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家庭用蓄電池の上手な使い方とは?活用方法のポイントと注意点を解説!【住宅】

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家庭用蓄電池の導入を検討しているものの、どのように使ったら効果的なのか分からず、購入に踏み切れないという方もいるのではないでしょうか。たしかに蓄電池が普及し始めたのは2010年代以降であるため、使用方法を熟知しているという方は多くないかもしれません。

しかし災害対策や卒FIT対策として、蓄電池を導入する家庭は年々増えています。今後は一家に一台、蓄電池がある時代がくるかもしれません。蓄電池の上手な使い方を知っておいて損はないでしょう。

この記事では家庭用蓄電池を使う目的、運転モードの使い分け方法、使用時の注意点などを紹介します。蓄電池の上手な使い方を知りたい方は、ぜひご参考になさってください。

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【目次】

 

蓄電池の仕組み

 
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まずは基本的な知識として、「蓄電池の仕組み」について紹介します。蓄電池はその名のとおり「電池」の一種です。電池は繰り返し使用できるかどうかによって、次の2種類に分けられます。

蓄電池とは?種類や仕組み、太陽光発電と併用した時のメリットと注意点は?

種類 一次電池 二次電池
特徴 使い切りの電池 繰り返し使用できる電池
乾電池 蓄電池(充電池)

蓄電池がなぜ繰り返し使用できるのか、「リチウムイオン電池」の仕組みを例に解説します(一般的な家庭用蓄電池は、リチウムイオン電池です)。

 

蓄電池の構造(リチウムイオン電池の場合)

リチウムイオン電池は「正極(プラス極)」「負極(マイナス極)」「 電解液」「セパレータ」で構成されています。
そして電解液の中で、リチウムイオンが移動できるようになっていることが特徴です。
このリチウムイオンが正極と負極の間を動くということが、蓄電池の仕組みを理解するうえで重要です。

 
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蓄電池の放電の仕組み

まず、電力を利用するときは「放電」が行われています。放電しているとき、リチウムイオンは電解液の中を負極から正極へ移動し、電子は回路を通って負極から正極へと移動しています。

 

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蓄電池の充電の仕組み

反対に、電流を流して負極に電子を取り込ませ、正極側にあるリチウムイオンも負極へと移動するのが「充電」です。

 

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このようにリチウムイオンを「正極」と「負極」の間で動かすことで、リチウムイオン電池は充放電を繰り返せるのです。

なお、家庭用蓄電池の充電方法としては、次の3種類が挙げられます。

  • コンセント
  • 太陽光発電
  • 外部電源(燃料電池やEV/ハイブリッド車の車載コンセントなど)

蓄電池を使う目的によって、どちらの充電方法を選ぶか判断しましょう。(それぞれの選び方については後述します)

 

蓄電池の使用目的

 
htustoragefr05.png家庭で蓄電池を使う目的としては、次の3つが挙げられます。
  • 日々の自家消費・節電対策
  • 停電時・非常時への備え
  • 環境負荷の低減(太陽光発電と併用する場合)

それぞれ蓄電池がどのような役割を担うのか、詳しく見ていきましょう。

 

日々の自家消費・節電対策

蓄電池は日々の自家消費・節電対策として役立ちます。

たとえばコンセントから充電する場合には、電気代単価の安い夜間などの時間帯に充電しておき、それを単価の高い日中などの時間帯に放電すれば、購入する電気量はそのままに、電気代を節約できます。

蓄電池と太陽光発電を併用すれば、日中に発電した電気を太陽が沈んだ後に使うこともできるため、購入する電気量を大きく減らすことも可能です。購入量を減らせれば、電気代も節約できます。

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蓄電池で電気代は節約できる?高くなるケースとお得な活用方法

 

停電時・非常時への備え

停電時・非常時への備えとしても、蓄電池はおすすめです。蓄電池にある程度の電気を貯めておけば、停電してしまったとしても、電化製品を使えます。

近年の災害多発を背景に、自宅が倒壊・焼損・浸水する危険性がない場合は避難所ではなく自宅で生活を送る「在宅避難」が注目されていますが、このような場合も普段通り電気が使えたほうが安心でしょう。避難所へ行くことが難しい子供・お年寄りなどと同居している場合には、ぜひ蓄電池を導入してみてください。

また、京セラの 「Enerezza Plus」 は、外部電源からの充電を可能にした製品です。具体的には、コンセントや太陽光発電だけではなく、燃料電池・EV車やハイブリット車の車載コンセント・ポータブル蓄電池・発電機などさまざまな電源と連携できるため、長引く停電でも電気を使い続けられる可能性が高まります。停電時の備えとしてぜひ 「Enerezza Plus」 をご検討ください。

 
Enerezza® Plusの場合
 

Enerezza Plusは外部電源や燃料電池との連携により、停電時にも電気が使えて安心

●蓄電池ユニットからの電力は蓄電池の台数(定格容量)により最大出力値が変わります。 太陽光発電の発電量や蓄電池の設置容量・外部発電入力機能の使用の有無により出力値は変動します。接続する負荷(家電製品など)の特性によっては使用できないことがあります。 ●車はAC100V(200~1500W) 車載コンセントを備えたものに限ります。また、車載コンセントは車種により接続できないものもあります。連携にはオプション品のEXボックス・ケーブルが必要です。 ●燃料電池の対応機種は販売窓口へお問い合わせください。機種によっては接続できないものがあります。オプションの「疑似電流コイル」・「疑似電流ケーブル」が必要です。非対象の機器もあります。

なお、一口に蓄電池といっても、停電時に電気を供給できる範囲には違いがあります。家庭用蓄電池は「全負荷」と「特定負荷」に分けられるため、ご自身のニーズにあったものを選ばなければなりません。

全負荷 特定負荷
家中で使うすべての電気を供給できる 特定の部屋・コンセントだけに電気が供給される

「全負荷」の蓄電池であれば、停電時でも家中の電気が使えます。IHやエコキュートなども使えるため、普段通りの生活を続けやすいことがメリットです。ただし、一度にたくさんの電気を使うと蓄電池の残量がすぐになくなってしまうため、使い方には注意が必要です。また、全負荷の蓄電池は種類が限られ、特定負荷の蓄電池と比較すると価格が高くなる可能性があります。

「特定負荷」の蓄電池は使用できる部屋・コンセントが限られますが、冷蔵庫など必要最低限の家電を動かし続けるには問題ありません。導入費用も抑えやすいため、最低限の電気を非常時の備えとして確保したいご家庭にはおすすめです。

蓄電池の災害時の活用方法と蓄電池の選び方をご紹介!

停電時に蓄電池で備える方法とは?蓄電池の選び方もご紹介

 

環境負荷の低減(太陽光発電と併用する場合)

 
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太陽光発電と蓄電池を併用する場合、電力会社からの購入量を大幅に削減、もしくは購入量をゼロにすることも不可能ではありません。

家庭で使う電気の大部分を再生可能エネルギーでまかなえるため、環境負荷を低減する効果も期待できます。

太陽光発電と蓄電池の併用はグリーンモードがおすすめ!環境負荷を減らす方法とは

 

蓄電池の運転モード

 
htustoragefr08.png家庭用蓄電池にはいくつかの「運転モード」があるため、目的や場面にあわせて使い分けることも大切です。

京セラの最新型マルチ入力型ハイブリッド蓄電システム「 Enerezza Plus(エネレッツァ プラス) 」を例に、蓄電池の運転モードについて紹介します。代表的な運転モードは次の2つです。
  • 充電優先(グリーンモード)
  • 売電優先(売電モード)

他にもいくつか運転モードが用意されているため、詳しく見ていきましょう。

 

充電優先(グリーンモード)

太陽光発電で生み出した電気のうち、余剰分を蓄電池に貯めることにフォーカスした運転モードです( 「Enerezza Plus」 ではグリーンモードが該当します)。

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充電優先モードのイメージ図

発電した電気をなるべく自家消費したい家庭や、割安な夜間電力を優先的に購入したい方におすすめです。

 

売電優先(売電モード)

その名のとおり、売電を優先する運転モードです( 「Enerezza Plus」 では売電モードが該当します) 。

発電した電気の余剰分は売電に充てられます。売電しても余剰した電力は自家消費し、さらにあらかじめ蓄電しておいた割安な夜間電力を日中使うことで、売電収益を最大化しつつ、電気代の節約も目指すことが特徴です。

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売電優先モードのイメージ図

なお、電気代単価・電力会社契約によっては、売電を優先するとしても「グリーンモード」がおすすめになる場合があることも覚えておきましょう(販売窓口に詳細な条件を相談のうえ設定することをおすすめします)。

 

「Enerezza Plus」のモード一覧

「Enerezza Plus」 を太陽光発電と蓄電池のハイブリッド型の構成でご利用される場合の運転モードをご紹介します。
「連系時」に加えて「停電時」に使えるモードがございます。家計や状況に合わせてお選びいただけます。

連系時
グリーンモード 太陽が出ている時間帯は太陽光発電の電力を使用し、余った電力は蓄電池に充電します。
それ以外の時間帯は蓄電池の電力を使用し、充電時間帯設定に従い蓄電池に充電します。
フルグリーンモード 太陽が出ている時間帯は太陽光発電の電力を使用し、余った電力は蓄電池に充電します。
それ以外の時間帯は蓄電池の電力を使用します。太陽光発電の余った電力以外では、蓄電池への充電は行いません。
売電モード 太陽が出ている時間帯は太陽光発電の電力を使用し、余った電力は売電して、蓄電池への充電は行いません。
それ以外の時間帯は蓄電池の電力を使用します。充電時間帯設定に従い電力会社から電力を購入し蓄電池に充電します。
強制充電モード 充電時間帯、放電時間帯の設定によらず、充電を行います。
充電完了後は待機状態になり、放電を行いません。災害の備え等で充電のみを行いたい場合に設定します。
待機モード 充電時間帯、放電時間帯の設定によらず、充放電を行わないモードです。
一定期間、充放電を止めたい場合に設定します。通常は使用しません。
停電時
電池放電優先モード 太陽光発電と蓄電池の電力を優先して使用し、電力が不足したときは外部電源からの放電を行います。
外部電源優先モード 太陽光発電と外部電源の電力を優先して使用し、電力が不足したときは蓄電池からの放電を行います。
電池放電禁止モード 太陽光発電の電力と外部電源の電力を使用します。電力が余った場合は蓄電池を充電します。

電力会社から電力供給を受ける「連系時」に設定するモードに加え、「停電時」に使えるモードが備わっていることが特徴です。蓄電池の効果を最大限に発揮したい方は、ぜひ 「Enerezza Plus」 をご利用ください。

  • Enerezza Plusを蓄電池のみの単機能型の構成でご利用される場合、フルグリーンモード・売電モードの運転モードはご利用いただけません。また、蓄電池なしの太陽光発電のみの構成でご利用される場合、運転モードの設定はできません。運転動作など、詳しくは取扱説明書をご覧ください。

 

太陽光発電と蓄電池を併用した上手な使い方

太陽光発電と蓄電池を併用する家庭は非常に多いです。 双方の良さを最大限に引き出し、なるべく自家消費量を増やしたい方は、次のような使い方を意識してみてください。

  1. 日中の余剰電力を蓄電池に貯める
  2. 夜間・荒天時に貯めた電気を使う

先述した充電優先(グリーンモード)のように、太陽光発電の余剰分はまず優先的に蓄電し、それでも余る部分については売電します。そして夜間は電気を購入せず日中に蓄えた電気を使えば、電気購入量を必要最低限に抑えることが可能です。 なお、たとえ天気が悪い日が続くとしても、電気料金の安い夜間などに電気を蓄え、それを昼間使用すれば、電気代を節約できます。

停電時でも、太陽光発電システムと連携することで、日中に太陽光発電システムで発電した電気を蓄電池に貯めて使うことができます

 

停電時の太陽光発電の使い方

 
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停電時に太陽光発電と蓄電池を組み合わせて使うための方法も知っておきましょう。

まず、太陽光発電のパワーコンディショナには「連系運転モード」と「自立運転モード」の2種類があることをご存知でしょうか。

通常時は売電・買電できるよう、電力会社の系統につながった「連系運転モード」となっています。しかし停電時に太陽光発電と蓄電池を組み合わせて使うためには、これを「自立運転モード」に切り替えなければなりません。

停電すると自動的に自立運転モードに切り替えるタイプもあれば、手動で自立運転モードに切り替える必要があるタイプもあるため、ご確認ください。

手動切り替えの場合、一般的には「主電源ブレーカー」「太陽光発電ブレーカー」をオフにしてから、操作します。停電時に慌てないよう、分かりやすい場所に説明書を置いておくといいでしょう(京セラの場合は、ホームページに自立運転への切り替え方法を掲載しています)。

太陽光発電で停電時に備える方法と停電時の操作方法とは?

 

蓄電池を使用するときの注意点

 
htustoragefr13.png最後に、蓄電池を使用するときの注意点を3つ紹介します。
  • 設置場所
  • 使用できる期間
  • 充電方法

 

設置場所

据え置き型の家庭用蓄電池は、エアコンの室外機程度の大きさがあります。そのため、ある程度の設置スペースを確保しなければなりません。屋内・屋外ともに設置可能な製品は複数ありますが、EnerezzaPlusを屋外に設置する場合は、直射日光が当たらない、風通しのいい場所に置く必要があります。設置を検討する際に、製品の設置条件をしっかり確認しましょう。

住宅用蓄電池の設置工事の流れについて

 

使用できる期間

蓄電池は「電池」であるため、一般的な充電池などと同じく寿命があります。一般的には10〜15年程度が目安とされていますが、実は充電・放電の回数が寿命に大きく影響するのです。

蓄電池を充電量0%から100%に充電し、さらに100%(満充電)の状態から電気を使用することで0%にする期間を「1サイクル」と呼びます。一般的な家庭用蓄電池の場合、サイクル数が6,000回〜12,000回程度が寿命です。

1日1サイクルの場合、寿命6,000サイクルの蓄電池なら、6000日(約16年)使用できます。1日2サイクルなら、寿命12,000サイクル蓄電池だと同じく16年程度使用できる計算です。 「家庭での1日あたりの充電量・放電量」と「蓄電池の容量」を比べ、基本的には1日1サイクルとなるようなサイズを選ぶことをおすすめします。 なお、過充電・過放電が繰り返されると蓄電池の寿命が縮まってしまうこともあるため、注意してください。

家庭用蓄電池の寿命は何年?種類ごとの目安や長持ちさせるポイント

家庭用蓄電池の容量の決め方は?目安や計算方法、選び方のポイント

 

充電方法

 
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蓄電池の充電方法としては、前述のとおり、「コンセント」「太陽光発電」「外部電源(燃料電池やEV車やハイブリッド車の車載コンセントなど)」の3つが挙げられます。

蓄電池の残量がなくなった場合でも、太陽光発電や外部電源から充電することができれば、長引く停電の際にも備えることができます。

ライフスタイルや所有している車・電気製品などを確かめて、ご希望の充電方法を満たす仕様か事前に確認しましょう。

蓄電池の充電方法は3種類!仕組みや選び方のコツを紹介【住宅】

 

蓄電池の使い方を理解して高める費用対効果

蓄電池は停電時(非常時)の備えになることはもちろん、平常時の節電・電気代削減にも役立ちます。

しかし費用対効果を高めるためには、自家消費をメインとするのか、それとも売電をメインとするのかなど、目的にあわせて適切に使用しなければなりません。蓄電池を効果的に使いたい方は、ぜひこの記事で紹介したことを参考にしてみてください。

また、蓄電池の使い方を知り、設置したいと考えているものの、導入費用をネックに感じている方もいるでしょう。そのような方には、初期費用0円で太陽光発電と蓄電池を導入できる、京セラのエネルギーシステム定額サービス 「ハウスマイルe」 がおすすめです。

5.5kWh・11.0kWh・16.5kWhの3パターンから蓄電容量を選ぶことができるため、ご家庭のニーズにマッチした蓄電池を初期費用0円で導入できます。これから蓄電池を導入する方は、ぜひ 「ハウスマイルe」 も選択肢に含めてみてください。

HOUSmile_e(ハウスマイルe)はこちら

住宅向け:エネルギーシステム定額サービス「ハウスマイルe」

 

(更新日:2024年10月24日)

 

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●「エネレッツァ」「Enerezza」「HOUSmile(ロゴ)」は京セラ株式会社の登録商標です。

 

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