セラミックスでアートを作る?京セラ×明和電機アートコラボプロジェクト!?
セラミックスでアートを作る!?
皆さんこんにちは、突撃取材のテッちゃんです。京セラは「京都」にある「セラミックス」を作る会社だから「京セラ」という名前なのですが、皆さんセラミックスってなんだか知っていますか?
京セラが作っているファインセラミックスは主に以下の表にあるような特性を利用して製品にしています!
ただ、我々も従来のビジネスに安住していては市場は拡がらない。新しいセラミックスの活用手段を探るのだ!これらに無い、新しいセラミックスの特性って何だろう!というところから議論をスタートしました。しかし日頃からそんなことを考えたことがないため、それこそセラミックスのように硬い頭を持ったエンジニアはみんなどうやって考えたらいいか…。そこで「アーティストのような尖った発想をするにはアーティストに「アート思考」を学ぶべきだ!」という発想に至ったのです。テクノロジーとアートの融合…「そうだ!去年数々のナンセンスマシーンを横浜開港祭で披露してくれた明和電機さんに相談してみよう」という事となり、「アート思考」に関するワークショップも含めて京セラで製品および技術の新たな可能性を探るプロジェクトがスタートしました!
土佐信道プロデュースによる芸術ユニット。青い作業服を着用し作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで、様々なナンセンスマシーンを開発し、ライブや展覧会などを通じて、国内のみならず広く海外でも発表。音符の形の電子楽器「オタマトーン」などの商品開発も行う。オタマトーンは累計販売数180万本を超えるヒット商品(2023年6月現在)。京セラとは2022年の横浜開港祭「京セラプレゼンツ『未来へのきずなライブ』」に出演いただき、会場を盛り上げていただきました。
これ、順番に叩いてみていいですか!?
「土佐社長、この京セラの素材で何かアート作品を作れませんか?」と京セラサイドから質問を投げてみたところ、様々なセラミック素材を前にした土佐社長から「面白そうですね。ぜひやってみましょう!」と即答OK。2022年の年末にプロジェクトがスタートしました。
まず、土佐社長から「どんなものがあるのか、見せていただけますか?」との質問をいただきました。そこで、我々は京セラの営業担当とともにサンプルを持参して明和電機のアトリエへ訪問しました。様々な営業用サンプルを机の上に広げます。
すると土佐社長は一言、
「これ、順番に叩いてみてもいいですか?どんなものか感触を見たいです。」
そう言うや否や、土佐社長は営業用サンプルである京セラの素材をたたき始めました。営業用サンプルを叩かれたことなどない営業担当はビックリ!社長が素材を叩くたびにビビる営業担当、背中がのけ反ります。
そしてそのうちの一つが、
「キーン」
ととてもいい音が響いたのでした。
「コレ、いい音しますね。」土佐社長の反応にみんなでニヤリ。
「音も含めたアート作品、なんかできそうな気がしますね。」土佐社長はそう言ってすぐに音だけではなく、電位を印加すると変形する圧電効果を使ったピエゾアクチュエーターや金属と半導体を組み合わせて熱の移動を促すペルチェ素子などを使ったアート作品構想をスケッチにしてくれました。そして京セラのセラミック材料の製造拠点「鹿児島国分工場」にお招きし、実際のデバイスを動かしながら作戦会議を敢行することになったのです!
国分工場では圧電素子やペルチェ素子を製造する自動車部品事業本部の担当者が必死に京セラの素材の特性や、今まで製造してきた製品などの紹介を行い、それを聞いて土佐社長が湧き出るアイディアをスケッチに仕上げて次々披露。セラミックスの特性をどうやってうまく使い、アート作品にするか?と真剣にディスカッションしました。議論が大変盛り上がり、アイディアを戦わせて京セラの製品や技術が入ったアート作品を作る過程を楽しみました。
さあ!もう後戻りはできない。新しいアート作品を作るのだ!!
その後も毎週のプロジェクト進捗会議では土佐社長のアイディア千本ノック!次々と新たなアイディアが登場し、どんどんと試行錯誤を重ねていました。そして徐々に姿が見え始めたころ、今回のプロジェクトは年に一度実施される「明和電機の事業報告ショー(ライブ)」でも一般公開されるかも…という情報をキャッチし取材に出かけました。
そこでは確かに京セラの研究所が紹介され、極秘のプロジェクトが進行中である旨が報告されましたが、まだモノは紹介されませんでした。
こうして、楽しかった半年間はあっという間に過ぎ、無事作品は完成したのか?しなかったのか?
ついに結果は「明和電機のプロトタイプ展」でお披露目です!
京セラの素材で作った新しいアート作品に会える!明和電機のプロトタイプ展
現在開催中の「明和電機プロトタイプ展」ではオタマトーンを始めとした、明和電機が今まで作ってきた様々な面白楽器の原型"プロトタイプ”が数多く展示されているとの情報をキャッチしました!どうやら京セラの素材で作ったアート作品のプロトタイプも展示されているらしいぞ~!
日時:2023年6月16日(金)~7月17日(月)12:00~18:00
場所:EARTH⁺GALLERY
東京都江東区木場3-18-17 1F
とても面白い展示会であることは間違いありません!ぜひ足を運んでみてください。
「明和電機プロトタイプ展」が終了致しました。
たくさんのご来場ありがとうございました。