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自家消費型の太陽光発電とは?仕組みや導入メリット、注意点

太陽光発電を導入すると、発電した電気を使えるようになります。発電した電気を自社内や家庭内に優先的に使用する方式は「自家消費型」と呼ばれています。近年では、年々値上がりする電気代が事業や家計に大きな負担を与えることから、自家消費型の太陽光発電への関心が高まりつつあります。自家消費型の太陽光発電の導入を考え始めたら、まずはメリットや注意点をご確認ください。こちらの記事では、自家消費型の太陽光発電について解説します。

【目次】

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自家消費型の太陽光発電の基礎知識

太陽の光エネルギーを電気に変換する、再生可能エネルギーの一種である太陽光発電。なかでも「自家消費型」とは、具体的にどのようなモデルのことを指すのでしょうか。
初めに、太陽光発電や自家消費型に関する基礎知識を解説します。

全量売電型と自家消費型

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太陽光発電では、太陽光パネルで受けた太陽光をエネルギー源として、電気に変換します。
太陽光発電設備は、建物の屋根や地上に設置するのが一般的です。

近年ではため池など水上への設置事例も増えています。
また、発電の際に二酸化炭素や排気ガスを排出しないことから、クリーンなエネルギーであることも大きな特長です。
太陽光発電の利用には大きく2つの種類があります。「全量売電型」と「自家消費型」です。
発電した電気を全て電力会社へ売るモデルは「全量売電型」と呼ばれます。

全量売電型では、設備の所有者は発電した電力を使用しません。
太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を全量売電型で売る場合、
一定の期間にわたり政府が定めた「固定価格買取制度(FIT)」の売電価格で取引することができます。

その際、全量売電型で買取の対象となるのは、
設置容量50kW以上の発電設備を有する発電所です。
売電価格は毎年見直しが行われますが、年々価格が低下する傾向にあります。

なお、発電した電気を自分で利用するモデルを「自家消費型」と呼びます。
自家消費型では、事業者や個人が発電した電気を、自社のオフィスや工場などで事業に用いたり、
個人の自宅で消費したりするのが特徴です。

 
2024年度・2025年度・2026年度の価格表(調達価格1kWh当たり)※1
50kW以上
(入札制度対象外)
10kW以上
50kW未満※2
10kW以上
(屋根設置)※2
10kW未満
2024年度 9.2円(税抜) 10円(税抜) 12円(税抜) 16円(税込)
2025年度
(4月~9月)
8.9円(税抜) 11.5円(税抜) 15円(税込)
2025年度
(10月~3月)
19円(~5年)
8.3円(6~20年)※3
24円(~4年)
8.3円(5~10年)※3
2026年度 8.6円(税抜) 9.9円(税抜)
調達期間※4 20年間 10年間

制度の詳細、申請手続きや要件等については、販売窓口にお問い合わせいただくか、経済産業省のウェブサイトをご覧ください。

  • 太陽光発電の余剰電力の買取単価は、年度毎で異なります。各種届出書類の申込日によって適用される単価が異なります。詳しくは販売窓口へお問い合わせください。
  • ※1認定要件など詳しくは資源エネルギー庁のウェブサイトをご確認ください。
  • ※210kW以上50kW未満の事業用太陽光発電には、2020年度から自家消費型の地域活用要件が設定されています。ただし、営農型太陽光発電は、3年を超える農地転用許可が認められる案件は、自家消費を行わない案件であっても、災害時の活用が可能であればFIT制度の新規認定対象とされます。
  • ※3事業用太陽光(屋根設置)・住宅用太陽光の2026年度の調達価格・基準価格については2025年度下半期にも適用されています。
  • ※4FIT制度であれば調達期間、FIP制度であれば交付期間です。

自家消費型の太陽光発電の種類と仕組み

自家消費型の太陽光発電は、さらに「全量自家消費型」と「余剰売電型」の2種類に分けられます。
ここでは、それぞれの特徴と違いを解説します。

全量自家消費型

全量自家消費型の太陽光発電とは、発電した全ての電気を、会社や自宅で自家消費する仕組みのことを指します。事業者の場合は、オフィスビルの照明や冷暖房などの電源として用いたり、工場の生産設備の稼働に用いたりするのが一般的です。個人の住宅では、照明や冷暖房や家電に用いるほか、ヒートポンプ式給湯機のエコキュートや電気自動車の充電などにも発電した電気を用いることが可能です。

余剰売電型

余剰売電型の太陽光発電は、発電した電気を自家消費しながら、余った分の電気を電力会社へ売電する仕組みです。全量売電型と同様に、一定の期間内は「固定価格買取制度(FIT)」で定められた売電価格で取引ができます。なお、発電設備の設置容量が50kW未満の場合は全量売電の対象とならず、余剰売電型で運用する必要があります。個人の住宅では10kW未満のケースが多いことから、余剰売電型で運用するのが一般的です。2022年度の調達価格は、10kW以上50kW未満で11円/kWh、10kW未満で17円/kWhとなっています。

 

自家消費型の太陽光発電を導入するメリット

自家消費型の太陽光発電を導入すると、企業や個人はどのようなメリットが期待できるのでしょうか。ここでは、太陽光発電導入によるさまざまなメリットをご紹介します。

電気代を削減できる

自家消費型では消費電力を太陽光発電でまかなえるため、電気料金を抑える削減効果が期待できます。近年、電気代は値上がりする傾向にあり、今後もコストが高まると懸念されている状況です。ビジネスシーンにおいても、自家消費への移行により計画的に出費を減らす動きが見られます。さらに、余剰売電型を併用すれば、会社や自宅で使いきれなかった電力で売電収入を得られる点にも注目です。結果的に電気代削減を実現するだけでなく、売電により収益をあげられる可能性もあります。

CO₂を削減できる

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太陽光発電はCO₂排出量の少ないクリーンなエネルギーとして、環境保全の観点でも重要視されています。化石燃料を燃やした際の熱エネルギーを電気に変換する火力発電と比べて、より少ないCO₂排出量で発電できるのが大きな特長です。また、太陽光は化石燃料とは異なり枯渇するおそれがない再生可能エネルギーであり、永続的に利用できる点でも注目されています。企業が自家消費に対応すると環境保全への貢献につながり、企業価値の向上が期待できます。

災害による停電時でも電気が使える

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太陽光発電設備を蓄電池と併用すると、発電ができない夜間にも電気を利用できるだけでなく、災害時の電源確保もできるようになります。

企業の非常用電源として用いることで、大規模な自然災害などのリスクに備えてBCP対策の強化が可能です。停電の発生時もオフィスや工場に電気を供給して、安定して事業を継続できる体制を整備できます。また、家庭においても蓄電池による備えが有効です。地域一帯が停電した場合も、家族の生活に必要な照明や家電を使い続けることができます。

節税効果を見込める

企業にとって大きなメリットといえるのが、太陽光発電設備の導入費用を経費に計上して、節税対策ができる点です。設備導入への投資は、減価償却費として計上できます。また、太陽光発電の維持管理に関するメンテナンス費用も、経費として計上することが可能です。「中小企業経営強化税制」のように、太陽光発電の導入が対象となる税制優遇制度もあります。電気代の削減と併せて、自家消費の費用対効果を高める制度を活用してはいかがでしょうか。

補助金を受けられる

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太陽光発電設備の導入に際して、国や自治体が事業者や個人向けの補助金制度を用意している場合があります。こうした補助金は、太陽光発電の普及を目的としています。補助金を利用すれば、太陽光発電に必要な設備や設置にかかる導入コストの負担軽減につながるため、ぜひご検討ください。補助を受けられる金額や条件、公募期間などは年度によって異なります。詳しくは国や自治体のWebサイトなどで最新の情報を確認しておくと安心です。

 

自家消費型の太陽光発電を導入するときの注意点

最後に、自家消費型の太陽光発電を導入する際に、注意しておきたいことをお伝えします。前述の太陽光発電のメリットを最大限に生かすためにも、企業の施設や個人宅で太陽光発電を導入する前に、以下の注意点をご確認ください。

発電システムを設置するスペースが必要となる

太陽光発電設備を設置するには、屋根や建物の敷地内に一定のスペースが必要となります。たとえば、太陽光が当たることで発電する「太陽光パネル」は、屋根に設置します。効率的に発電するには、屋根の形状や面積、方角などの条件が太陽光発電に適していることが大切です。例えば日本では、南向きに傾斜角30°で設置できると最も効率が良くなります。また、発電した電気を使用できる状態に変換したり、発電量を安定させたりするには、「パワーコンディショナ」が必須です。こうしたメインの機器以外にも、蓄電池などの関連機器の設置場所も考慮しなければなりません。

設置には初期費用がかかる

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太陽光発電の導入時には、太陽光パネルやパワーコンディショナなどの設備を購入する費用や、これらの設備の取り付けや配線工事などの費用がかかります。初期費用は太陽光発電設備の性能によって異なるほか、太陽光パネルの設置面積が広いほど高額になります。自家消費型の太陽光発電を導入するなら、設置後の電気代削減のシミュレーションを事前に実施頂くことをおすすめします。なお、現在は産業用・住宅用ともに、初期投資費用が不要で太陽光発電システムを設置できるモデルもあります。

メンテナンスの費用がかかる

太陽光発電設備は、導入後に10年以上にわたり使用を続ける製品です。長期間にわたり安全に運用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。導入の際は、ランニングコストとして定期点検の費用、清掃の費用、修理や部品交換の費用などが発生します。特に、太陽光パネルには汚れが付着したり、豪雨や大雪といった異常気象による破損が生じたりする可能性があります。こうしたトラブルを早期発見するには、定期的なメンテナンスを行うことがポイントです。メンテナンスを怠ってしまうと発電効率が低下するほか、故障につながるおそれがあるためご注意ください。

雨天時や夜間は発電ができない

太陽光発電では、雨天時のように昼間でも天候の条件が悪いときや、太陽が出ていない夜間の時間帯には発電ができません。晴れの日の発電量と比較すると、曇りの日や雨の日には発電量が低下する傾向にあります。日本の気候では、梅雨に入る6~7月のように全国的に発電量が低下しやすい時期がある点に留意しなければなりません。また、日照時間には季節や地域によっても差があるため、発電量を試算する際はご注意ください。自家消費型の太陽光発電では、こうした発電ができない期間でも安定して電力を得られるように、蓄電池の導入も検討するようおすすめします。

 

自家消費型の太陽光発電で電気代のお悩みを解消へ!

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今回は自家消費型の太陽光発電に関する基礎知識や、導入のメリットと注意点をお伝えしました。自家消費型とは、太陽光で発電した電気を企業や個人が自分で利用することを指します。また、自家消費型の中には全部の電力を消費する方法や、一部の電力を消費して余った分を売電する方法があります。いずれの場合も、自家消費によって電気代を削減できるのが大きなメリットです。近年では電気代の値上がりにより、事業や家庭における負担増加が懸念されています。BCP対策や節税といった観点でもメリットがあるため、太陽光発電の導入を検討してはいかがでしょうか。

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(更新日:2025年7月30日)

 

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