高電圧ソリューション
(セラミック材料・設計・評価)

京セラは長年にわたり、数多くの高電圧(30kV以上)対応セラミック電流導入端子をお客様の求める仕様に合わせて製作してきました。その中で培われた設計・シミュレーション技術、より高電圧に対応するために開発されたセラミック材料、多種多様な製品形状・仕様に対応した性能評価体制を備え、お客様の高電圧に対する様々な課題にお応えします。
京セラの3つのサポート
高電圧製品の設計初期段階からご相談いただくことで、放電破壊のリスクを低減いたします。
<高電圧部品に求められるニーズ>
- 高電圧の安定維持
- コンディショニング時間の短縮
- 小型化・省スペース
- リーク電流の低減
- 長寿命化
<京セラのサポート>
- 高電圧セラミック部品の設計技術
- 用途に合わせた最適な材料提案
- 高電圧製品の性能評価
1.高電圧セラミック部品の設計技術
製品形状に基づいた電界シミュレーションの実施や、豊富な納入実績に基づく耐電圧設計構造のご提案が可能です。
電界シミュレーションによる製品の弱点の把握
高電圧碍子放電の種類

セラミック技術を盛り込んだ耐電圧設計構造の提案
- コルゲーションによる沿面耐電圧向上
- コロナリングによる電界緩和
- アルミナの選定(誘電率・抵抗率)
- メタライズ範囲の最適化(電界緩和)
100kV フィードスルーの例
耐電圧設計構造の提案
- コルゲーション
- コロナリング
- 空間絶縁

耐電圧設計提案

電界シミュレーション

2.用途に合わせた最適な材料提案
要求特性に合わせて、多彩な材料ラインナップから最適な材料を提案します。ここでは、従来のアルミナ材料から”高耐電圧アルミナAH100A”材料に置き換えることで、期待される効果(部品の小型化やコンディショニング時間の短縮)について紹介します。
耐電圧性能の向上
沿面耐電圧( 真空中 )

沿面距離:2mm
真空度:10-4Pa以下
その他、京セラ測定条件
貫通耐電圧

サンプル厚み:1mm
その他、JIS C 2141準拠
小型化
耐電圧性能の向上によってセラミック部50%減※京セラ試算
イメージ図


コンディショニング時間の短縮
高電圧を安定印加するまでの時間を大幅短縮(従来アルミナAO479Oと比較して約1/10の時間)
高電圧碍子スパークコンディショニング時間
昇電圧速度:1kV/分
真空度:10-3Pa以下

耐電圧性能に効果を発揮する条件

AH100Aのメタライズの種類:Ag-Cu-Ti
3.高電圧製品の性能評価
耐電圧や真空度を計測する機器を取り揃えています。専用治具を作製し性能評価の実施が可能です。
高電圧 DCテスト
京セラでは、MAX DC120kVまでテスト可能です。それ以上の場合はご相談ください。

ヘリウムリークテスト(Hermeticity : < 1.0 x 10-10 Pa・m3/s)

本ページに記載の数値は全て社内測定による代表値であり、製品の仕様を保証する値ではありません。