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ファインセラミックスは、最先端技術の進歩発展を支える高機能材料です。

宇宙で活躍するファインセラミックス

ファインセラミックスとその派生技術で宇宙開発に貢献

衝撃や過酷な環境に耐える素材として、小惑星探査機「はやぶさ」、「はやぶさ2」に貢献

世界で初めて小惑星から物質を持ち帰ることに成功したのが日本の小惑星探査機「はやぶさ」です。はやぶさ、また後継機である「はやぶさ2」の非常用電源として搭載されたリチウムイオン電池の端子部に、強度・耐食性・耐熱性・絶縁性に優れたファインセラミック部品(アルミナ製)と、宇宙空間でも高い気密性を保つことができ、異種材料を接合するメタライズ技術(ロウ付け技術)が使われました。

小惑星探査機「はやぶさ」(イラスト:池下章裕)

小惑星探査機「はやぶさ」
(イラスト:池下章裕)

小惑星探査機「はやぶさ2」(イラスト:池下章裕)

小惑星探査機「はやぶさ2」
(イラスト:池下章裕)

ファインセラミックスとその派生技術に納得!

リチウムイオン電池には、中に入る電解液とそれを封入する金属ケースおよび蓋(ふた)と、電気を取り出す金属端子との間に電気を絶縁(電気を通さない)素材が必要です。地球から宇宙に向けて発射される際の衝撃、温度差が激しく宇宙線(放射線)にもさらされる過酷な宇宙空間の中で電池性能を長期間保つためには、素材としては樹脂やガラスより、強度·耐食性·耐熱性·絶縁性に優れた信頼性の高いファインセラミックスが適しています。さらに、電池の液漏れを起こさないためには、宇宙でも高い気密性を確保する必要があり、この電池に使用された金属とファインセラミックスという異なる素材の接合にメタライズ技術を用いることで、長期間信頼性の高い接合状態を実現し、電池の安定利用に貢献しました。

リチウムイオン電池 / リチウムイオンの端子部(電池蓋)

リチウムイオン電池

リチウムイオンの端子部(電池蓋)

(写真提供:古河電池株式会社)

リチウムイオン電池 / リチウムイオンの端子部(電池蓋)

(写真提供:古河電池株式会社)

はやぶさプロジェクト

2003年5月、小惑星「イトカワ」に向かって出発した「はやぶさ」は2005年11月、「イトカワ」に着陸し試料を採取しました。一時、装置の不具合から地球と通信が途絶える、またメインエンジンが停止するなどのトラブルが発生し、帰還が危ぶまれましたが、2011年6月に大気圏に突入し、試料が入ったカプセルを無事地球に持ち帰ることができました。また2014年12月、はやぶさの後継機として「はやぶさ2」が打ち上げられ、2018年6月に小惑星「リュウグウ」に到着しました。
そして2020年12月に小惑星「リュウグウ」の砂が入っているとみられるカプセルが地球に帰還しました。

イトカワに接近する「はやぶさ」

イトカワに接近する「はやぶさ」
(イラスト:池下章裕)

イトカワに到着して試料を採取する「はやぶさ」

イトカワに到着して試料を
採取する「はやぶさ」
(イラスト:池下章裕)

無事地球に到着したカプセル

無事地球に到着したカプセル
(写真提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA))

“リュウグウに接近する「はやぶさ2」

リュウグウに接近する「はやぶさ2」
(写真提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA))

宇宙から帰還し再利用できるロケット開発に貢献

宇宙から帰還し再利用できるロケット開発が進んでおり、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の再使用ロケット実験機の燃料充填から飛行時における液体燃料状態を正確に把握するためのセンサー部品として、京セラのセラミック部品が採用されました。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)

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