京セラでは
低インダクタンス・
放熱性・小型化
を実現したセラミックパッケージをご提案します。
長距離検知機能を実装するにあたり、課題となっている低インダクタンス化や放熱性、
車載用としての小型化を実現したセラミックパッケージを
パルスLiDARとFMCW LiDARの2つに分類し、
最適なパッケージソリューションをご提案しております。
INTRODUCTION
自動運転の実現に向けた取り組み
国土交通省は、交通事故の低減、渋滞の解消や緩和への期待、また少子高齢化への対応などを目的に高度な自動運転の実現を目指しています。
自動運転技術は米国自動車技術者協会(SAE)が「自動運転化レベル」としてレベル0~レベル5までの6段階に区分けしており、レベル5では制限なく全ての運転操作が自動化されますが、現在日本で販売されているのはレベル3までのクルマです。
国土交通省は2025年までに高速道路でのレベル4の自動運転化を目標として進めていますが、システム開発を進める上で必要とされるのが車載用LiDAR技術の向上です。
レーザー発光部の進化は不可欠
車載用LiDAR技術の中でも進化を期待されているのが、レーザー発光部。このレーザー発光部の開発は物体を検知する上で重要な役割を持ち、今後の自動運転技術の発展に欠かせない要素となっています。
このレーザー発光部に求められる
長距離検知・高解像度・小型化に
セラミックパッケージを用いた解決策をご提案いたします
01長距離検知
パルス幅を狭くするには低インダクタンス化が課題
遠くの物体をより鮮明に検知するためには、高出力でレーザーを照射する必要があります。
しかし、アイセーフの放出規制があるため、照射距離を2倍にするには、パルス幅を1/2にする必要があります。
このパルス幅を狭くするためには、低インダクタンスを実現しなければなりません。
高出力にするにはレーザーダイオード温度上昇の抑制が課題
レーザーの出力を上げることで長距離検知は可能となりますが、レーザーダイオードの温度が上昇することにより、故障の原因にもつながります。
低インダクタンス・放熱性
に特化したセラミックパッケージ
低インダクタンス
インダクタンスが大きくなる要因として、ワイヤーの長さ、リードの長さ、引き回し配線などが挙げられます。しかし、フリップチップ実装や表面実装型パッケージ、マルチVIAなど、セラミックパッケージの多層積層構造により、低インダクタンスを実現することができます。
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現状
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改善例
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放熱性
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狭パルス幅化することで、レーザーダイオードの温度上昇を抑制することが可能になります。
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パルス幅を狭くしない場合は、パッケージの放熱性を向上させることでレーザーダイオードの温度上昇を抑制することが可能になります。
・構造面の解決策
セラミックパッケージを使用し放熱経路を広げることで、構造的に温度上昇を抑制することが可能になります。
・材料面の解決策
パッケージに高放熱セラミック材料を使用することで放熱性を向上することが可能になります。
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解決策
- 狭パルス幅化(レーザーダイオード発熱量抑制)
- パルスレーザーダイオード放熱性向上
02高解像度化と小型化の両立
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マルチチャネル搭載に小型化の課題
高解像度での検知には、シングルチャネルからマルチチャネルの搭載も欠かせません。
また、レーザーダイオードの実装密度が高くなるうえ温度も上昇し、故障の原因にもなりかねません。 -
シングルチャネル用
パッケージマルチチャネル用
パッケージ
異形状形成を利用し3D実装することで
小型化を実現
多層セラミック基板の特徴である異形状形成を利用し、レーザーダイオード (発光素子)/ドライバIC/モニタPD (受光素子)/コンデンサ等を2Dあるいは3D実装することで小型化だけでなく、各部品の高密度実装や、基板内層配線を施すため、配線長短縮(狭パルス)が可能となります。




- Chip size
(想定) -
- モニタPD:1×1mm
- レーザーダイオード
(発光素子):5×4mm - ドライバIC:3×6mm
①&②面積比25%ダウン
&低インダクタンス寄与
③面積比40%ダウン
&低インダクタンス寄与
自動運転化の技術開発はさらなる高みへ!
現状では実現困難とされている「完全運転自動化(自動運転レベル5)」の早期実用化に向けて、さまざまな側面から技術革新が求められているモビリティ産業。
その一端を担う京セラのパッケージ技術も、車載用LiDAR機器をサポートするセンシングデバイスとして注目を集めています。
安心・安全性を重視したパッケージ製品を供給するため、これからも技術開発の発展と向上に努めていきます。
製品開発で抱えている課題に対する最適なパッケージソリューションをご提案します。