蓄電池はどこで買う?
選び方や注意点をメーカー目線で解説!【住宅】
電気代高騰対策や環境への配慮、卒FIT後の対策、さらには停電時の活用を目的に、蓄電池の導入を検討しているご家庭も多いのではないでしょうか。家庭用蓄電池の購入先としてはさまざまな選択肢が挙げられますが、後悔しないためにはそれぞれの特徴を知っておいたほうがいいでしょう。
この記事は家庭用の蓄電池をどこで買えばいいのか悩んでいる方のために、購入先の選び方や注意点を蓄電池メーカーの目線から解説します。蓄電池購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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【目次】
・初期費用0円の定額サービスで導入する方法
・蓄電池の仕組みと種類
・蓄電池の設置にかかる費用
・蓄電池の導入に活用できる補助金
・蓄電池の選び方
・蓄電池の導入時に重視するポイント別の依頼先
・メリット・デメリットをおさえて蓄電池の購入先を選択!
蓄電池を購入するときの選択肢は5つ
蓄電池の購入先について、選択肢として主に次の5つが挙げられます。
選択肢 | メリット | デメリット |
ネット通販 |
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家電量販店 |
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地域密着の販売店・施工会社 |
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ハウスメーカー |
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訪問販売 |
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選択肢ごとの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
ネット通販
ネット通販ならスマートフォンから手軽に購入でき、なおかつ普段使いできるポイントも貯められます。
しかしネット通販の特性上、「ポータブル型」「スタンドアロン型」といった工事不要で小容量の蓄電池しか購入できません。
家中の消費電力を賄えるような「据え置き型」の蓄電池は配線工事が必要となるため、ネット通販では導入できないのです。
また、製品仕様が使用目的にあっているか、操作方法がどのようなものか、など下調べをする手間があることはデメリットと言えるでしょう。
家電量販店
家電量販店も蓄電池を扱っていることがあります。店頭に在庫があれば実物を確認できますし、店頭スタッフに質問できることもメリットといえるでしょう。また、家電量販店でもポイントを貯められることがあります。
ただし家電量販店は商品を販売することが専門であるため、施工は下請け業者が対応するケースが多いです。蓄電池そのものの費用は抑えられるかもしれませんが、設置費用まで含めると割高になる可能性があることは覚えておきましょう。
地域密着の販売店・施工会社
地域に密着した蓄電池の販売店・施工会社も存在します。さまざまなメーカーの蓄電池を扱っているため、選択できる機種が多いことがメリットです。また、施工を含めた製品知識が豊富な場合が多いためアフターフォローにも期待できます。
ただしお住まいの地域に蓄電池の販売店・施工会社が存在するとは限りません。とくに地方では依頼先がない可能性もあるため、その点はデメリットだといえます。
ハウスメーカー
新築時であれば、ハウスメーカーに太陽光発電と蓄電池の同時設置を依頼できます。既存住宅の場合も、リフォームの一環として依頼することが可能です。
自宅の建築まで依頼しているハウスメーカーなら、安心して相談しやすいかもしれません。家の構造を熟知しているため、建物の強度や電気配線などの観点から、蓄電池の設置に最適な場所についてのアドバイスも期待できます。
ただしハウスメーカーは蓄電池の設置を専門としているわけではないため、設置自体は下請け業者が対応することが多いです。そのためトータルコストが高くなりやすいことは覚えておきましょう。
訪問販売
ご家庭に、蓄電池の訪問販売会社がアプローチしてくることもあります。
訪問販売であれば自分から蓄電池を探しに行く必要はないため、手間が省けることはメリットだといえるでしょう。下調べを面倒に感じている方にとっては、魅力的かもしれません。
ただし選べる蓄電池の種類は多くないため、必ずしも希望に合う機種を紹介してもらえるとは限りません。初回訪問時の提案と契約内容が違うといったトラブルもあるため、優良な業者かどうか見極める必要があります。
初期費用0円の定額サービスで導入する方法
前章では自己所有で導入するケースで購入先を紹介しましたが、蓄電池を導入するときの選択肢として、初期費用0円で導入する方法もあります。
初期費用0円サービスは、ガス会社や新電力含む電力会社などのエネルギー関連企業が運営するものや、蓄電池メーカーが直接提供するサービスなどがあります。
たとえば、蓄電池メーカーでもある京セラは、太陽光発電および蓄電池を初期費用0円で導入できる エネルギーシステム定額サービス HOUSmile_e(ハウスマイルe)を運営しています。
メーカー自らが提供するサービスであるため、蓄電池の製品知識も豊富で、サービス提供期間中のメンテナンス対応も安心して任せられます。必要な蓄電容量に応じてプランが設定されているため、ご家庭のライフスタイルに合ったプランを選択することができます。
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蓄電池の仕組みと種類
蓄電池を導入するからには、その仕組みや種類についても知っておきましょう。
電池の種類
実は一口に「電池」といっても、使い切りである「一次電池」と、繰り返し使用できる「二次電池」の2種類が存在します。たとえば乾電池は一次電池で、蓄電池は二次電池です。
また、電池内部の化学反応を利用する電池は「化学電池」に分類されます(太陽光のような物理的エネルギーを電気エネルギーに変換する電池は「物理電池」です)。
化学電池 | 一次電池(乾電池など)、二次電池(充電池・蓄電池)、燃料電池 など |
物理電池 |
太陽電池 など |
蓄電池の仕組み(リチウムイオン電池の場合)
家庭用の蓄電池として一般的なリチウムイオン電池は、「正極(プラス極)」「負極(マイナス極)」「 電解液」「セパレータ」で構成されています。
電気を使うときの「放電」は、次のような現象です。
- リチウムイオンを含んだ負極からリチウムイオンが放出され正極に移動する
- 電子が回路を通って負極から正極に移動する
電気を溜めるときの「充電」では、逆の現象が起こります。
- 電流を流し負極へ電子を取り込ませる
- 正極側にあったリチウムイオンが負極へ移動する
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なお、リチウムイオン電池以外にも、鉛蓄電池・ニッケル水素電池・ナトリウム硫黄電池などさまざまな蓄電池が存在します。電極に使っている材料や電解液によって種類分けされていますが、先述したとおり住宅で利用されている蓄電池はほとんどがリチウムイオン電池です。
どこで購入しようとも、住宅向け蓄電池=リチウムイオン電池である可能性が高いですが、念のため購入前に種類を確認してみてください。
蓄電池の設置にかかる費用
蓄電池を導入するときは、本体費用だけではなく設置費用(施工費用)も必要です。
2015年度の蓄電池設置コストは約22万円/kWh、2019年度の設置コスト相場は18.7万円/kWhであるため、5kWhの蓄電池を導入する場合は100万円程度を見込んでおきましょう(設置コストは年々減少傾向にありますが、物価高の影響によりこれ以上の大幅な削減は難しいかもしれません)。
参考:資源エネルギー庁|再生可能エネルギーの発電コスト等について(702KB)
経産省| 第3回 定置用蓄電システム普及拡大検討会 資料4 「定置用蓄電システムの目標価格および導入見通しの検討」(1.86MB)
なお、 「ハウスマイルe」 のようなPPAサービスを利用すれば、初期費用をかけずに蓄電池を導入することもできます。
蓄電池の導入に活用できる補助金
蓄電池導入時には100万円以上の費用がかかることも少なくありません。一般的な家庭にとって、これは大きな負担でしょう。蓄電池を導入したいものの、できる限り費用負担を抑えたいという方には、国や各自治体が実施する補助事業を活用することをおすすめします。
たとえば国の補助事業「子育てエコホーム支援事業」では、「エコ住宅設備の設置」として定置用リチウム蓄電池が補助対象になっています(リフォームの場合。64,000円/戸)。
また、東京都の「蓄電池設置等住宅補助事業」では蓄電池設置費用の3/4(上限15万円/kWh)が、愛知県と市町村との協調補助事業である「愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金」では設置費用の1/4が補助されます。
これ以外に、各市町村が蓄電池向けの補助事業を展開していることもあるので、お住まいの自治体のホームページをご確認ください。
蓄電池の選び方
- 電気使用量(蓄電容量)
- 設置場所
- 太陽光発電との連携
電気使用量(蓄電容量)
まず決めるべきなのが、蓄電池の容量です。
蓄電池の容量はkWh(キロワットアワー)で表します。kW(キロワット)は電力の単位で、1kWの消費電力の家電製品を1時間使い続けると1kWhとなります。なお、1kW=1,000W(ワット)です。
家電の消費電力から、家中のトータル消費電力を計算することもできますが、計算対象が多くなるため手動計算は現実的ではありません。京セラの 「 停電時使用可能家電シミュレーション」 を使えば簡単に蓄電容量を計算できるため、ぜひお試しください。
このツールでは電化製品の「消費電力」とそれぞれの「使用時間」を入力し、さらに任意の蓄電池容量を選びます。すると蓄電システムが満充電の場合に、どのくらいの時間にわたって電化製品を使えるかすぐに計算します。
たとえば1日程度停電が続いても問題ない容量を選ぶのか、2日以上停電しても支障ない容量を選ぶのか、ご家庭ごとに話し合ってみてください。
家庭用蓄電池の容量の決め方は?目安や計算方法、選び方のポイント
設置場所
据え置き型の蓄電池は、屋外であれば直射日光を避け、風通しのいい場所に置くことが望ましいとされています。
室内に十分なスペースがある場合は、屋内に蓄電池を設置する製品もあります。
蓄電池の設置場所を決めるためのポイントは多岐にわたり、家庭ごとに最適なプランは異なります。置き場所に後悔しないためにも、設置業者と現地を確認してみたほうがいいでしょう。
太陽光発電との連携
太陽光発電と蓄電池を連携させる場合、太陽光発電システムの設置容量から蓄電システムの大きさを決める方法もあります。1日の平均発電量から電気使用量(自家消費量)を除いた値を基準に蓄電容量を選べば、余剰電力を夜間や荒天時にも自家消費できるのです。
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蓄電池の導入時に重視するポイント別の依頼先
- 初期費用を抑えたい場合
- アフターフォローを重視したい場合
- 太陽光発電と組み合わせたい場合
初期費用を抑えたい場合
初期費用を抑えて蓄電池を導入したい場合は、比較的安く購入でき、なおかつポイントも貯められる「ネット通販」や「家電量販店」が選択肢になるでしょう。しかしネット通販では据え置き型の蓄電池を導入できず、家電量販店では設置費用が割高になってしまう可能性もあります。
エネルギーシステム定額サービス 「ハウスマイルe」 のようなPPAなら、初期費用0円で太陽光発電と蓄電池の双方を導入できます。初期費用を極限まで抑えたい方は、ぜひPPAの利用を検討してみてください。
アフターフォローを重視したい場合
アフターフォローを重視するのであれば、「地域密着の販売店・施工会社」や「ハウスメーカー」がおすすめです。ご自宅の近くに蓄電池設置に対応している業者があれば、メンテナンスも依頼しやすいでしょう。
しかしアフターフォローに対する考え方は、それぞれの業者によって異なります。アフターフォローに積極的でない業者も存在するため、見極めが難しいことは否めません。
一方、初期費用0円サービスで導入する太陽光発電・蓄電システムはサービス事業者の所有物であるため、アフターフォローもサービス事業者の負担で対応してくれます。10年〜15年と長期にわたってメンテナンスしてくれるため、安心して導入できることはメリットといえるでしょう。
太陽光発電と組み合わせたい場合
太陽光発電と蓄電システムを組み合わせて導入する場合、既築住宅なら「地域密着の販売店・施工会社」、新築住宅なら「ハウスメーカー」に相談してみてください。同時に導入する場合は一度に工事できるため、別々のタイミングで導入するよりは費用を抑えやすい点はメリットです。
なお、 「ハウスマイルe」 のように太陽光発電・蓄電池の両方を初期費用0円で導入できるPPAサービスならもあるため、同時設置を考えている方はぜひ選択肢の一つとして検討してみてください。
メリット・デメリットをおさえて蓄電池の購入先を選択!
蓄電池の購入先はさまざまで、それぞれ一長一短が存在します。どこで購入場合でも、容量や設置場所、さらにはアフターフォローのことまで相談できる業者に依頼するといいでしょう。
太陽光発電と蓄電池をどちらも初期費用負担なく設置したい方は、ぜひ京セラまでお気軽にお問い合わせください。
(更新日:2024年10月3日)
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