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世界初の家庭用燃料電池(SOFC型)を実現した特許技術が全国発明表彰 発明賞を受賞。エネファーム®TypeSで採用

この度、家庭用にも使用できる小型の固体酸化物形燃料電池(以下、SOFC)におけるセル高耐久化技術(特許第3996861号)が、令和元年度 全国発明表彰 発明賞を受賞致しました。本特許は、技術的ブレイクスルーを起こし、世界初の家庭用SOFCである「エネファームTypeS」の実現に貢献した京セラ独自技術に関するものです。
このほか京セラは、2000件を超えるSOFC関連の特許出願を行っており、それらの特許群が保護する技術と蓄積されたノウハウは、京セラ製SOFCの高い発電効率と信頼性を実現しています。

発電効率に優れるSOFC

燃料電池には種々の方式があります。SOFCはその中で特に発電効率に優れる方式です。
ただしSOFCは小型化が困難であり、一般家庭で使用するような小型SOFCの実用化はかつて不可能とまで言われていました。しかし、水素社会・低炭素社会の実現のために一般家庭向けのSOFCが不可欠であると考えた京セラは、1985年にファインセラミック技術をベースに、小型SOFC用のセルの開発に挑戦しました。


京セラが編み出した新構造「燃料極支持の円筒平板型セル」

開発にあたって大きな課題であったのが、既存の構造ではSOFCの心臓部であるセルの耐久性が低いことでした。京セラは耐久性が低いことの原因の一つが、燃料極と固体電解質との熱膨張係数の差の大きさであることを突き止めました。これにより燃料極のクラックや固体電解質の剥離が発生し、セルの耐久性が低下していたのです。

京セラは、この課題を解決するため、セルの構成について発想を一新し、新構造のセルを発明しました(左図参照)。
この新構造のセルの支持基板には導電性が必要となるため、Ni(ニッケル)またはNiO(ニッケルオキサイド)が用いられます。しかし、これらの材料は熱膨張係数が大きいという欠点があります。そこで、この支持基板の構成材料として、Y(イットリウム)をはじめとする特定の希土類酸化物を用い、その含有比率を制御しました。これにより、支持基板の熱膨張係数を固体電解質や燃料極の熱膨張係数に近づけることができ、燃料極のクラックや固体電解質の剥離の発生を抑制することができました。さらに燃料極の成分の拡散も抑制でき、分極抵抗の低下を抑えることにも成功しました。


	

京セラが見出した新構造は、高出力でありながら、強度も高いセルを実現し、2011年に発売された世界初の家庭用燃料電池(SOFC型)「エネファームTypeS」に採用されました。
そして今回、燃料電池システムの普及促進に本発明が貢献した功績が評価され、栄えある令和元年度 全国発明表彰 発明賞を受賞致しました。

京セラは、今回の受賞を励みとし更なる製品の性能向上に挑戦し、水素社会・低炭素社会の形成に貢献してまいります。

特許第3996861号 (361 KB)



※本記事は掲載時点(2019/8/1)の情報であり、数値等は最新の状況と異なる場合があります。
※エネファームは東京瓦斯株式会社様、大阪瓦斯株式会社様、JXTGエネルギー株式会社様の登録商標です。

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