オール電化とは?
メリット・デメリットや太陽光発電・蓄電池との相性を解説!【住宅】

「オール電化は便利」という声も多いですが、その反面「オール電化は電気代が高い」などの声も聞かれます。賛否両論を聞き、マイホームをオール電化にしようか迷ってしまっている方も多いのではないでしょうか。
たしかにオール電化にはデメリットも存在しますが、実は太陽光発電や蓄電池を上手に組み合わせることで、デメリットを最小化しつつ、メリットを最大限に享受することも可能です。
この記事ではオール電化のメリット・デメリット、太陽光発電との相性を解説するので、ぜひご参考になさってください。
【関連記事リンク】
一般家庭の平均的な電気代はいくら?節約・負担軽減のコツとあわせて紹介!
電気代の内訳とは?明細の見方や節約方法のご紹介!
電気代値上げはいつまで続く?高騰の理由と主な対策とは?
太陽光発電の設置費用はいくら?費用を抑える方法や投資回収もご紹介
太陽光発電の費用対効果は?計算方法や効果を高める方法を解説!【住宅】
【目次】
・オール電化のメリット
・オール電化のデメリット
・オール電化のデメリットの解決策(太陽光発電・蓄電池)
・オール電化住宅で電気料金を節約するコツ
・「エネルギーシステム定額サービス」を利用して太陽光発電・蓄電池をオトクに導入!
オール電化の仕組み

オール電化とは、冷暖房・調理・給湯などで必要となるエネルギーを「電気」だけでまかなうことです。
通常、家庭内で熱を用いる機器のエネルギー源は「ガス」である家庭が多いですが、オール電化住宅ではすべて「電気」で対応します。
電気から熱を作り出すため、自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)やIHクッキングヒーターを用いることが特徴です。
オール電化のメリット

- 火・ガスを使わないため安全性が高い
- 光熱費を管理しやすい
- キッチンをお手入れしやすい
- 災害後の復旧が早い
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
火・ガスを使わないため安全性が高い
オール電化では熱源として電気のみを利用するため、キッチンで火を使うことがありません。ガス漏れの心配もなく、不完全燃焼による一酸化炭素中毒も発生しないため、比較的安全性が高いことが特徴です。
ただし調理中、フライパンや鍋は熱くなるため、火傷には注意してください。また、「天ぷら油火災」とも呼ばれる油を加熱しすぎることによる火災は、IHクッキングヒーターでも発生する可能性があります。火を使わないIHは安全性が高いことは間違いありませんが、使い方を間違えないよう注意しましょう。
参考|経済産業省|P1『IH調理器』での天ぷら調理についてご注意ください!(1.92MB)
光熱費を管理しやすい
生活に必要なエネルギーにかかる費用は「電気代」「ガス代」「燃料代(灯油代)」など多岐にわたり、家計管理しづらいことが難点です。
しかしオール電化住宅では、ガス代は必要ありません。暖房器具もエアコン・ホットカーペット・電気ヒーターなどだけを用いる場合、燃料代も不要です。もちろん夏場の冷房として使用するのも、エアコンを始めとした電化製品のみです。
つまり、オール電化住宅ではガス代と電気代が、電気代にほぼ一本化する形になります。ガスの基本料金が不要となり、光熱費も管理しやすいといえるでしょう。
キッチンをお手入れしやすい

ガスコンロは五徳や点火装置周辺の作りが入り組んでいるため、掃除に手間がかかってしまいます。
一方、オール電化住宅のキッチンで用いる「IHクッキングヒーター」の天板はフラットであるため、たとえ汚れても簡単に拭き取れることが特徴です。
このようなIHの魅力にひかれてオール電化にする家庭も少なくありません。
災害後の復旧が早い
オール電化住宅のほうが、災害後にもとの生活に戻りやすいことをご存知でしょうか。
たとえば地震災害の場合、電気はほとんどのケースで当日〜数日の間に復旧するとされています。一方、都市ガスは機器・ガス管の点検をはじめ、破損したガス管の補修なども必要となり、普及まで数か月を要する場合も多いのです(LPガスは数日での復旧も可能)。
また、内閣府が想定する東京湾北部地震(首都直下地震)においても、電力の復旧までは6日、ガスの復旧までは55日がかかるとされています。
オール電化住宅は、電気さえ供給されれば、暖房や給湯も可能です。太陽光発電と蓄電池を併用していれば、電力復旧までの間は自家消費でしのぐこともできます。災害に強い住宅にしたいと考えている方にも、オール電化はおすすめです。
参考|内閣府|被害想定結果について(1.49MB)
参考|農林水産省|災害時のエネルギー供給に関する課題とバイオマス活用等による対応策の整理 (1.16MB)
オール電化のデメリット

- 電気代が高くなりやすい
- 停電に弱い
- 初期費用が高額になりやすい
電気代が高くなりやすい
オール電化住宅はすべてのエネルギーを電気でまかなうため、電気代が高くなりやすいことも否めません。
もちろんガス代や燃料代はかからないため、オール電化住宅も一般住宅もトータルの光熱費は同じくらいの水準となるでしょう。しかし寒冷地ではより多くのエネルギーが必要となるため、冬の電気代が10万円/月を超えるケースもあります。これだけ電気代がかかるとなると、オール電化を避けたいと思う方もいるかもしれません。
しかし電気代の高騰は、省エネ性能の高い機器を用いることで避けることも可能です。
また、太陽光発電と蓄電池を併用して電力購入量を減らせば電気代を削減することもできるでしょう。
参考|経済産業省|ひと月の電気代が10万円超え!?オール電化住宅の電気代を考える
停電に弱い
ガスを使用している住宅は、たとえ停電時であっても、シャワーや蛇口からはお湯が出ます(自動お湯はりはできない可能性が高いです) 。
一方、オール電化は暖房・給湯などに必要なすべてのエネルギーを電気でまかなうため、停電時には熱源を使えなくなってしまいます。
地震などの大規模災害によってすべてのライフラインが止まってしまった場合、電気のほうが早く復旧すると先述しました。しかし台風などにより電気の供給のみが止まってしまった場合、オール電化住宅のほうが不便だと感じるかもしれません。
オール電化にする場合、何らかの停電対策をしておいたほうが安心でしょう。
初期費用が高額になりやすい
オール電化住宅には「エコキュート」や「IHクッキングヒーター」など専用の機器を導入する必要があります。
そのため、ガスを用いる住宅と比べると、各機器の導入費用(初期費用)が高額になりやすいこともデメリットです。
オール電化のデメリットの解決策(太陽光発電・蓄電池)

次のポイントを魅力に感じる方は、ぜひ太陽光発電と蓄電池の導入をご検討ください。
- 日々の電気代負担を軽減できる
- 停電対策になる
- PPAを活用すれば初期費用負担を抑えられる
日々の電気代負担を軽減できる
太陽光発電を導入すれば、オール電化住宅であっても、必要となる電力の大部分を自家消費でまかなうことも可能です。蓄電池も導入すれば、太陽光発電でつくった電気を貯めて、夜間に使用することもできます。 太陽光発電・蓄電池によって日々の電気代負担を軽減できれば、オール電化住宅の「電気代が高くなりやすい」というデメリットをカバーすることができます。
太陽光発電の費用対効果は?計算方法や効果を高める方法を解説!【住宅】
停電対策になる
たとえ停電したとしても、太陽光発電があれば、自立運転機能リアルタイムに発電している間は自立運転機能により電気を使うことができます(この場合は一つのコンセントのみで使えるケースが多いです) 。
また、太陽光発電と蓄電池を一緒に設置してシステム連携しておけば、夜間など発電できない時間帯に停電しても電気を使えます(この場合は家庭内のコンセントを普段通り使用できるケースが多いです)。

これによってオール電化住宅の「停電に弱い」というデメリットも対策できます。
PPAを活用すれば初期費用負担を抑えられる
太陽光発電や蓄電池を導入するとなると、導入費用が負担になると感じる方もいるかもしれません。
しかしPPAを活用すれば、初期費用0円で太陽光発電システムを導入できます。PPAとは「電力購入契約(Power Purchase Agreement)」のことで、太陽光発電システムはサービス事業者の負担で設置し、サービス利用者は使った分の電気料金、またはサービス利用料を毎月負担するモデルのことです。
太陽光発電システムはあくまでもサービス事業者の所有物であるため、契約期間中はメンテナンス費用もサービス事業者が負担します。費用負担を抑えて太陽光発電を導入したい方には最適なサービスだといえるでしょう。
京セラの エネルギーシステム定額サービス「ハウスマイルe」 なら太陽光発電のみならず、蓄電池もあわせて初期費用0円で導入できます。
オール電化住宅では各機器の導入費用が高額になりやすいものの、 「ハウスマイルe」 を活用して太陽光発電・蓄電池を初期費用0円で導入すれば、初期費用の負担を抑えられます。

オール電化住宅で電気料金を節約するコツ

- 設備の設定
- 電気料金プラン
- 住宅の断熱性能
- 太陽光発電・蓄電池の活用
設備の設定
家庭で用いる設備の設定を工夫するだけで、電気代を節約することができます。
たとえばエアコンやエコキュートは「省エネモード」に設定しておくといいでしょう。エコキュートで沸かす湯量についても、必要最低限に設定しておくと、無駄なエネルギーを使わずにすみます。
電気料金プラン
電気料金プランを適切に選ぶことで、電気代を節約することも可能です。
電気料金は次の要素に分解できます。
このうち基本料金を「アンペア制」で契約している場合、アンペア数に応じて料金が変わります。契約アンペア数が小さすぎると日常生活に支障をきたしますが、不必要に大きなアンペア数を契約している場合は、見直してみてもいいでしょう。
さらに、電力量料金は次のように計算されています。
このうち電力量料金単価については、夜間にオトクになるプランも存在します。たとえば日中は不在なことが多い家庭であれば、夜9時〜朝9時までの電力量料金単価が安いプランを契約すると、電気代を節約できるでしょう。
ボルト(V)・アンペア(A)・オーム(Ω)・ワット(W)とは?電気の単位とその意味を解説!
住宅の断熱性能
住宅の断熱性能も、電気代に直結します。断熱性能が高ければ、それだけ効率的に冷暖房できるため、使用するエネルギーも少なくてすむためです。
太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、家庭における年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した 「ZEH住宅」 についても、外皮の断熱性能等を大幅に向上させることが前提となっています。
冷暖房効率を高めて電気代を節約するためにも、高断熱高気密の住宅にこだわってみてください。ZEH(もしくはZEH+)となる戸建住宅を新築する、または新築建売住宅を購入する場合には、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業(ZEH補助金)も活用できます。
太陽光発電・蓄電池の活用
ここまでも少し触れているとおり、太陽光発電・蓄電池を活用すれば、電気料金を大幅に節約することも可能です。
たとえば下記の図のように、太陽光発電で日中に発電した電気を蓄電池に溜めておけば、夜間使用電力も自家消費できます。

電力購入量を減らせるため、結果として電気代の節約につながるのです。
太陽光発電と蓄電池の両方を設置するメリット・デメリットとは?仕組みや特徴と合わせて解説
「エネルギーシステム定額サービス」を利用して太陽光発電・蓄電池をオトクに導入!
オール電化は光熱費を管理しやすく、安全性や利便性が高いなどメリットが多い反面、停電に弱い・電気代が高くなりやすいといったデメリットも存在します。
しかしオール電化のデメリットの多くは、太陽光発電と蓄電池を活用することで解消することが可能です。
そして京セラの エネルギーシステム定額サービス「ハウスマイルe」 を使えば、太陽光発電・蓄電池を初期費用・契約期間中のメンテナンス費用0円で導入できます。
オール電化住宅を検討している方は、ぜひ京セラの エネルギーシステム定額サービス「ハウスマイルe」 もあわせて取り入れることをご検討ください。

●「エコキュート」の名称は、電力会社・販売メーカーが推奨する自然冷媒ヒートポンプ給湯機の愛称です。
●「エコキュート」は、関西電力株式会社の登録商標です。
【関連記事リンク】
一般家庭の平均的な電気代はいくら?節約・負担軽減のコツとあわせて紹介!
電気代の内訳とは?明細の見方や節約方法のご紹介!
電気代値上げはいつまで続く?高騰の理由と主な対策とは?
太陽光発電の設置費用はいくら?費用を抑える方法や投資回収もご紹介
太陽光発電の費用対効果は?計算方法や効果を高める方法を解説!【住宅】