私たちの身の回りにある家電製品などには、半導体と呼ばれる集積回路が組み込まれています。その代表的な製品はパソコンですが、それ以外にも、車やスマートフォンをはじめ、テレビ・洗濯機・冷蔵庫などにも、より便利な機能を持たせるために、半導体は幅広く採用されています。
もし、半導体がなくなった場合、毎日使用するようなこれらの製品の機能が劣化します。また、工業製品を作る機械などにも使われているため、製品が作れなくなったりする可能性があります。つまり、半導体の支えによって、快適な生活を送ることができていると言っても過言ではないかもしれません。
半導体を製造する工程にはプラズマが発生する過酷な環境があります。このため、製造装置を構成する部品は、プラズマに腐食されにくい性質がないと、意図しない不純物が半導体に混入し、不良品が発生する原因になります。そのため、樹脂やガラス、金属などよりも耐プラズマ性に優れた信頼性の高いファインセラミックスが適しています。
ファインセラミックスの特長の一つである優れた耐プラズマ性を生かし、プラズマが発生する過酷な環境においてさまざまなファインセラミック部品が採用されています。
半導体は年々、性能が高くなっており、それを製造する装置も進化しています。例えば、従来よりもさらに高い温度で、強いプラズマを使用するなどで、製造装置を構成する部品にも、より高い性能が求められており、従来樹脂やガラス、金属などであった部品のファインセラミック部品への置き換えが進んでいます。