業績ハイライト

文字サイズ

  • FY:3月31日に終了する会計年度

連結決算レビュー

2025年3月期 連結会計年度(FY25)の業績概況 <前年との比較>

FY25の世界経済は緩やかな成長が継続しました。当社の主要市場である半導体関連市場や情報通信関連市場においては、生成AIがデータセンター需要を牽引したことによりAI関連市場は拡大しましたが、それ以外の自動車関連市場等は低調に推移しました。

FY25の売上高は、前連結会計年度(FY24)とほぼ横ばいとなりました。

利益は、コアコンポーネントセグメント及び電子部品セグメントにおける生産設備の稼働率低下や人件費等の増加に加え、コアコンポーネントセグメントの半導体部品有機材料事業での有形固定資産の減損損失等約430億円を計上したことにより、大幅に減少しました。これにより、営業利益はFY24に比べ、70.6%減少、税引前利益は53.3%減少しました。親会社の所有者に帰属する当期利益は海外子会社における繰延税金資産の取り崩し等による税金費用約180億円を計上したこともあり、76.2%減少しました。

売上高

営業利益

税引前利益

親会社の所有者に帰属する当期利益

連結業績予想

2026年3月期(FY26)の連結業績予想

<2025年5月14日公表>

FY26における国内経済及び世界経済については、米国の関税措置及び各国の対抗措置等の影響を主因として、景気の減速や為替相場の急激な変動を含め、極めて不透明な状況が継続する懸念が生じています。当社の主要市場である半導体関連市場や情報通信関連市場、並びに自動車関連市場では、AI関連投資が引き続き堅調に推移することが見込まれるものの、不透明な経済環境の影響により、当社の各事業における需要見通しの不確実性が高まっています。

このような事業環境の見通しを踏まえ、当社は各事業でのコスト削減を継続的に推進するとともに、将来の高収益企業への回帰に向けて構造改革を着実に進め、経営基盤の強化と収益性の改善を図ります。具体的には、半導体部品有機材料事業及びKyocera AVX Components Corporationグループの黒字化や「選択と集中」による事業ポートフォリオの再編、投資の最適化等の経営施策を着実に実行してまいります。

当社はFY26の業績を、米国相互関税等の影響を織り込んだうえで下記のとおり予想しています。具体的には、対象取引を①当社グループ会社から直接米国へ輸出する場合、②当社グループ会社から第三者(第三国)へ輸出後、その第三者が米国へ輸出する場合、③米国内の当社グループ会社が当社グループ以外の第三者から輸入する場合に分類し、また、2025年4月から2025年6月は関税率10%、2025年7月から2026年3月は、これに上乗せ分を含めた相互関税率(2025年5月9日時点)を考慮しました。この結果、FY26において約170億円の利益減少を見込んでおります。

なお、FY26の業績予想の前提為替レートは、対米ドルは135円、対ユーロは150円を予想しており、FY25に比べ対米ドルは18円、対ユーロは14円の円高となります。これにより、FY26の邦貨換算後の売上高は、FY25に比べ約1,070億円、利益は約130億円押し下げられるものと予想しております。

売上高

営業利益

税引前利益

親会社の所有者に帰属する当期利益