THE NEW VALUE FRONTIER

経営哲学

京セラグループ経営の原点

京セラグループ経営理念

「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」

京セラグループの経営の原点は、創業者である稲盛和夫が掲げたこの経営理念にあります。創業当初の当社には大きな理想でした。しかし、この言葉が意味する本質をもっとも大切なこととして胸に置き、お客様や社会のニーズをいち早く感じ取り、常に挑戦し続けること、さまざまな困難を乗り越えて果敢にチャレンジし、新しい製品やサービスをご提供し続けること、そのたゆみない取り組みこそが、今に至る当社の成長と発展を導いてきたのと同時に、働く社員のやりがいや社会の進歩発展へとつながっています。

全社員が共有する「京セラフィロソフィ」

京セラグループは、経営理念を実現するための指針として、「京セラフィロソフィ」を全社員で共有しています。
「京セラフィロソフィ」は、4つの要素から成り立っています。「会社の規範となるべき規則・約束事」、「企業が目指すべき目的・目標を達成するために必要な考え方」、「企業にすばらしい社格を与える」、そしてこの3要素のベースとなる大切なもう1要素が「人間として正しい生き方、あるべき姿」です。
これらは、創業者の稲盛の実体験や経験則にもとづいた経営哲学、人生哲学です。ここには「人間として何が正しいか」を判断基準とした基本的な倫理観、道徳観、社会的規範に従って、常に公明正大でありつつ成長発展を目指す経営の考え方が示されています。手のひらサイズの「京セラフィロソフィ手帳」は日本国内だけでなく10カ国語以上に翻訳して海外拠点で働く社員たちへも配付し、理念の共有とグループの一体感醸成に役立っています。
私たちは、この内容を知識として理解するのではなく、日々の仕事や生活において実践していくよう心がけています。そのたゆまぬ努力が、正しい判断を下す心を養い、ひいては京セラグループの社格を磨くことにつながります。このようなフィロソフィを強固に共有し合う組織であるからこそ、夢と希望にあふれる明るい未来に向け、確かな意志を持って歩んでいけるものと確信しています。

理念を実現する2つのシステム

京セラグループは、経営理念の実現のため「アメーバ経営」という独自の経営管理手法を採用しています。会社の組織をアメーバと呼ばれる小集団に分け、それぞれ市場に直結した独立採算制で運営する経営システムです。自主独立で運営されるアメーバでは、経営者意識を持ったリーダーが自然と育成されていきます。またメンバー一人ひとりも、所属するアメーバの採算向上に向け、日々の事業活動に主体的に参画します。誰もが自由闊達に意見を交わし、活躍の場を広げられる全員参加経営です。
アメーバの採算は、時間当りの創出付加価値として算出します。結果はメンバーにも公開されているため、自分たちの仕事が経営にどう反映されるかをリアルタイムに知ることができます。しかし、高い水準の業績を残したアメーバが高い報酬を得るわけではありません。生み出した付加価値は京セラグループ全体に貢献するものだからです。アメーバ経営の根幹には「京セラフィロソフィ」の一項である「仲間のために尽くす」という考え方があります。業績が低迷したアメーバであっても、次の局面では他のアメーバの大きな助けになるケースもあります。互いに切磋琢磨しつつ、感謝と誠意を分かち合うこと。それが経営理念の「全従業員の物心両面の幸福」へと結びつきます。
こうした「アメーバ経営」による全員参加経営とモチベーションの向上こそが、私たちの強さの源泉となっています。また「アメーバ経営」と対をなすのが「京セラ会計学」です。会計は企業経営の「羅針盤」の役割を果たす重要なものです。京セラグループは公明正大でしかも透明性の高いガラス張りの経営を大切にしています。一般常識にとらわれず、「人間として何が正しいか」をベースに稲盛が掲げた7つの会計原則は、アメーバの経営実態とその進むべき方向を正しく把握するためのものです。 これら2つの実践的な経営管理手法が、京セラグループの盤石な財務基盤を支えるとともに、経営理念の具現化へとつながっているのです。

経営理念とともにある「共生の思想」

創業以来、京セラグループは常に新しい技術や新たな領域に挑戦し、成長と発展を続けてきました。その過程は、経営理念に掲げているとおり、自らの発展のみを願ってのことではありません。人類、社会への貢献を原点に置き、共に生きる(LIVINGTOGETHER)、すなわち共生の精神にもとづくものです。
京セラでは、1970年代から「自然との共生」「社会との共生」「世界との共生」をベースに企業活動は行われるべきだとする思想を明確化しています。
「自然との共生」とは、企業には自然環境の循環系を乱すような経済行為ではなく、共生と循環のバランスを重視する倫理観にもとづく活動が求められるとするものです。「社会との共生」とは、従業員、お客様、株主、お取引先様のみならず、社会全体に満足を提供してこそ、長期的な繁栄を続けられるという考え方です。また「世界との共生」とは、企業のグローバル化においては、それぞれの土地の文化や歴史を深く理解し、その地域の発展に貢献すべきということです。
これら3つの共生の思想はSDGsの目標の多くと結びつくものであり、今も京セラグループの事業活動にさまざまな形で反映されています。

図:セラフィロソフィをベースとした経営管理手法

1959年創業

―信じあえる仲間とともに

1959年、稲盛和夫は7人の仲間とともに、京都セラミック株式会社を創業しました。当時、十分な資金も、満足な設備・機械すらありませんでしたが、稲盛を支えたのは、家族のように苦楽をともにし、お互い助け合える心と心で結ばれた仲間でした。この時から稲盛は、固い「絆」と「信頼」に基づいた、パートナーシップを基礎とした会社を経営しようと決意。これが私たち京セラグループの原点となり、礎となっています。

画像:信じあえる仲間とともに

稲盛ライブラリー

―創業者 稲盛和夫の経営思想を広く世に伝える

2013年、本社南隣に移設された稲盛ライブラリーは、稲盛の生い立ちから現在に至るまでの足跡と活動、およびその経営思想を伝えています。当初は、京セラグループ内の理念継承を目的にスタートしましたが、今では広く一般の方にも公開し、学生から経営者まで、年間、全世界からおよそ2万名を超える方が来館されています。

画像:創業者 稲盛和夫の経営思想を広く世に伝える

Message

理念を継承し、社員も会社も成長・発展する、活力ある京セラグループであり続ける

京セラグループの強さと成長の源泉は、高い目的意識を持って、常に向上し続ける社員と組織にあります。そのベースにあるのは「京セラフィロソフィ」であり、私たち京セラグループの精神的支柱となっています。この原理原則に基づいた共通の判断基準と高い倫理観に裏打ちされた行動規範、常に向上を目指す風土の中で、京セラグループの社員は自発的、自立的に行動し、よりよい製品やサービスの提供を目指して、チャレンジし続けるのです。一人ひとりの社員がいきいきと働き、やりがいといきがいを感じられる場、そして、世の中の進歩発展に向けてアグレッシブに挑戦と創造を続ける京セラグループのDNAを、私たちは後世に継承し続けていきます。

画像:執行役員 総務人事本部 稲盛ライブラリー館長 兼 フィロソフィ推進部長 橋浦 佳代
執行役員 総務人事本部
稲盛ライブラリー館長 兼 フィロソフィ推進部長
橋浦 佳代