ソリューション技術
用途に合わせて特性を強化
材料技術
京セラは酸化物から非酸化物まで幅広いセラミック材料を取り扱っています。また、お客様の要求特性に合わせた配合を行うことで、200種類を超える材料を開発してきました。
ジルコニア強化アルミナ（ZTA）
アルミナとジルコニアの複合材料であるジルコニア強化アルミナ材料 ZTAは、双方の優れた特長を兼ね備えた材料です。一般的なアルミナと比べて、高い硬度、曲げ強度、同程度の密度を有しており、また、一般的なジルコニアと比べて、低い線膨張係数、高い熱伝導率を有するセラミックスになります。
高沿面耐電圧アルミナ（AH100A）
沿面耐電圧特性を向上させたアルミナ材料AH100A は、従来材料と比較して、1.6倍の沿面耐電圧、1.2倍の貫通耐電圧の特性を有し、高電圧のコンディショニング時間の削減や、端子の小型化が可能となります。
低光反射材（AO201B）
一般的に高純度のアルミナは白色を呈していますが、顔料となる副組成分を含有させることで、アルミナセラミックスを着色することが可能です。低反射率アルミナであるAO201Bは黒色を呈しており、波長630nm以下の領域では、全反射率が15%未満（当社測定値）となっています。この特性を活かし、光を使うプロセスにおいて、セラミック部品からの反射の影響を低減する目的でご採用いただいています。
低誘電損失材（AO479U）
幅広い周波数域で低誘電正接を維持した高強度アルミナ材料です。プラズマエッチング等、高周波を使用する装置において、発熱によるエネルギーロスや装置間機差の低減が可能です。
高温高強度材（SN282）
通常の窒化ケイ素材料では使用できない1200℃～1300℃の温度域でも高い強度をもつ材料です。ガスタービンなどの高温燃焼器用の部材として開発されました。ほかにも低誘電損失、高熱伝導率、高強度の特性を持っており、高周波損失で熱が発生する高周波帯域（GHz帯）でもご使用いただけるため、高出力のジャイロトロンなどのRF 窓用部材に使用されています。