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【連載:第1弾】「異種格闘技戦'22」"お金ってなんだ!?" 現代社会の根幹に迫る予測不能のトークバトル

 京セラの東の研究開発拠点、「京セラみなとみらいリサーチセンター」に有識者を集め、パネルディスカッションを行う「異種格闘技戦」。今年で4回目を迎えるイベントを10月14日(金)に開催しました。
 今回のテーマはズバリ「お金ってなんだ!?」。資本主義社会である現代の経済社会では、これまで取り組んできた「テクノロジー」や「社会」、そして、内面的な「幸せ」というテーマでさえも大きく関わってくる、ある意味人間社会の根幹とも言えるテーマを扱う今回の「異種格闘技戦’22」。予定調和なし!予測不能!なトークバトルでは、いったいどんな発言が飛び出したのか…。まずはダイジェストでお届けします!

あらゆる分野のエキスパートが考える「お金感」が飛び交う前半戦

 今回も白熱したトークバトルとなった「異種格闘技戦’22」。前半戦ではそれぞれの分野のエキスパートたちが持つ「お金感」と「お金」、そして「社会の将来」について意見が飛び交う場となりました。
 今回レフェリーを務める日本経済新聞社の中山淳史氏から、はじめに話を振られたのが東京大学大学院で教授を務める渡辺努氏。物価や金融政策を専門としている渡辺氏は、現在の円安やインフレといった現状を交えながら「お金の価値」や「働き」について語っていきます。学術的な視点でお金を語ったあとにバトンを渡されたのは、元朝日新聞記者で現在はフリーランサーとして活躍する稲垣えみ子氏。自身の節電生活を例に挙げながら、今後貧しくなっていくであろう社会に対して、お金に関係なく幸せに生きられる方法が必要だと説きます。

 かと思えば、法政大学人間環境学部教授で、食と排せつについて研究しているという湯澤規子氏が、排せつ物が物々交換として使われていたという歴史から、お金を介さない循環の話をし、それに応える形で、近年注目を集めるバーチャルワールド、メタバースを扱うクラスター株式会社CEOの加藤直人氏が、メタバースをはじめとしたバーチャルなコミュニケーションを例に、貨幣経済の限界と非貨幣経済の可能性を語る一幕もありました。

 その後、住友生命保険相互会社の藤本宏樹氏が実業家・松本正剛氏の「かせぎ」と「つとめ」の話を取り上げ、現代の「かせぎ」=経済活動先行の社会から、地域コミュニティなどの「つとめ」の価値が高まってきていると語り、パネラーそれぞれが経済活動だけの働きの限界と、地域や人とのつながりという「つとめ」の価値を語り合って、前半戦が終了となりました。

お金もデジタルシフトへ。「未来のお金」の姿を語り合う後半戦

 後半戦は、前半の流れを受けて、物質だけでなくお金もデジタル化していくのではないか、という予想に基づき、「マネーの未来」をテーマに語り合う形に。後半戦、口火を切ったのは、パネラーのなかで最もデジタルに精通する加藤氏。中山氏から請われる形で、近年話題のWeb3.0やメタバースについて語り始めます。
 この話を皮切りに、経済的な幸せ以外の価値として、藤本氏からウェルビーイングの話や湯澤氏からはリビングウェイジの話が出たり、はたまた、NFTやテクノロジーから取り残される人々の話が出たりなど、デジタルが抱える問題まで、話は大きく広がっていきました。

 「テクノロジー」や、「社会」、「幸せ」など、これまで異種格闘技戦で取り扱ってきたテーマにすべて触れていくような激論となった今回の「異種格闘技戦’22」。
 予定調和なし!予測不能!なトークバトルがどのように帰結するのか、後日詳しくご紹介していきますので、ぜひお楽しみに。