボットは、昨今、労働力不足が進む国内において、製造業での導入が進んでいます。しかし、既存の協働ロボットは、あらかじめプログラムされた動作を繰り返すことを得意とし、多品種少量生産などのさまざまな環境に応じた自律的な動作が求められる作業の自動化は難しいため、利用シーンが限られていました。
京セラロボティックサービスは、周囲の状況やワークの位置、形状の認識、アームを動かす際の動作計画において、必要とされる協働ロボットの自律性を獲得するための知能化を、AIと3Dビジョンで実現しました。さらに、この優れた自律性を継続的に保つため、クラウドに常時接続し、協働ロボットの状態や動作のモニタリング、運用上の課題把握や早期の対処・改善を実施するので、安心してご使用いただけます。
(1)多品種少量生産における、ばら積みピッキング
製造現場で、さまざまな形状が混在するワークの中から該当する一つのワークをピックアップする「ばら積みピッキング」作業では、正確な物体認識が求められます。京セラロボティックサービスでは、AIを活用し、ワーク検出・平面判定・表裏判定・向き判定を行い、ワークをつかみ、表裏を分け、向きをそろえて置きかえます。
(2)多品種少量生産における、トレーtoトレー整列配膳
「トレーtoトレー整列配膳」とは、ワークをトレーからトレーへ移しかえる作業のことで、正確にワークをつかみ取り、移動させることが求められます。京セラロボティックサービスは、例えば、複数の矩形(くけい)ワークを扱う現場において、追加のワーク登録不要で、それぞれのワークの中心を高精度にピックし、プレース側のさまざまなトレーの仕切りを認識し、整列配膳します。
京セラロボティックサービス活用編動画:https://www.youtube.com/watch?v=mVmL-1IB64c
(3)段取りがえの手間を軽減、時間を短縮
ワークを京セラへ送るだけで、当社のエンジニアがAIモデルやロボットの作業指示内容を作成します。また、最初に登録したワークの類似ワークであれば、追加のワーク登録不要で作業継続できるため、段取りがえの手間を軽減し、作業時間を短縮します。
(4)クラウド常時接続による、品質維持・最適化
知能化した協働ロボットを安定して運用するためには、照明変動など現場の環境変化に応じた対応が必要になります。本サービスはクラウド常時接続により、協働ロボットの状態を常に管理するので、安定した継続運用を実現します。例えば、AIの物体認識品質が低下した場合でも、再学習することで認識品質を維持することができます。
京セラロボティックサービスクラウド編動画:https://www.youtube.com/watch?v=j3qzfprIDSg
(5)サブスクリプション形式で提供
京セラロボティックサービスは、サブスクリプション形式で提供します。お客さまのご利用状況に応じた最適な料金プランを提案しますので、以下サイトからお問い合わせください。
※ 協働ロボット本体および運用に必要な周辺設備・関連装置は別途ご購入いただきます
■京セラロボティックサービスに関するお問い合わせ先:https://www.kyocera.co.jp/robotics/