デジタルインフラとは?
京セラの先端セラミック技術が果たす役割
私達を取り巻くデジタル化の波は、製造業、サービス業、農業、医療など、全ての産業、社会経済システムに変革をもたらしています。また、労働力不足、少子高齢化など日本が抱える課題は、デジタル化無しには解決が困難です。
デジタル化は「将来の目標」ではなく、「達成しなければならない必須条件」であり、持続的な成⻑を遂げるために避けて通ることができない大きなテーマとなっています。 そのデジタル化を支える一つが、"デジタルインフラ"です。本ページでは、デジタルインフラの概要とそれを支えるデバイスや技術についてご紹介します。
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デジタルインフラとは
一般的にインフラとは、電気、ガス、上下水道、高速道路、空港、鉄道など、経済や社会が機能し、生活するために必要不可欠なサービスを支える基盤のことを指します。
昨今、急速なデジタル化の流れを受けて、インターネット用のサーバやデータセンター、これらをつなぐ通信網なども、現代の情報社会における重要な基盤となっています。これらのデジタル技術を支える基盤のことをデジタルインフラと呼びます。

私達の日常を考えてみましょう。スマート家電で家事をし、スマートフォンでニュースやSNSをチェックし、会社ではパソコンで複数のアプリを使って仕事をするなど、さまざまなデジタルサービスの中で生活しています。こうした何気ない日常生活で利用しているデジタルサービスはもちろんのこと、例えば自動運転やスマートファクトリーなど、デジタル技術の進歩によりさまざまなことが自動化され、急速に浸透するデジタルインフラに支えられています。
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デジタルインフラが支える情報通信
以下の図はデジタルインフラを通じてデータがやりとりされる様子を示しています。情報通信を行う通信網として、海底ケーブルが整備され、データセンターや基地局の間に光通信ネットワークが構築されています。基地局からは、スマートフォンや自動車、工場など、あらゆる端末とデータ通信が無線で行われます。データセンターでは、情報の蓄積・処理を行っています。ビッグデータやAIの進展を背景に情報伝送量が増大する一方で、遅延なく情報処理を行う必要があり、その処理には進化を続けるコンピュータが用いられています。デジタルインフラが整うことで、スマートファクトリーや自動運転、AIの普及など、さまざまな産業の発展を実現することができます。

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デジタルインフラのハードウェアとキーデバイス
デジタルインフラのハードウェアは、主に「情報を繋ぐもの」と「情報を処理するもの」に分類することができます。
これらのハードウェアを構成する要素として、以下のようなデバイスがキーデバイスとして技術進歩を続けています。
- 情報をつなぐもの:通信網(5G基地局、海底ケーブル、など)
- キーデバイス
- 光トランシーバー、基地局用パワーアンプ
- 情報を処理するもの:データセンター/サーバー
- キーデバイス
- HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)/MEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)向け先端半導体など
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デジタルインフラのキーデバイスを支える京セラの技術
こうしたデジタルインフラに使用されるハードウェアのキーとなるデバイスを、京セラの技術が支えています。
その一例をご紹介します。
HPC向けLTCCパッケージ
HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)などに用いられる先端半導体は、高速大容量データ通信を低消費電力で行うことが必要とされています。
このHPC向けに京セラはLTCCパッケージを提案しています。
京セラのLTCC材料は以下のような特⻑があります。
- ビルドアップ基板と比較し、高周波でも低損失な材料特性
- 低誘電率
- 低誘電正接
- 周波数依存性が低い
- 熱膨張係数がSiに近い材料とPCBに近い材料を保有しており、要求に合わせて選択可能
- 熱による変形が少ない
- 強度が高い
光通信用パッケージ/サブマウント/リッド
光通信ネットワークのデータを送受信するための光トランシーバなどにも京セラのセラミックパッケージが用いられています。
京セラは、光通信ネットワークの高速/低遅延/高信頼の要求に対応するための多様なパッケージを提供しています。
光通信インフラ関係の京セラ製品

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デジタルインフラに必要な電子デバイスを支える技術
発展を続けるデジタルインフラは、通信端末の多点接続、データ通信の高速化などを実現させ、今日のテクノロジーの進化を支えてきました。
京セラは、半導体や電子部品をはじめとした電子デバイスに求められる諸問題の解決に貢献し、これからもデジタインフラの発展を支えていきます。