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超小型水晶振動子

夢を描く挑戦者たち超小型水晶
デバイスの開発
日本語(本編)【5分】

注目ポイント

1mmの1000万分の1という高い精度で水晶ウェハの表面の凹凸を計測する独自技術。その表面の状態に合わせてプラズマの滞在時間を精密に制御し、超高精度に加工する独自技術。これらを組み合わせたことで表面が極めて均一となる水晶ウェハの製造に成功しました。

あらゆる電子機器に不可欠な水晶振動子

数多くの部品が搭載され小型・高機能化が進む電子機器には、日本が世界シェアNo.1を誇る水晶デバイスが欠かせません。
そのひとつである水晶振動子は、電気を流すと規則正しく振動する水晶の特性を利用し、電子機器を動作させるための基準となる正確な信号をつくりだし、安定した周波数を発信する、重要な電子部品です。

※2016年水晶デバイス世界シェア推定 日本水晶デバイス工業会調べ

小型化への挑戦

電子機器の小型化に伴い、電子部品にも小型化が求められています。
しかし、水晶振動子のキーパーツである水晶素子を、1mm角よりも小さくしたり、厚さを均一にすることは、従来の機械加工工法では極めて困難でした。そこでさらなる小型化を目指し、新たな製造プロセスの開発に挑戦しました。

世界最小クラスサイズの実現

開発チームは、大阪大学の教授らが研究を進めていた「プラズマ CVM 技術」を応用し、独自技術を組み合わせることで、超高精度な加工を実現。
水晶ウェハの厚さバラつきが、2ナノメートル(1mmの50万分の1)以下と表面が極めて均一なウェハの製造に成功しました。これに加え半導体製造技術を応用した小型水晶素子の独自プロセスを開発。これらにより難しいとされていた小型化と高性能化を両立し、世界最小サイズの水晶振動子の量産化を世界で初めて実現しました。

※水晶振動子「CX1008」:1.0×0.8mmサイズ 2018年1月現在 京セラ調べ

拡大する用途

人工水晶育成技術、高度な生産技術、シミュレーション技術などの京セラの総合力を活かした新たな独自プロセスにより量産化を実現した水晶振動子。今後は、5G(第5世代移動体システム)基地局や、ADAS(先進運転支援システム)、先進医療機器など、さらに高度化した機器やシステムへの搭載によって、社会に貢献していきたいと考えています。

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