ファインセラミックス

高温高強度窒化ケイ素
(SN282A)

高温高強度窒化ケイ素(SN282A)

窒化ケイ素は、耐熱衝撃性、耐食性に優れ、高温でも高い強度、破壊靭性を持つ優れたエンジニアリングセラミックスです。当社の窒化ケイ素は、独自のプロセス技術により、高い強度、熱伝導の特性を有しており、信頼性の高い構造体として広く使用されています。特に、高温高強度 窒化ケイ素(SN282A)は、当社の従来材(SN240O)と比較して1400℃で約2.8倍の強度を有し、優れた耐熱特性を有しています。このため高温耐熱部品として、高温域で熱分布が発生する環境や高温域で長期間負荷が加わる環境などで使われている実績があります。

※京セラ調べ(2022年7月25日現在)

特長

  • 高温強度
    1200℃では594[MPa] で、当社従来材(SN240O)とほぼ同じ強度だが、1400℃で499[MPa] は、当社従来材(SN240O)と比較して約2.8倍の強度を維持
  • 高熱伝導
    64[W/(m・K)] 。当社従来材(SN240O)と比較して約2.4倍の熱伝導
  • 低熱膨張
    セラミックの中でも窒化ケイ素は熱膨張は低く、SN282Aは更に数値が小さい

特性データ比較

アルミナ、炭化ケイ素、当社従来材(SN240O)と高温高強度 窒化ケイ素(SN282A)の主な特性比較

材質
材質記号
アルミナ 炭化ケイ素 窒化ケイ素
AO480S SC1000 SN240O SN282A
純度 99.7% - - -
嵩密度 ×103kg/cm3 3.9 3.16 3.3 3.4
機械的特性 4点曲げ強さ 室温強度 MPa 430 445 940 738
800℃ MPa 375 510 820
1000℃ MPa 350 548 780 635
1200℃ MPa 292 535 570 594
1400℃ MPa 180 499
1500℃ MPa 468
破壊靭性(SFPB) MPa・m1/2 4.3 2-3 7 6.4
ビッカース硬さ HV9.807N GPa 17.2 23.0 14.0 15.6
ヤング率 GPa 380 440 300 324
ポアソン比 0.23 0.17 0.28 0.29
熱的特性 熱伝導率 W/(m・K) 32 200 27 64
熱膨張係数(40-800℃) 10-6/℃ 8.0 4.4 3.3 2.9

これらの値はテストピースの測定による参考値です。特性値は製品の形状や使用条件により異なる場合があります。

 

高温高強度比較

高温高強度比較のグラフ

用途例

・2024年7月29日掲載、弊社ニュースルーム トピックスからの抜粋

 
                                  

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京セラのセラミック技術にJAXAから感謝状
                                  

詳細はこちら↓
https://www.kyocera.co.jp/newsroom/topics/2024/002501.html                               

                          
                    
                   

本ページに記載の数値は全て社内測定による代表値であり、製品の仕様を保証する値ではありません。

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