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蓄電池の災害時の活用方法と蓄電池の選び方をご紹介!

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地震や大雨などの災害によって、停電が発生することも少なくありません。近年発生した災害では、次のような停電が報告されています。

災害名 停電規模
熊本地震(2016年) 最大約47万7千戸
復旧まで3日以上かかった地域もあり
令和元年台風15号(2019年) 最大約93万戸が停電(東京電力管内のみ)
復旧までに約2週間かかった地域もあり
令和元年台風19号(2019年) 東京電力・中部電力・東北電力など広範囲で停電
令和4年台風14号(2022年) 最大約35万戸

毎年のように災害による停電が発生する中、蓄電池の導入を考えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、蓄電池の災害時の活用方法を解説するとともに、蓄電池の選び方を紹介します。蓄電池の導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

【関連記事リンク】

蓄電池とは?種類や仕組み、太陽光発電と併用した時のメリットと注意点は?

蓄電池を設置するデメリットとは?メリットと導入する際のポイント


家庭用蓄電池の容量の決め方は?目安や計算方法、選び方のポイント

 

【目次】

 

災害時の蓄電池活用と選び方

災害時に蓄電池を活用するためには、あらかじめ蓄電池を購入する必要があります。家庭に蓄電池を導入するにはコストがかかるため、自分に蓄電池が本当に必要なのか、必要な場合はどのような蓄電池を選んだら良いのか、迷っている方が多いかもしれません。

ここからは災害時の蓄電池活用方法と、蓄電池の選び方について解説します。

災害時の蓄電池のメリット

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災害時には、停電になることも少なくありません。停電になれば冷暖房設備が使えなかったり、スマートフォンの充電ができなかったり、多くの不便を感じるでしょう。

蓄電池のメリットとしては、停電時でも電気を使えることが挙げられます。冷暖房設備や冷蔵庫、湯沸かし器、スマートフォンの充電など、停電時にも電気が使えることはライフラインの確保に繋がるため重要なポイントです。蓄電池の容量・出力によっては電気自動車へ電源供給もできます。

また、太陽光発電などの自家発電システムと蓄電池を併用すれば、停電がしばらく続いても安心して生活できるでしょう。

おすすめの蓄電池は「定置型蓄電池」

蓄電池を大別すると、「ポータブル蓄電池」「定置型蓄電池」の2種類に分けられます。

 

ポータブル蓄電池

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ポータブル蓄電池はその名の通り、持ち運びが可能な小型の蓄電池です。主にレジャーやアウトドアなどに利用されますが、災害時の電力確保にも使えます。蓄電容量は小さいため、太陽光発電システムと連携して日常的に使用したり、災害時に住宅全ての電力をまかなったりすることはできません。

 

定置型蓄電池

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定置型蓄電池は、住居での使用を想定した大型の蓄電池です。太陽光発電システムと連携して使用できるので、災害時に活用することはもちろん、光熱費を削減する効果も期待できます。

定置型蓄電池はポータブル蓄電池と比べて蓄電容量が大きく、住宅全体の電源としても活用できます。災害時にも普段通りの生活を送りたい場合は、家庭用の定置型蓄電池を用意しましょう。

蓄電池と太陽光発電の併用

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蓄電池と太陽光発電を併用し、停電時には自立運転することで、太陽光パネルで発電した電力を使用できます。自立運転とは、太陽光発電や蓄電池を電力会社の送電網から切り離し、家庭内のみに電力を供給する仕組みです。

また、太陽光発電は日光が当たっている間しか発電できませんが、蓄電池があれば夜間や悪天候時にも電力を使用できます。そのため、蓄電池は太陽光発電のデメリットを補助する役割も担っているといえるでしょう。

災害対策と連携した蓄電池活用

災害対策と連携した蓄電池活用法についても知っておきましょう。

避難所に蓄電池があれば、停電中でも明かりをつけたり、冷暖房設備を稼働させたりすることが可能です。2019年秋の台風15号・19号で大きな被害(最大約10万戸の停電)を受けた千葉市では、公民館や市立学校などの避難所182カ所に、太陽光発電設備と蓄電池を導入する取り組みをおこなっています。東日本大震災で被害を受けた仙台市でも、199ヶ所の避難所に「防災対応型太陽光発電システム(太陽光発電と蓄電池)」を導入しています。

【参考】
環境省「避難所への再エネ導入で環境と防災に力をいれる千葉市」
仙台市「指定避難所等への防災対応型太陽光発電システム等の導入」

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また、在宅避難への備えとして、蓄電池を導入する家庭も増加していることも近年の特徴です。在宅避難とは、災害時に自宅が罹災する危険性がない場合、避難所へ行かずに自宅で生活する考え方です。在宅避難を継続するポイントとしては、食料などの備蓄品はもちろん、停電時に使える電力を確保できているかどうかが挙げられます。避難所での生活に不安を感じる方は、ご自宅に蓄電池を用意すると良いでしょう。

災害時の停電だけではなく、全国的な電力不足による供給制限の可能性についても想定しておく必要があります。世界的なエネルギー不安により、電力が安定供給できず、計画停電が実施される可能性もゼロではありません。

蓄電池があれば、冷蔵庫・電子レンジ・冷暖房器具など日常生活に必要なあらゆる製品を稼働させられます。停電の時にも使いたい家電製品として何を思い浮かべますか?何各家庭で使いたい家電製品は異なりますので、停電時にどのくらいの電力が必要か、あらかじめ計算しておくことをおすすめします。

停電時使用可能家電シミュレーションはこちら

 

蓄電池導入の補助金

蓄電池の導入には、補助金が出る場合もあります。2023年に国として実施している補助事業は以下の3種類です。 また、別途地方自治体から補助金が出ている場合もありますので、お住まいの地方自治体にご確認ください。

各補助金にはあらかじめ予算が決められています。募集期間中であっても、予算に達した時点で募集は終了となりますので、余裕を持って早めに申請するようにしましょう。

2023年度 補助事業 対象 主な条件
こどもエコすまい支援事業 若者夫婦・子育て世代
  • 国から認められている蓄電池性能
  • 国が認めた事業者からの購入
など
電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業
(DR補助金)
家庭用・業務用
  • 国から認められている蓄電池性能
  • 国が認めた事業者からの購入
  • DR対応可能設備
など
電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業
(DER補助金)
DERの実証参加者
  • 国から認められている蓄電池性能
  • 国が認めた事業者からの購入
  • DERの実証参加契約
など
  • DR|Demand Response(需要応答):電力がひっ迫した時に電力需要を調整すること
  • DER|Distributed Energy Resources(分散型エネルギーリソース):各家庭などの発電源を需給調整用とし、発電所など大規模発電源への依存を分散させる仕組み

いずれの補助事業でも、災害対策用の蓄電池を導入できます(エコが目的の補助事業であっても、蓄電池の導入は可能です)。

補助金申請の方法として、国から認められている事業者から購入しなければならないことには注意してください。あらかじめ「補助事業を活用して蓄電池を導入したい」と伝えた方が良いでしょう。

また、行政が指定緊急避難場所を確保するための補助金としては、総務省・消防庁による「防災対策事業」や、文部科学省による「学校施設環境改善交付金事業」が実施されています。行政担当者の方は、これらの補助事業も活用してみてください。

【参考】
内閣府「活用可能な事業制度の例(令和5年1⽉現在)」(359KB)

 

こどもエコすまい支援事業(リフォームの場合)

こどもエコすまい支援事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象にした補助事業です。エコ住宅設備の設置をリフォームする際、蓄電池の導入に補助金が支給されます。

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 対象となる蓄電池 

  • 定置用リチウム蓄電池
  • 一般社団法人環境共創イニシアチブにおいて令和4年度以降登録・公表されている蓄電システム

 対象条件 

  • こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする方
  • リフォームする住宅の所有者など(居住する個人や家族、賃借人など)

 補助金額 

  • 64,000円/戸

【参考】
国土交通省「こどもエコすまい支援事業」

  • 抜粋して記載しておりますので、検討の際は受付期間や条件の詳細は補助金窓口にお問い合わせください。

 

電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)

DR補助金は、家庭における再生可能エネルギーの導入、ディマンドリスポンス対応が可能な蓄電池の普及を目的とした補助事業です。

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 対象となる蓄電池 

 対象条件 

  • 補助事業により導入する補助対象設備の所有者
  • 蓄電池アグリゲーターと導入する蓄電システムに係るDR契約を締結できる者

    など

 補助金額(上限)  

  • 初期実効容量3.2万円/kWh
  • 機器工事費の3分の1
  • 60万円

    上記のうち、最も低い金額

【参考】
一般社団法人環境共創イニシアチブ・大日本印刷株式会社
「令和4年度補正 再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金(電力需給ひっ迫等に活用可能な家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業)公募要領」(2.63MB)

  • 抜粋して記載しておりますので、検討の際は受付期間や条件の詳細は補助金窓口にお問い合わせください。

 

電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業(DER補助金)

DER補助金は、DERの更なる普及を進め、カーボンニュートラルの達成に貢献することを目的とした事業です。下記3つの事業が実施されています。

  • 基盤整備事業(A事業)
  • DERアグリゲーション実証事業(B事業)
  • DER等導入事業(C事業)

家庭用蓄電池が対象となるのは、C事業です。

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 対象となる蓄電池 

  • 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)で事前に登録される機器

    など

 対象条件 

  • 補助事業により導入する補助対象設備の所有者
  • 導入するDER等をアグリゲーションするアグリゲーターと実証事業に係る契約を締結できる者

    など

 補助金額(上限) 

  • 初期実効容量3.7万円/kWh
  • V2H充放電設備:設備費75万円/台(1/2以内)・工事費40万円/台(定額)
  • 蓄電池:商品・工事費用の1/3以内・HEMS 5万円(定額)

【参考】
一般社団法人環境共創イニシアチブ
「令和4年度蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金(再エネ発電等のアグリゲーション技術実証事業のうち分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業)公募要領」
(1.78MB)

  • 抜粋して記載しておりますので、検討の際は受付期間や条件の詳細は補助金窓口にお問い合わせください。

 

選ぶべき蓄電池のポイント

frsuicodac11.png ここまでご覧いただき、蓄電池を導入したいと感じた方も多いのではないでしょうか。蓄電池を選ぶ際は、下記の2つがポイントです。
  • 基盤整備事業(A事業)
  • DERアグリゲーション実証事業(B事業)
  • DER等導入事業(C事業)
    自分に合った蓄電池を選ぶためには、いざという時に使用したい電化製品を把握し、適切な容量を知ることが重要です。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。

蓄電容量の確認

蓄電池の容量にはさまざまな種類があるため、自分に合った容量を見極める必要があります。なお、蓄電池の容量は正確には「定格容量」といい、これは蓄電池に溜められる電気量のことを指します。

また、蓄電池を選ぶ際は、「定格出力」という指標も意識しましょう。「定格出力」は、同時に使える電気量のことです。

使用したい電化製品のチェック

必要な容量・出力といっても、具体的な計算は面倒だと感じる方が多いでしょう。停電時にどのくらいの電力が必要か計算する際は「停電時使用可能家電シミュレーション」を使ってみてください。

非常時に使用したい機器の消費電力、使用時間を入力すると、選択した蓄電池で対応可能かどうかが簡単に分かります。

停電時使用可能家電シミュレーションはこちら

 

蓄電池が被災した場合の対処法

災害用に蓄電池を設置していた場合でも、もしかしたら蓄電池そのものが被災してしまうかもしれません。特に太陽光発電システムや蓄電池が水災にあった場合、感電する危険性もあります。太陽光発電システム・蓄電池が被災して壊れてしまった場合は、二次災害を防ぐためにも安易に近寄らず、周辺の復旧を待って専門業者に連絡するようにしましょう。

蓄電池自体が使えなくなるリスク

災害時に蓄電池が使えなくなってしまえば、在宅避難が難しくなります。そのため、せっかく蓄電池を設置するのであれば、災害に強い蓄電池を選んだ方が安心です。

京セラのクレイ型リチウムイオン蓄電池内蔵システム「Enerezza」は災害時にも安心して使えるよう、耐震クラスSを取得しています(床固定・平面基礎設置時)。防災拠点に求められる耐震クラスと同等性能なので、在宅避難での活用をお考えの方におすすめです。

関連記事:蓄電池Enerezza(エネレッツァ)の災害対策と安全性について

なお、耐震性能を重視する場合には「地下や1階」への設置がおすすめですが、水災時の利用を想定する場合は「2階以上」に蓄電システムや非常時兼用コンセントの設置を検討されることをおすすめします。

 

蓄電池を導入して停電時の備えを!

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災害時には避難所に避難する以外にも、在宅避難という選択肢があります。住み慣れた自宅の方が避難所での生活よりも精神的負担が少ないため、小さいお子さんやご高齢の方がいる場合は積極的に検討しましょう。

しかし、在宅避難をするためには、災害時に向けた準備が不可欠です。特に電力は暮らしに直結するライフラインですから、停電発生時の対策を考えておきましょう。

蓄電池が導入されていれば、停電時でも電化製品を使用できます。

災害時に家族の暮らしを守る頼もしい存在である蓄電池の災害対策や安全性も、製品選びのポイントにしてみてはいかがでしょうか。 ご不明な点は、リチウムイオン蓄電システムを2012年より販売開始し、これまで豊富な製品ラインアップを取りそろえてきた京セラにご相談ください。

  • 洪水・高波・土砂崩れなど「立地上の危険」が迫っている場合は速やかに自治体などの指示に従い安全な場所に避難してください。

●「エネレッツァ」「Enerezza」「Enerezza(ロゴ)」は京セラ株式会社の登録商標です。

(記事作成日:2023年10月3日)

 

お問い合わせはこちら

 

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