THE NEW VALUE FRONTIER

多様な人材の活躍

京セラグループは、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」を経営理念に掲げています。この経営理念の実現には、企業として永続的に成長発展することが必要であり、そのためには、従業員が持てる力を最大限に発揮することが不可欠となります。また、現在の激変する経営環境において、京セラが将来にわたって成長し続ける企業であるためには、これまで以上に多様な人材を惹きつけると同時に、一人ひとりの社員が持てる能力を存分に発揮できることが重要と考えています。

人事制度

京セラグループでは、「常に人事諸施策の革新に取り組み、すべての従業員が会社への誇りと仕事へのやりがいを感じ、互いに苦楽をともにできる職場風土づくりを通じ、経営理念の実現に貢献すること」という人事理念を掲げ、様々な施策に取り組んでいます。

働き方改革

柔軟な勤務体系

在宅勤務制度を本社地区および首都圏のオフィス部門を中心に導入し、オンラインクラウドサービスの全社的活用により会議や打合せのオンライン化を進めています。また、職種によって働き方がますます多様化する中、業務特性に合致した働き方を推進し、会社トータルとしての生産性の向上を目的に、営業部門を対象にフレックスタイム制度を導入しています。

働き方の見直し

生産性の向上、長時間労働の抑止を目的として、部・課責任者についても労働時間の制限を設け、限られた時間で成果を上げる働き方を推進しています。(制限時間より実労働時間が短い場合でも制限時間分の手当を支給)

図:在宅勤務制度の導入(オフィス部門)

多様な人材の活躍促進

「スペシャリストコース」(主幹・主席技師の認定)

高い専門性やスキルを持つ人材を評価し、処遇する仕組みとして、資格等級において「スペシャリストコース」を設け、「主幹技師」「主席技師」を認定しています。

  • 主幹技師:業界トップクラスの専門性を有し、会社経営に貢献する人材
  • 主席技師:社内トップクラスの専門性を有し、部門運営に貢献する人材

エキスパート制度

SP(シニアプロフェッショナル)、P(プロフェッショナル)の資格において、高い専門性や実務力を生かして、責任者とは異なる立場からの貢献が期待できる人材を「エキスパート」として認定し、処遇しています。

《資格等級の仕組み:ゼネラリストコースとスペシャリストコース》

図:資格等級の仕組み:ゼネラリストコースとスペシャリストコース

コミュニケーション活性化の取り組み

諸規程検討プロジェクト

京セラでは、時代・環境の変化とともに、社員のニーズやライフスタイルが多様化する中で、常に制度や水準が、適正かつ公平・公正となるように労使で「諸規程検討プロジェクト」を発足し、一体となり点検に努めています。

労使懇談会

京セラでは、各工場・事業所で毎月定期的に労使双方の代表者が出席する労使懇談会を開催し、従業員の就労状況や職場環境の確認、改善点や課題に対する意見交換などを積極的に行っています。

ピープルアナリティクス

京セラでは、人事データの活用を通じてより適切な判断を下せるようにピープルアナリティクスによる人事課題の解決や人事施策の改善に取り組んでいます。

取り組み項目

項目 概要
定着率を向上させるためのリスクの特定 退職の状況を分析することで、退職要因の特定と職場環境の改善に努めています。
組織のネットワーク分析 職場の活力診断により、職場の活力向上に向けた活動(エンゲージメントの向上)に繋げています。
データ分析による人事課題の解決や人事施策の改善 部下のチャレンジを後押しする上司像の分析を行い、よりチャレンジしやすい職場環境の醸成に繋げています。

分析結果事例

職場の活力向上に向けた取り組み(エンゲージメントの向上)

京セラグループ(日本国内)では、定期的に全社員を対象とした社員意識調査を実施しています。仕事への意識や職場の風通し、経営への参画意識、会社への信頼感などに関する質問について5段階(5が満点)の選択方式で調査を実施しています。その結果を組織単位で分析することによって、各職場の“活き活き度”を診断しています。この診断結果をひとつの参考指標として、職場リーダーを中心に職場の改善活動を行い、各職場の活力向上に結びつけています。

2021年度の調査結果
調査対象数 27,296人
回答者数(回答率) 25,869人(94.8%)
質問数 74問
実施言語数 1言語(日本語)

2021年度 職場の活力診断結果

グラフ:2021年 職場の活力診断結果
 
項目 京セラグループ平均
活き活き度 3.41
仕事への意識 3.55
経営への参画意識 3.53
職場の状況 3.64
職場の風通し 3.72
仕事への取り組み状況 3.78
経営方針の理解度 3.63
上司のマネジメント 3.67
会社への信頼感 3.70

5段階中、高評価の5および4と回答した従業員比率

2016年度 59%
2018年度 57%
2021年度 51%

2021年度 職場の活力診断結果(男女別)

グラフ:2021年度職場の活力診断結果
※ 男女別のレーダーチャートにおいて、性別を「回答しない」を選択した社員のデータは除いております。
 
 
項目 男性 女性
活き活き度 3.42 3.40
仕事への意識 3.56 3.53
経営への参画意識 3.57 3.35
職場の状況 3.64 3.66
職場の風通し 3.71 3.82
仕事への取り組み状況 3.79 3.77
経営方針の理解度 3.67 3.46
上司のマネジメント 3.67 3.68
会社への信頼感 3.70 3.72

2021年度 職場の活力診断結果(年代別)

グラフ:2021年度職場の活力診断結果
 
項目 29歳以下 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60歳以上
活き活き度 3.35 3.30 3.40 3.50 3.70
仕事への意識 3.46 3.45 3.58 3.63 3.73
経営への参画意識 3.23 3.51 3.64 3.69 3.56
職場の状況 3.70 3.50 3.59 3.73 3.70
職場の風通し 3.87 3.71 3.66 3.68 3.70
仕事への取り組み状況 3.78 3.74 3.79 3.81 3.80
経営方針の理解度 3.25 3.46 3.74 3.93 3.86
上司のマネジメント 3.73 3.62 3.64 3.68 3.66
会社への信頼感 3.60 3.54 3.72 3.86 3.90

部下のチャレンジを後押しする上司像

社員のチャレンジ意欲に対し、事業部長のリーダーシップスタイルや職場の状況がどう影響しているのか、社員の属性によってその影響度がどう変わるかについて、分析を行っています。分析の結果、全ての世代に共通して、チャレンジ意欲は事業部長のビジョン構築力が低いと低下し、職場が異なった発言を受け入れる雰囲気にあると高くなる可能性が示されました。そこで、課責任者職の新任時の研修では、職場の風通しについて取り上げ、事業部長向けの研修では部署を運営するにあたり、ビジョン、つまり「ありたい姿」を提示する重要性を取り上げています。このように分析結果をマネジメント教育などに取り込むことで、よりチャレンジしやすい職場環境を醸成しています。

:分析結果例
分析結果例

人材育成

京セラグループでは、人材を人“財”と位置付け、従業員自らが自己の成長を意識し、プレゼンスを高められるよう支援しています。特に、個人の成長の大部分は、仕事を通じて実現されるものとの考えから、従業員一人ひとりが活き活きと明るく仕事ができ、一人ひとりの“持ち味”を最大限に発揮してもらう職場環境づくりに努めています。京セラでは、以下の制度体系にもとづき、従業員の成長を支援しています。

若年層の育成・キャリア開発支援

京セラでは、新入社員の成長をサポートすることを目的に以下の制度を実施しています。

図:人材開発の制度体系

育成責任者制度、メンター制度

入社から2年間を育成期間と位置づけ、育成責任者を任命し、育成計画書に基づく計画的なOJTを実施しています。また、比較的年齢の近い先輩社員をメンターに任命し、新人が気軽に相談できる環境を作っています。

キャリア開発支援(年次研修・面談制度)

職場定着、キャリア自律意識の醸成を目的として、4年次までの節目の段階で以下の取組みを実施しています。

  • 1年次研修:1年間の業務の棚卸と2年目に向けた成長目標の設定
  • キャリアデザイン研修(3年次):4年目以降のキャリア目標の設定
  • 2年次・4年次面談:人事担当者との面談。職場定着状況の確認と今後のキャリア形成に向けたアドバイス。

ステップアップ制度

入社4年目には、与えられた課題を処理するという従来の仕事の進め方から、主体的に業務改革を行っていくための能力を磨くことを目的として「ステップアップ制度」を実施しています。この制度では、自らの担当業務のあるべき姿と現状とのギャップを明らかにすることを通じて課題形成を行い、実際の業務において課題解決に取り組み、その成果を部門の幹部に発表する機会を設けています。

チャレンジシステム

京セラでは、個人の業務目標を上司と共有し、能力開発に向けての上司と部下の面談を実施する「チャレンジシステム」を導入しています。このシステムは、従業員一人ひとりが、自らの役割を理解することで、主体的に仕事や能力開発に取り組み、活き活きと明るく仕事ができる職場環境をつくることを目的としています。また、上司も部下の考えを聞きながら、組織としての目標達成力や業務遂行力の向上をめざしています。

社内公募制度

京セラでは、新規プロジェクトの立ち上げや事業拡大など、会社として早期に人材投入が必要な部門の求人情報を社員へ公開する「社内公募制度」を設けています。社員自らの意思でさまざまな仕事を経験できる機会を提供することで、社員のキャリアアップの支援をしています。また、会社として人材の最適配置を実現することをめざしています。

教育研修制度

京セラグループでは、京セラフィロソフィの理解・実践と、業務を遂行するうえでの専門的な知識・技術の習得の両面で能力向上をはかることを目的とした人材教育を実施しています。目的別に構成される以下の体系にもとづき教育を展開していくことで経営理念の実現に貢献する有為な人材の育成に努めています。

人材教育体系

図:人材教育体系

マネジメント教育

京セラでは、高度なマネジメント能力を備えた幹部社員を育成することを目的に、組織のリーダーである責任者を対象とした役職別研修を実施しています。また、入社時から中堅社員へ、さらに中堅社員から経営幹部への各ステージにおいて、求められる業務遂行スキルや知識を段階的に身につける階層別研修により、マネジメント能力の向上をはかっています。

技術・技能教育

京セラでは、技術・研究開発・製造・品質保証・営業・管理の全部門にわたり、幅広い基礎知識と高度な専門知識を有する人材の育成をめざしています。新入社員から中堅社員まで階層ごとに「専門技術研修」、技術経営を学ぶ「MOT研修」があります。研修プログラムは、材料技術、設計技術、製造技術、生産技術、管理技術、品質管理など多岐にわたり、担当分野に応じて必要な研修を受けられる体制を整えています。

画像:技術・技能教育
技術・技能教育

グローバル教育

京セラでは、グローバルな舞台で活躍できる人材を育成することを目的に海外語学研修および海外大学院留学の制度を設けています。米国をはじめとして、欧州、中国、東南アジア、インドなど、広く各国に社員を派遣し、語学力の向上や、海外でなければ得ることのできない先端技術・知識の習得をはかるとともに、国際感覚を身につけた社員の育成を進めています。また特に海外のお客様や社員と関わる機会が多い、海外赴任予定者や海外営業の社員に対して、異文化理解研修を社内で実施しています。またコロナ禍の現在においてはオンラインを活用した英語学習支援の仕組みも導入しています。

画像:海外研修
海外研修

多様な経験を持つ人材の育成(ベンチャー企業への出向)

ビジネス環境が大きく変化する中でも、新たな価値(イノベーション)を生み出すことができる人材の育成を目的として、社外ベンチャー企業への出向制度を実施しています。2020年は5名をさまざまな企業へ派遣し、越境経験での気づきを社内の活性化につなげています。

図:多様な経験を持つ人材の育成
画像:派遣先企業での様子(写真左が京セラ社員)
派遣先企業での様子(写真左が京セラ社員)

京セラフィロソフィ教育

京セラグループでは、全社フィロソフィ委員会の方針に則り、グローバルに京セラフィロソフィ教育を展開しています。リーダー向けには、トップと国内外の経営幹部が理念をテーマに対話する場を設け、フィロソフィを兼ね備えた次代の経営リーダーの育成を図っています。また全社員向けには、社員がいつでも自由に学べるデジタルインフラを構築すると同時に、社員のフィロソフィ実践を表彰し、フィロソフィが息づく企業文化の醸成を目指しています。

画像:トップと経営幹部の対話
トップと経営幹部の対話
画像:フィロソフィを実践する社員を表彰
フィロソフィを実践する社員を表彰
画像:フィロソフィについての社内サイト
フィロソフィについての社内サイト

2020年度の教育実績

  京セラフィロソフィ教育 マネジメント教育 技術・技能教育 グローバル教育
受講者数 3,193名 2,802名 2,932名 48名
社員一人あたりの
年間平均研修時間(日)
0.5日 1.0日 1.1日 120日