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太陽光パネルの種類をかんたん説明!基礎知識もご紹介!

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地球温暖化防止をはじめとする環境保全や電気代の削減、災害対策などで太陽光発電が注目されています。太陽光発電を調べる中で、太陽光パネルの種類の違いが気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は太陽光発電システムには欠かせない“太陽光パネル”について、発電の仕組みや、太陽光パネルの種類・それぞれの特徴をご説明します。
太陽光発電の導入をご検討中の方や、太陽光発電について知りたい方は、ぜひご覧ください。

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【目次】

 

太陽光パネルに関する基礎知識

 
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まずは、太陽光パネルが光を電力に変える仕組みを利用しています。ここでは、太陽光パネルに関する基礎知識や太陽光パネルの仕組みについて解説します。

 

太陽光パネルとは

太陽電池の基本単位である太陽電池セルを必要枚数直列に接続して、強化ガラスや封止材、アルミ枠などでパッケージ化したものが太陽光パネル(太陽電池モジュール)です。

太陽光発電システム全体の中では、電気を生み出す役割を担っています。 太陽光パネルは、主に住宅やオフィスの屋根に設置されたり、地上に架台を組んで設置されたりします。近年では、建築材料と一体になった太陽光パネルもあります。

参考:一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)|住宅用太陽光発電の設計と施工(7.90MB)

 

太陽光パネルの仕組み

太陽光パネルの仕組みは、シリコン半導体に光が当たると電気が発生する現象を利用しており、太陽の「光エネルギー」を直接「電気エネルギー」に変換して活用します。

太陽光パネルには、電気的な性質が異なるN型半導体(表面)とP型半導体(裏面)が使われています。 N型半導体(表面)とP型半導体(裏面)を重ね合わせて光を当てると、接合面を境にN型側に電子(-)、P型側に正孔(+)が集まるという性質を活用し、それぞれの電極をつなぐことで電気が流れる仕組みを作り出します。

 
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太陽光パネルの変換効率

変換効率を現す指標には、「モジュール変換効率」と「セル変換効率」の2つがあり、太陽光パネル(太陽電池モジュール)の1平方メートルあたりの変換効率を表す指標をモジュール変換効率と呼びます。

太陽光発電の変換効率とは、太陽光エネルギーをどれだけ電気エネルギーに変換されるかを示す指標です。変換前(太陽光エネルギー)に対する、変換したあとのエネルギー(電気エネルギー)の割合とも言えます。 変換効率が高ければ高いほど、電気エネルギーを多く生み出せると覚えておきましょう。

 
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モジュール変換効率(%)
=[モジュール公称最大出力(W)×100]÷[モジュール面積(㎡)×放射照度(W/㎡)]  
(放射照度=1,000W/㎡)

 

ちなみに、「セル変換効率」とは、太陽電池モジュールを構成している最小単位の構成部品「セル」1枚あたりの変換効率を表す指標です。

 
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セル変換効率(%)
=[モジュール公称最大出力(W)×100]÷[1セルの全面積(㎡)×1モジュールのセル数(個)×放射照度(W/㎡)]
 (放射照度=1,000W/㎡)

太陽光発電の発電効率や変換効率とは?

 

太陽光パネルの種類

 
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太陽の光を電気エネルギーに変えることができる太陽光パネルですが、使われている素材によって種類が分けられています。
ここでは、太陽光パネルの分類についてご紹介します。

 

太陽光パネルの4つの分類

太陽光パネルは、先述の通り使用する素材によって分類されています。
大きくは、「シリコン系」・「化合物系」・「有機系」・「量子ドット系」に分類されます。さらにそこから、結晶の状態であったり、他の材料との組み合わせなどで細分化されます。

シリコン系 結晶シリコン
アモルファスシリコン
化合物系 Ⅲ-Ⅴ族多接合(GaAs等)
CIS系
CdTe
有機系 色素増感
ペロブスカイト
有機半導体
量子ドット系

参考:国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)|太陽電池の分類

 

それぞれの太陽光パネルの特徴

 
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この章では、「シリコン系」・「化合物系」・「有機系」・「量子ドット系」のそれぞれの太陽光パネルの特徴についてご紹介します。

参考:国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)|太陽電池の分類

 

シリコン系

シリコン系は、現在世の中で最も広く用いられている太陽光パネルの種類になります。太陽光パネルの素材にシリコンを使用しています。
原材料のシリコンは、昔は「半導体グレード」と呼ばれる純度が高いシリコンが使用されていましたが、現在ではコストのバランスが良い「ソーラーグレード」と呼ばれるものが使用されています。 主に以下の3つに分けられます。

    • 結晶シリコン
    • 結晶シリコンは実用化された実績が古く、メーカーによっては長期信頼性についても長期使用の実績があります。住宅用・産業用ともに最も普及している太陽光パネルはこの種類です。

    結晶シリコンは、単結晶シリコンと多結晶シリコンに更に細分化され、単結晶シリコンは1つの結晶でつくられたものを利用し、多結晶シリコンは細かいシリコン結晶によって形成された「多結晶シリコン」を太陽光パネルの材料に用います。 単結晶シリコンの太陽光パネルの方が多結晶シリコンの太陽光パネルと比較すると変換効率が高い特性があります。
  • アモルファスシリコン
  • シリコン原子が不規則に結合した状態で、非結質シリコンともいわれます。室内などでも効率よく発電できる性質から電卓や腕時計に用いられてきました。現在では、屋外用の製品も市場流通していますが、太陽光を照射し続けると変換効率が落ちる傾向があります。
  • ヘテロ接合
  • 結晶シリコンとアモルファスシリコンを組合わせた太陽光パネルです。結晶シリコンだけの場合に比べて発電効率が良いという特徴があります。
 

化合物系

化合物系は、シリコンの代わりに複数の元素を混ぜ合わせた化合物を用いてシリコン半導体の性質を持たせた物質をつくり、太陽光パネルの材料にします。いくつか例をご紹介します。

    • III-V族多接合
    • III族元素(ガリウムGa、インジウムIn、アルミニウムAlなど)とV族元素(リンP、ヒ素Asなど)からなる化合物半導体で構成された太陽電池で、主に宇宙用に使用されています。集光すると40%以上の変換効率を発揮する超高性能太陽電池ですが、コストが高い点がデメリットです。

参考:国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)|高効率な多接合太陽電池の普及を加速させる技術を開発

  • CIGS系
  • CIGS(”シーアイジーエス”)とは、Cu,In,Ga,Se(銅、インジウム、ガリウム、セレン)の4つの元素の頭文字をとったものです。これらの元素を組合わせてシリコン同様の半導体を製造し、太陽光パネルに用います。省資源で生産できるというメリットがあります。
  • CdTe
  • 毒物として知られるカドミウムを使用した太陽光電池です。日本では安全性と環境配慮のため普及していませんが、コストパフォーマンスが高く欧米などでは導入されています。
 

有機系

有機系は、有機物を太陽光パネルの材料にします。シリコンや無機物を素材として使用する場合と比べると、有機系の場合は製造工程で必要な装置(高温にして原料を加工する機械や、真空装置など)が不要になるケースが多く、その分コストダウンができるという特徴があります。有機系についてもいくつか例をご紹介します。

  • 色素増感
  • 光を吸収する色素を利用した太陽電池です。寿命と変換効率が課題ですが、製造が比較的容易で、彩り豊かな太陽光パネルを作ることができます。
  • ペロブスカイト
  • 「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造の材料を使った太陽電池です。塗布による製造が可能で、変換効率もシリコン系と同程度まで開発が進んでおり、軽量・薄型で柔軟性があり、カラフルな太陽光パネルを作ることができます。フレキシブルな設置が可能なため、次世代の太陽光パネルとして注目されています。
    • 有機半導体
    • 普通の太陽電池と異なり、p型とn型の2層構造を必ずしも必要としないことが特徴です。p型とn型の両方の半導体を混ぜ合わせて塗布し、電極を付けるだけで太陽電池を作ることが可能です。

    変換効率と耐久性が課題ですが、長期利用を目的としないインテリアやおもちゃなどで実用化されています。
 

量子ドット系

現在研究段階ですが、量子効果を利用して性能を高めた太陽光パネルです。ナノサイズの微小加工を必要とし、太陽電池の中に材料が異なるnmサイズの粒を規則的に並べた構造などが提案されています。

 

住宅・法人の設置におすすめの太陽光パネル

それぞれの太陽光パネルの特徴についてご説明しましたが、研究開発中のものや、実用化されてから歴史が浅い種類のものもあります。住宅やオフィス・工場などに導入する場合は、屋外利用で経年劣化しづらく、長期的に発電が長持ちするパネルを選ぶと安心です。
長期稼働実績で選ぶならシリコン結晶系の太陽光パネルがおすすめです。

京セラの太陽光パネルも結晶シリコンを使用しています。
1984年に千葉県佐倉市に設立された京セラの佐倉ソーラーエネルギーセンターでの多結晶シリコン太陽光パネルは、36年目の2021年の時点でも出力低下率17.2%※1で現在も稼働中※2。京セラ製太陽光パネルの高い技術と長期信頼性を実証し続けています。

  • ※1実績データをベースに、さらに出力特性の測定精度・ばらつきなど、外的要因も考慮した数値。当社調べ。
  • ※22024年1月時点。

京セラの太陽光パネルの長期信頼性については、こちらの記事をご覧ください。

太陽光パネルの寿命予測技術を開発

京セラの特長

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太陽光発電のご相談は京セラへ

太陽光発電の導入をご検討の場合は、お気軽に京セラまでご相談ください。
確かな技術と幅広い知見に基づいて、品質や長期信頼性に優れた太陽光発電を提供いたします。太陽光発電のパイオニアだからこそ、システム設計から施工、メンテナンスに至るまで一貫したトータルマネジメントが可能です。

また、購入(自己所有)だけでなく初期費用0円で太陽光発電を導入できるPPAサービスを住宅と法人向けにそれぞれ提供しています。それぞれのサービスの概要は各専用ページにてご確認ください。

 
 

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